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男「ふん。共存か」2/2



男「ふん。共存か」



107 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:02:23 ID:x72tiz8I
─朝─
男「おはよう」

女「おはよ!男君!」

男「おぅふ……」クラリ

男(なんだこの謎の破壊力は……)

女「どうしたの?」

男「なんでもないよ。女ちゃん」

女「」クラッ

女(なんでだろ……ちょっと嬉しい……)



元スレ
男「ふん。共存か」




108 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:05:46 ID:x72tiz8I
男「今日も雨か……」

女「仕事、ない?」

男「ああ、昨日でやり尽くした」

女「つまんないよー」

男「だって仕事ないもん」

女「……外出ちゃダメ?」

男「ダメ。家に居なさい」

女「むー」


109 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:08:43 ID:x72tiz8I
男「久々にネットの徘徊でもするか」

女「なにやってるの?」

男「ああ、パソコンだよ」

女「なにそれ」

男「えーっと………これだけで色んな人の情報がわかるんだよ」

女「なにそれ!すごい!すごーい!」

男「でも実際パソコンを説明するのって難しいな……なんていうんだろ……」


110 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:11:59 ID:x72tiz8I
男「でもなぁ……なんかアダルトな広告もたくさんあるし、マズいかな……」

女「ねぇねぇ、見せて!見せて!」

男「はいはい。静かにしなさい」

女「わかった!」

男「わかってねぇだろ」

女「なんでわかったの!?」

男「もういいやまどろっこしい」


111 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:16:06 ID:x72tiz8I
女「これはなに?色々ニュースある」

男「Yahooだな」

女「これは?やけにシンプル……」

男「Googleだな。少年の頃そのままグーグレって読んで『間違ってないけど色々違う』と言われたな」

女「これは?」

男「Bingだな。あんま知られてないっぽいけど」

女「これは……ウィキペディア?大学生がよく使う」

男「なんで知ってんの?」

女「役人さんがよく使ってた」

男「役人、堕つ」


112 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:21:12 ID:x72tiz8I
女「じゃあ……これは……」

男「……それは……ちょっといけないサイトです……」

女「なにこれ?なにを扱ってるとこなの?」

男「ダメだ!見るんじゃない!確実に大切な何かを失う!」

女「むー……」


113 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:24:08 ID:x72tiz8I
男「あーやべやべ。トイレ行こう」スタスタ

女「…………」カチカチッ

女「ふーん……へー……」

女「………!?////」

女(男の人の……あそこを……ここへ……////)

女「……………////」カチカチッ

男「あースッキリした。あれ?なんでウィンド閉じてんの?まぁいいか」

男「………また釣りかよ……まぁいいけど……」カチカチッ

女(……………………)


114 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:26:28 ID:x72tiz8I
女「ねーご飯ー」

男「おっと、もう夜か」

女「そうだよー」

男「じゃあご飯作らないとな」

女「うんうん!」

男「じゃあちょっと食器出してて。カレー作るから」

女「わかった!」


115 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:29:21 ID:x72tiz8I
男「いただきまーす」
女「い、いただきます……」

男「……,ん?なんだ?」

女「別に!」シ゛ーッ

男「ならいいけど」

女「…………」シ゛ーッ

女「……………/////」フ゜イッ

男「?」


116 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:31:47 ID:x72tiz8I
男「なぁ、女ちゃんちよっと変だぞ」

女「そ、そうかな?」

男「……何か隠してるだろ」

女「な、なんも?」

男「正直に言いなさい。怒らないから」

女「……ホント?」

男「ああ。ホントだ」

女「あ、あのね……昼に言ってた見ちゃいけないトコ……見ちゃったの……」

男「」


117 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:37:24 ID:x72tiz8I
男「み、見たのか……」

女「うぅ……そ、それで……男君のほら、その……」モコ゜モコ゛

男「あーあー!いいっていいって!忘れろ!悪い夢だ!」

女「で、でも……」

男「いいから!」

女「わかった……」


118 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:43:10 ID:x72tiz8I
女「で、でも、教えてもらっていい?」

男「なんだ?」

女「アレって、なにやってたの?」

男「あー………子供を作るための行為だ。それと友達から聞いたが、愛とかいうものを確認するためだとか」

女「ふーん」

男「そうだ」

女「それって、『普通の事』?」

男「俺は知らんが普通らしいぞ」

女「ふーん」


119 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:46:39 ID:x72tiz8I
女「ねぇ、子供作る?」

男「」フ゜ッ

女「嫌なの?」

男「だから……3年待てと言っただろ……」

女「それは結婚でしょ?」

男「これはな、結婚よりリスクが高いんだ!」

女「そうなの?」


120 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:51:20 ID:x72tiz8I
男「わかったわかった。歯磨きして寝ろよ」

女「あ、うん」

男「全く……///」

女「…………」シャコシャコ

女(3年かぁ……)


121 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:54:41 ID:x72tiz8I
男「歯磨きしたか?」

女「うん」

男「そうか。ちゃんと毛布は肩までかけろよ?」

女「うん」

男「明日は仕事できそうだから、頑張れよ!」ニコッ

女「………!!うん!」

男「よーし!寝ろ!」

女「うん!おやすみ!」


122 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/26(木) 23:59:03 ID:x72tiz8I
─朝─
男「よーし!張り切って仕事いましょか!」

女「うん!」

男「出発だ!」

女「うん!」ヨイショ

男(今日は楽しそうだな……なんでだ?)


123 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 00:04:32 ID:LcehD8HQ
男「よーし仕事始めるぞー」

女「おー」

男「えっさ、ほいさ」

女「よいしょ、こらしょ」

男「お、そうだ。白菜もそろそろ採ってくれ」

女「はーい!」ス゛ホ゜ッス゛ホ゜ッ

男「おーすっかりうまくなったなー」

女「うふふ、そうかな?」

男「よーし、どんどんいけー!」

女「うりゃりゃー!」



124 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 00:09:18 ID:LcehD8HQ
男「そろそろ野菜売って金儲けでもするか」

女「いいねー!美味しいし、絶対売れるよ!」

男「そっかぁ!?じゃ売っちゃうかぁ!ははは!」

男「おっと、日が沈んできた。そろそろ帰らないと」

女「はーい!」

男「こりゃ家に帰るまでには薄暗くなってるな……急ごう」

女「う、うん!」

131 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 19:32:43 ID:LcehD8HQ
男「うわー、キッツ」

女「雨ひどいよー……」ハ゛シャハ゛シャ

男「おいおい、滑るなよ」

男「慌てて帰ることもない」

女「うん!」


132 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 19:35:54 ID:LcehD8HQ
男「ん……アレ誰だ?」

???「うえーん……もうやだー……」

男「あのー、大丈夫ですか?」

???「うおお!人!人だ!助かった!いや、助けてください!」

女「落ち着いてよ……」

男「だよな」


133 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 19:42:02 ID:LcehD8HQ
男「とりあえず、家入ります?」

???「おお!ありがたい!すや、ありがとう!助かる!いや、助かった!」

男「整理してから喋ってください」

???「いやぁ、すいません!いや、申し訳ない!」

男「………その服洗いましょうか?」

???「それは助かる!頼むよ!」


134 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 19:47:00 ID:LcehD8HQ
男「ところで、どうしたんですか?家の前で泣きわめいて。」

科学者「申し遅れた。僕は科学者と言う!そのままだ!」

男「へー。で、どうしたんですか?」

女「かがくしゃってなに?」

男「細身で眼鏡って相場が決まってる職業だよ」

女「ちゃんと食べてね?」

科学者「いや、僕普通に食べてるし細身じゃないし」


135 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 19:54:15 ID:LcehD8HQ
男「どうしたんですか。それで」

科学者「実は……研究結果が研究のテーマと合ってないって怒られて、クビになって……」

男「なんの研究なんです?」

科学者「はい。僕の研究所は宇宙を研究してるんですけど、僕だけ間違えて動物のことを研究しちゃってたんですよ」

男「究極のドジ」

科学者「なんか知らないけど仲間と話が合わないなぁと思ったらそういうことでした」

女「何の話なの?」

男「さぁ……」


136 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 20:01:17 ID:LcehD8HQ
科学者「け、研究所もクビになったし家は売られてたし妻と子供は実家帰ったし……」

科学者「も、もう生きる自信ないです…」

男「そしてこの山に来て自殺しようと……」

科学者「はい……辛い……」

男「でもぶっちゃけ迷惑だよね。俺ら住んでるし」

女「うんうん」

科学者「しょぼーん」


137 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 20:04:42 ID:LcehD8HQ
男「死ぬしかないわけ?」

科学者「今更こんな年じゃどこも雇ってくれませんし……」

女「……ねぇ、ここに住む?」

男「お、おい」

女「だって行くとこないんでしょ?ならここに居なよ」

科学者「ほ、本当ですか!!」

男「めんどくせぇ……仕事してくれんならいいけど」

科学者「その上仕事とまで!?なんてありがたい!いや、ありがとう!」

女「面白い人だね」

男「うん」


138 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 20:12:41 ID:LcehD8HQ
男「とりあえず風呂入ってくださいよ。汚い」

科学者「失敬しました!じゃ、入ります」

女「私も私もー!」

男「ダメだ。風呂ってのは一人で入るものだ」

女「そうなの」

男「そうだ。ただし、この前のはノーカンだ。あくまで教えるためだからな」

女「わかった」


139 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 20:55:40 ID:LcehD8HQ
科学者「いやーあがりました!ここ檜風呂なんですね!」

男「いいでしょ。この山から切ってきたんですよ」

科学者「え?手作りなんですか?ていうか、いいんですか?山の木切っちゃって」

男「ああ、ここ俺の山だからさ。全部俺の」

科学者「買ったんですか!?すごい!お金持ちですね!」

男「それほどでもない」

女「自分で野菜育ててるし、別に金持ちじゃないよね」

男「うんうん」


140 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:12:31 ID:LcehD8HQ
男「じゃ、そろそろ俺も入るか」

女「私ももう入ったし、寝てるね」

科学者「あの……僕はどこで寝れば……」

女「私のとこ来る?」

科学者「ええっ!?そんな……」

男「……………」キ゛ロ

科学者「遠慮します」


141 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:22:49 ID:LcehD8HQ
男「いい風呂だった」

男「……そこで寝るんですか。ソファーなんて風邪ひきますよ」

科学者「だって……寝たら怒りますよね……」

男「女ちゃんに手出して危ない目にあわせたくないからな」

男「だいたい、この前までセクロスも知らなかった純粋な娘を襲ったら確実に傷になるし」

科学者「へー……もしかして、あの娘ゾンビですか?」

男「ああ。だから知らないんだよ」

科学者「やっぱり。あの肌の色、髪色……」

科学者「生物のことばっか調べてましたから。何でも聞いてください」

男「………はぁ」


142 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:33:56 ID:LcehD8HQ
科学者「気をつけてくださいよ。最近ここらでゾンビ狩りなんて遊び……
    というかリンチがバカ達の間で流行ってるらしいですし」

男「大丈夫だって。ここ山だし。頂上なんて歩いて5分のとこだよ」

科学者「そうでしょうか……最近のDQNとやらはしぶといですからね………全く、今時ジャンプさせて奪うなんて……」

男「……どうしました?」

科学者「いえいえ!なんでも!」


143 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:36:52 ID:LcehD8HQ
男「明日は仕事があるんで、早く寝てください」

科学者「何時起きですか?」

男「5時」

科学者「へっ!?わ、わかりました……おやすみなさい……」

男「………速攻で寝たか」


144 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:41:43 ID:LcehD8HQ
─朝─
女「おはよ!」

男「ああ、おはよう」

科学者「5時ぴったり!どうですか僕!」

男「わーすごいすごい」

女「うんうん。早く仕事いこ」

男「そうだな」

科学者「あ、ああ……」


145 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:44:27 ID:LcehD8HQ
男「えっさ、ほいさ」ト゛ト゛ト゛

女「うら!うら!」サ゛クサ゛ク

科学者「あのー……僕はなにをしたら……」

男「ああ、大根についた虫払っておいてくれ」

科学者「あの、どうやって」

男「はい」ホ゜イッ

科学者「………ピンセット……」


146 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:48:48 ID:LcehD8HQ
男「おーい、もう帰るぞ」

女「うん。本当だね。薄暗い」

科学者「腰が……腰が……」

男「おら、いつまで油売ってんだよ」

女「置いてっちゃうよー」

科学者「ううー……研究所の奴らより非情だ……」トホ゜トホ゜

男「全く……」

女「頑張って!」

科学者「頑張ります……」


147 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 21:57:37 ID:LcehD8HQ
男「あ、そうだ。大事な話があるんで、科学者さん来て。女ちゃんは先に帰ってて」

女「うん!」スタタタ

男「ふー………話っていうのはですね、科学者さん。」

科学者「はい」

男「あなた、何の研究してたんですっけ」

科学者「生物科ですけど」

男「………殺虫剤とか作れます?」

科学者「……作れます」

男「最近害虫ひどいんです。作ってください」

科学者「はい!わかりました!」


148 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:00:03 ID:LcehD8HQ
男「じゃ、帰りましょうか」

科学者「は、はい!」
__________

女「もう夕飯準備できてるのに……」

女「外で待ってよう……雨冷たいけど」

「おい……アレって……」

「ああ、当たりだな」

「やるか」

150 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:04:18 ID:LcehD8HQ
女「まだかなー?」ホ゜ツン

「せー……のっ!」カ゛ンッ

女「……あ゛っ………?」ト゛サッ

DQN「うひゃひゃひゃ!倒れたぞ!」

DQN2「そうだな!うらっ!」ト゛カ゛ッ

DQN3「あっはっは!ゾンビのくせにのんびりしてんじゃねぇっての!」カ゛ッ

女「あ゛っ……ゔっ……」ト゛カ


152 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:08:20 ID:LcehD8HQ
男「……なんだあいつら?足下に何か……!?」

科学者「三人組……最近流行ってるゾンビ狩りグループですアレ!」

男「…………おいてめーら」

DQN「あ?」

DQN2「んだよてめーは」

DQN3「普通の人間だよな……」

男「そこに転がってんのに……なにやってんの?」

DQN「なんでもねーよ。ゾンビ狩ってただけだぜ?」

男「………ああそう」


153 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:12:09 ID:LcehD8HQ
男「あーえっとね、なんつーか、俺も狩りってやつに参加していい?」

DQN「おめーもやんのかよwwwほらやれってwwww」

DQN2「はっははwww」

男「じゃあ遠慮なく……どっせーい」ト゛ッ

DQN「がっ………」ト゛サ

DQN2「て、てめぇ!なにしやがる!」

男「だから言ったでしょ。狩りって。」

男「生憎俺は抵抗の無い虫を狩るのは嫌いでね。殺しがいのある奴狩りてーのさ」

DQN2「上等だよ!おらぁ!」

男「遅いって……」ヒョッ


154 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:16:43 ID:LcehD8HQ
男「もう一発いっとく?」ト゛カ゛ッ

DQN2「がぁっ……」ト゛ッ

男「うーん、あと一人。隠れてる不届き者がいる。俺嫌いだなー。」

DQN3「!!」ヒ゜クッ

科学者「あ、鼻の下おもっくそ殴ってみてください。人間の局所に続く弱点でして。
    やられると痛みのあまり死に至ることもあります」

男「いいこと聞いたよーオイどうしようー試したいなー」キ゛ロ

DQN3「うわ……うわわわわわ!」

男「どっせーい!」カ゛ッ

DQN3「ぐぁっ………」ト゛サッ

男「さんきゅ、科学者さん」

科学者「腹が立つ奴は嫌いなんでww」


155 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:19:19 ID:LcehD8HQ
男「……女っ!!」

女「…………」

科学者「……瞳孔も開いてるし……息してない……心臓も……止まってる」

男「……死んだのか」

科学者「………はい」

男「………ははは、なにやってんだよ。早く起きろって……晩飯出来てんだろ……?」

男「バカか……バカかぁぁぁぁぁぁ!!」

科学者「おお落ち着いて………」

157 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:22:49 ID:LcehD8HQ
男「ふざけんなよ……なんで死ぬよ?普通生きてるってもんだろ……」

男「知ってるか?これも『普通の事』なんだぞー……」

男「…ああ……」

科学者「…………!!」

科学者「ちょ、ちょっと待っててください!!」

男「……どうした?」


159 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:28:19 ID:LcehD8HQ
科学者「……救える道が、一つだけあります」

科学者「それがコレ。研究所に居たとき偶然出来た薬です。」

男「……それがどうした」

科学者「……コレ、簡単に言うと『死者を生き返らせる薬』なんですよ。」

男「……はぁ?」

科学者「これはですね、薬を注入すると強制的に筋肉を動かし、心臓の活動を強制的に復活させられるんです
    そして、成功すれば生き返れるんです」

男「お、おい!頼む!それを、それを女に使ってやってくれ!」

科学者「ただコレ、当然副作用がありまして……」

男「……なんだ?」

161 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:31:41 ID:LcehD8HQ
科学者「これ、脳に結構なダメージを与えちゃうんですよね。だから……その……」

男「なんだ」

科学者「……記憶が。なくなる可能性が、ていうか100%一部の記憶が消えます」

科学者「そうですね……ここ何ヶ月か程度の記憶ですけど」

男「つまり……丁度俺と出会った頃から忘れてるって……ことか……」

科学者「……そうなりますね」


162 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:33:46 ID:LcehD8HQ
科学者「どうします?」

男「そんなこと決まってるだろう……使ってやってくれ」

科学者「……わかりました」フ゜スッ

チュー……

科学者「……この活動スピードでしたらあと数時間で目覚めるかと」

男「……そうか……」


163 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:41:26 ID:LcehD8HQ
ト゛ント゛ント゛ン「すいません!すいませーん!」

男「誰だよ……こんな時に……」カ゛チャッ

後輩「……すいません、こちらに科学者さんは……あ!探しましたよ!」

科学者「お、お前!なんでこんな所に!」

後輩「すいません、所長からお達しです!すぐ戻れと!」

科学者「な、なんでだ!」

後輩「研究所は今度から生物学の研究所に変わることになりまして、
   その運営のためには高い技術力と頭脳を持った科学者さんが必要ってことになりました!
   なので、所長から呼び戻せと……」

男「……行くか?」

科学者「………」


164 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:43:40 ID:LcehD8HQ
科学者「……行くよ。もう死ぬ気はないし」

後輩「ほ、本当ですか!」

男「……そうか」

科学者「たった二日程度ですが……お世話になりました……」

男「なぁ、頼みが、最後に一つだけあるんだ」

科学者「はい、なんでしょう」


165 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:47:14 ID:LcehD8HQ
男「こいつを……女を、引き取ってくれねぇか」

科学者「!?なんで……」

男「俺、思ったんだよ……もし起きても、俺の事忘れてて、いつものバカ話も出来なくて、
  もう二度と昔のこいつが戻ってこなくなったら……ってよ」

男「そんなの……俺には恐ろしすぎるんだ……怖いんだ……もう日常は戻ってこないって思ったら……」

科学者「………わかりました。研究所で引き取りますね」

男「ああ……頼む……」

167 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:49:35 ID:LcehD8HQ
科学者「じゃ、さよなら……」

男「ああ。じゃあな」

カ゛チャン

男「…………」


男「…………ああ………」


168 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:54:02 ID:LcehD8HQ
男「………ははっ、どうしようかなぁ……洗濯も床掃除も皿洗いも残ってんだ……」

男「畑仕事もよぉ、軌道に乗ってきたとこなんだよなぁ。」

男「………米がさ、そろそろ収穫の時期なんだよ。美味しいんだよなぁ。米。」

男「風呂もさぁ……シャンプー新しいのにしたんだよ……」

男「布団も……干してあって……あったかいんだよ……」

男「…………女ぁ…………」


169 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 22:57:53 ID:LcehD8HQ
─研究所─
科学者「……そろそろだ」

女「ふぁぁ………あれ、ここどこ?」

女「だ、誰………やだ……いじめないで……」カ゛クカ゛ク

科学者「あー、安心して!ここは研究所であっていじめる場所じゃないから」

女「う、嘘だっ!」

科学者「……男さんもこれをなだめたのか……」ハァ


170 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:01:21 ID:LcehD8HQ
科学者「なぁ、どうやってお前落ち着いてる?」

後輩「そうですね………ホットミルク飲んだりだとか、食べてましたね」

科学者「へー……料理でも作るか……」

科学者「えっと、食べ物でもどう?」

女「や、やだっ!どうせ毒でも盛ってあるんでしょ!?」

科学者「ち、違うって……」

科学者「ほら見てて!こうやってやって……」シ゛ュワー

女「……」


171 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:03:42 ID:LcehD8HQ
科学者「ここでさらに……」

女「……違う」

科学者「はっ?」

女「そこ、塩入れるの」

科学者「え、な、なん─」

女「いいから!」

科学者「わ、分かった……」ハ゜ラハ゜ラ

女「……」シ゛ーッ


172 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:06:44 ID:LcehD8HQ
女「…………」

科学者「ほら、出来たよ。言った通りに」

科学者「じゃ早速……」

女「いただきますって、ちゃんと言う」

科学者「あ、ごめんなさい……」

科学者「いただきます」

女「いただきます」


173 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:10:59 ID:LcehD8HQ
科学者(そう言えば…男さんに聞いた話だと……作法も何も知らなかったはずなのに……)

科学者(なんでいただきますとか、塩とか知ってるんだろう)

科学者「言った通りに作ったら美味しいね。なんで知ってるの?」

女「なんで………なんで……だっけ……わからない……」

科学者「えっ?」

女「わかんない……誰かが……教えてくれたような……でも……わからない……」

科学者「……………」


174 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:13:46 ID:LcehD8HQ
女「わからない……なんで………」

科学者「……ゆっくり考えたらいい。風呂って、わかる?」

女「……風呂?………ふろ……」

『こうやって洗うんだぞー』

女「……誰……?わからない……誰……なの……」

科学者「あ、あのさ」

女「……わかった。入ってくる」

科学者「………そうか」


176 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:15:54 ID:LcehD8HQ
女「………」チャフ゜ン

女「なんでだろ……変な感じ……」

女「……お風呂が……つるつるしすぎてる……」

女「前は……もっとさらさらみたいな……」

女「………前?前って……なに……」

女「わからない……わからない……」


178 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:18:03 ID:LcehD8HQ
女「………」カ゛ラッ

女(……………)

女「変………変なの……」

科学者「どうしたのー?」

女「………なんでもない」


179 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:20:59 ID:LcehD8HQ
女「もう寝る……」コ゛ロン

科学者「ちょっとちょっと!なんで床で寝てるの!」

女「だって、収容所では……」

科学者「ほら!ここがあるから!寝てね!布団!」

女「……布団……?」

女「………」モフモフ

『いいか!普通はここで寝るんだ!』

女「………誰、なの………」


180 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:22:20 ID:LcehD8HQ
女「わかった………そこで寝る」

科学者「……………」

『いいか?普通、寝る時はおやすみって言うもんだ』

女「……おやすみ」

科学者「……ああ、おやすみ」


181 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:28:05 ID:LcehD8HQ
『こら、ちゃんとお礼を言え』

『いいか?食べ終わったらごちそうさまでしたって言うんだぞ?』

『そうやって麺をすするんだ。それが普通の食べ方だ』

『寝る前には歯磨きしろ。それが普通だ』

『苦しそうにしてたら、背中を叩いてやれ。それが普通だ』

女「誰………誰なの……」

女「……わからない……わからないよ……」


182 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:30:14 ID:LcehD8HQ
女「はっ………」ハ゜チ

女「………」キョロッ

時計【5:00】

女「……お仕事しなきゃ……」

女「……なんの仕事だっけ………」

女「わからない………」

女「ううううううう…………」


183 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:34:29 ID:LcehD8HQ
女「どうしよう………」

『じゃあ慣れるまで寝ろ。ベッドに戻れ』

女「誰……だっけ……」

女「ああ……誰なの……」


184 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:39:09 ID:LcehD8HQ
女「………」

科学者「ふぁぁ、随分早いね」

女「いつも通りだよ」

科学者「……やっぱり、いっつも怒ってるみたい……」

女「怒ってなんかない」

科学者「はー……男さんが居た頃は……」

女「………男………?」

女「なんだっけ……なんだろう……その人と……約束したような気がする……」

女「どんな約束だったっけ……えーっと……うーんと……」

科学者「あー、僕研究所に行ってくるから」

女「……うん」


186 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:42:25 ID:LcehD8HQ
女「…………」

女「外にでも、出よう……」

女「…………」スタスタ
____________________________

女「……なんだろう……あそこ……なんだか……懐かしい……」

スッ

「へいらっしゃい!」


187 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:45:03 ID:LcehD8HQ
親父「おう!この前のゾンビお嬢さんか!」

女「私のこと……知ってるの?」

親父「なーに言ってんだい!とぼけてんのかい?」

女「そ、そんなこと………」

親父「冗談だってよぉ!どうする?ラーメン!何味だ?」

女「……………味噌………」

親父「へい味噌一丁!」


188 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:47:10 ID:LcehD8HQ
女「味噌って……なんだっけ……」

親父「ほい毎度!味噌!」

女「……すする……すする……」ス゛ルルル

親父「あれ?男の野郎は一緒じゃないのか?」

女「……男……」

親父「どうしたんだ?」


189 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:49:38 ID:LcehD8HQ
親父「まーさか、もう結婚したんで、照れて一人で来たのか?ww」ケ゛ラケ゛ラ

女「結婚……?結婚………」

『3年早いんだよ』

女「…………!!!」

女「そうだ……男……男君……!」カ゛タッ

親父「ん?」

女「ごめんなさい!私、用事思い出して!」

親父「どうしたんだか」


190 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:52:08 ID:LcehD8HQ
─山─
男「……………………」フ゛ツフ゛ツ

男「……………………」フ゛ツフ゛ツ

男「…………ぐすっ、女ぁ……ひぐっ……」

男「うぅ………」

男「来てくれよ……女…………」

ト゛ント゛ント゛ン!!

男「うぅ……誰だよ………」カ゛チャッ






192 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:56:14 ID:LcehD8HQ
女「………………」ハァハァ

男「……………女?」

女「そ、そう、だよ!」

男「お、俺が誰だか、わかるか?」

女「うん!色んなこといっぱい教えてくれた、私の旦那様!」

男「………うああああああん!女ぁぁぁぁぁぁぁ!」タ゛キッ

女「……男ぉぉぉぉぉぉぉぉ!」タ゛キッ

男「ひぐっ、あぅっ、うぁぁぁぁぁぁぁん!!」


193 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/27(金) 23:59:32 ID:LcehD8HQ
男「な、なんで、俺のこと、覚えてるんだよぉ……」

女「……男がね、いっぱい『普通の事』教えてくれたから」

女「そ、それに、まだ、結婚してないから!」

男「そうだな……結婚したら、離れられなくなるんだよな……」

女「うん!知ってる?これって『普通の事』なんだよっ!」

男「ああ………知ってるよ………」


194 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/28(土) 00:08:13 ID:z85I8PRM
男「……決めた」

女「何を?」

男「3年早いって言ったけど、アレ取り消すわ」

女「……へ?」

男「お前は俺が思ってる以上に大人だったよ。俺の方がよっぽど救ってもらってた」

男「だからさ………結婚、するか?」

女「………うん!今度は、ずっと離れないでいてよ!」

男「…当たり前だ。『普通の事』だからな」

女「………ありがとうね!私の旦那様!」
男「………よろしくな。俺のお嫁さん!」

~fin~


195 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/28(土) 00:10:18 ID:z85I8PRM
ありがとうございました……ちょっともう女がボコられてるシーン書くの辛過ぎてキツかった。

これにてENDでございます。

機会があったら、またどこかで



196 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 00:17:09 ID:dAUEIMl6



197 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/04/28(土) 00:36:56 ID:kA9VfE4k
えんだああああああああああああああああああああああああああ…っゲホッ!ゲホッ!

良かったよ乙(TωT)


198 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 06:48:28 ID:WrXXEeqU



199 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 10:27:38 ID:62sQGmgg
>>1


200 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 10:54:47 ID:JXsm1GGI
えんだあああああああああああああああああああああああああああああ


201 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 18:35:23 ID:HQsSiEHg
ちょっと展開が急なところがあった気がするけど、かなり良かったよ
乙乙!


202 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 22:32:13 ID:NooaGHdw
なんて優しい作者だよ
盛大に乙!
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