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「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」10/10


「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」



793 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:27:02.08 ID:cglUNKrHo

―― 翌日

勇者「じゃ、魔王は父さんとこ行くの?」

魔王「えぇ、ふふっ、うまくいくかはわかりませんが」

戦士「魔王ちゃんならあの王も丸くできるかもしれんなぁ」

魔王「あら~、そうですか~?」

僧侶「確かに……」






元スレ
「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」
[SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板]




794 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:27:39.46 ID:cglUNKrHo

魔王「勇者さんたちはどうするんですか?」

勇者「私たちは今までどーりに止めようとがんばります」

戦士「合コンに誘い続けたら案外なんとかなるような気がしてきた」

魔王「ふふっ、戦士さまったら」

戦士「ハァハァ、魔王ちゃんに窘められたよぉ」

勇者「きもっ」



795 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:28:06.04 ID:cglUNKrHo

魔王「ということで、私は王様のところにいってきますね」

勇者「変なことされたらすぐにいうんですよ」

魔王「はい、わかっています」

勇者「魔王のわかっていますは、あてにならないというソースがあってな……」



796 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:28:41.79 ID:cglUNKrHo

城内

魔王「戻ってきました、勇者様」

勇者父「忘れてたけど俺変装してるんだよね。勇者様じゃなくて兵士とでもよんでくりゃ」

魔王「あら~、妙に細くなったわけはそういうことでしたか」

魔王「では兵士様とお呼びしますね」

勇者父「ういうい」



797 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:29:07.70 ID:cglUNKrHo

勇者父「魔王はともかく王の側にいて、適当に介護なり話し相手になりなってやってくれ」

勇者父「俺もすぐ側にいるから、なんかあったらすぐ相談してくれや」

魔王「はい、わかりました」



798 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:29:50.62 ID:cglUNKrHo

王「おぉ、神よ。いかがなさったか」

魔王「王様とお友達になりたくて来ちゃいました」

王「友達……ですと? ワシとですか?」

魔王「はい」

王「……」

魔王「どうか、なさいましたか?」

魔王「もしかして、友達は嫌でしょうか? それでしたら――」



799 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:30:32.41 ID:cglUNKrHo

王「ワシと……本当に友達になって……くださるんでしょうか?」

魔王「え?」

王「……」

王「……神よ、ワシは今まで友達と呼べる人物は一人もおりませぬ」

王「勿論友達との付き合い方も知りません」

王「そんなワシと、あなたは友達になるというのですか?」



800 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:30:59.22 ID:cglUNKrHo

魔王「なる、というよりなれたらいいな、って思っています」

王「……どう、違うのですか」

魔王「友達は今から友達になりましょう、はい、なりました、っていうものではなく」

魔王「お互い気が合うなー、一緒にいて楽しいなー、って思っていく内にいつの間にかなっているものだと、私は思っています」

勇者父「つまりエロいことしない恋人同士みたいな感じですね」

魔王「ゆう……へ、兵士様、そのたとえはちょっと……」

王「……」

王(友達……か……)



801 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:31:27.99 ID:cglUNKrHo

―― 三日後 昼

勇者「それダウトー!!! ぜってーダウトおおおおおお!!」

勇者もどき1「はい、ちがうー。おーまえのまけー」

勇者「うわあああああああああ!!!!」

勇者もどき1「まじで勇者ってダウトよえーよな」

勇者もどき2「これで5回連続負け? やばいwwww」

戦士「ねぇwww今どんな気持ちwwwwどんな気持ちwwww」

勇者「私、切れそう」



802 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:31:55.50 ID:cglUNKrHo

勇者「10回連続で負けるとかないわー。まじないわー」ビュンビュン

僧侶「ゆ、勇者ちゃん。落ち着いて。剣振り回さないで、……ね?」

戦士「まー、まさか、こんなトランプで足止めできるとはおもわなかったなー」

僧侶「魔王さんが、もどきさん達にしばらく落ち着いてるよういったみたいだよ」

戦士「……あぁ、そんなこと、いってたよーな。いってなかったよーな」



803 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:32:21.73 ID:cglUNKrHo

勇者「しかしもどき共、魔王の言うことなら聞くんですね」

僧侶「ま、まぁ、ベタ惚れだったからね」

戦士「魔王>>>越えられない壁>>>>>>>>仲間」

勇者「これはひどい」



804 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:32:48.70 ID:cglUNKrHo

勇者「天然が故になんとなーく逆らえない感じだもんげ」

戦士「そうだなあ。あと美人だもんな。あんな美人に駄目とか言われたら普通やめる」

僧侶「……」

戦士「あと胸でかいしな!! 服着てても凄さがわかるってのがいい!! ドゥフフwwwもちろんお世話になってますwwww」チラッ

勇者「よく女の人口密度が高い空間でそんな発言できるものだと、ある意味では尊敬します」チラッ

僧侶「ち、ちらちらとこっちみるのやめてよぉ……。じ、自分でも小さいってことぐらいわかってます!」



805 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:33:15.02 ID:cglUNKrHo

勇者「しかしこれで多少は足止めできそうですな」

僧侶「これで王様が納得してくれたら……なんとかなるのかな……」

戦士「さぁな」

僧侶「ただ王様、そんな簡単に魔王さんの意見、聞くのかな?」

戦士「頑固の塊みたいな奴だもんなあ……。魔王ちゃんでもきついかもな」

勇者「案外、簡単にやっちゃうかもですよ」



806 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:33:42.55 ID:cglUNKrHo

勇者「それこそ「飯はまだかのー?」「あらおじいちゃん、ご飯は一昨日食べたじゃない」みたいな関係に」

戦士「んなわけないだろさすがにwwwwww」

僧侶「そうだよぉ、さすがの魔王さんでもそんな」

戦士「ですよねーwwww」



807 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:34:09.94 ID:cglUNKrHo

王「飯はまだかの……」

魔王「あらあら、王様。ご飯は先ほど食べたじゃないですか」

王「そうだったか……。魔王のことをずっと考えていたからか、ご飯を食べた記憶がないのぉ」

魔王「まぁ……。ふふっ、駄目ですよ。これ以上食べたら太っちゃいますよ」

王「そうじゃったな。ふぉふぉふぉ」

勇者父(王がドラクエでよくいる老人みたいになってしまわれた……)



808 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:34:35.96 ID:cglUNKrHo

王「先ほどから耳の穴がむずむずしてのぉ……」

魔王「あら~、それなら私が耳かきしますね」

魔王「私の膝でよろしければ、頭を乗せていただけますか」ポンポン

王「悪いのぉ。ふぉふぉふぉ」

勇者父(勇者がいなくてよかった。あいついたら絶対切れてたわ)



809 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:35:01.73 ID:cglUNKrHo

魔王「それでは失礼しま……」

王「お、おぉ……? どうしたんじゃ。一思いにやってくれて構わんよ」

魔王「いえ、あの……。お恥ずかしいのですが、む、胸で王様がみえなくて……」

魔王「ごめんなさい。私ではお役になれないようです~」

王「いやいや、気にしないでくれ。年寄りの戯言だとおもってくだされ」

勇者父(これ絶対イチャイチャしてるよね。これ絶対イチャイチャしてるよね)



810 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:35:27.74 ID:cglUNKrHo

勇者父「王様、今から会議でございます。そろそろ会議室にいかれては?」

王「おぉ……、もうそんな時間か。わざわざすまないねぇ、年寄りになると時間の感覚がわからなくなるようだ」

勇者父「い、いえ。あ、ちょっと。お一人でいかれるんですか?」

王「あぁ、会議室ぐらい一人でいけるよ。兵士さん達はゆっくりしていてくださいな」

勇者父(どこにいったの、前の王様)



811 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:35:56.64 ID:cglUNKrHo

魔王「あらあら、無理しちゃいけませんよ。私が付き添いますね」

王「いいんじゃぞ。ワシ一人でも大丈夫じゃ……」

魔王「そんな水臭いこといわないでください。ね?」

王「わるいねぇ……」

魔王「いえいえ。それでは兵士様、失礼しますね」

王「失礼したねぇ……」

勇者父「いえ……」

バタン




812 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:36:25.71 ID:cglUNKrHo

勇者父「俺、思いついたんだけどさ」

兵士1「……は、なんでしょう」

勇者父「犯罪者予備軍とか性格が捩れた奴を、魔王としばらく住ませることで聖者にするビジネス」

兵士1「……儲かりそうですな」

勇者父「まさか三日であそこまで性格がかわるとは思わなかった」



813 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2011/09/24(土) 21:36:35.78 ID:+yX0Cga6o
キター


814 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:36:51.61 ID:cglUNKrHo

兵士1「神業ですね」

勇者父「ああ。それか元々あーゆー性格だったのかもしれんな」

勇者父「心の支えがなかった所為で、ああなったのかもしれん」

勇者父「どの道、もどき共について話してもいい頃だろ」

兵士1「そうですね。あまり長引かせていいものでもありませんし」



815 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:37:31.12 ID:cglUNKrHo

勇者父「なら、今日魔王に相談してみるわ」

兵士1「よろしくおねがいします」

勇者父「あぁ……」

勇者父(しかしこんな簡単に事が進むとは思わなかった)

勇者父(これも魔王の力か……。まさか本当に魔物に助けられるとは)



816 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:37:57.42 ID:cglUNKrHo



魔王「兵士様、どうかなさいましたか?」

勇者父「いきなり呼んでしまってすまんな。王様の調子はどうだ?」

魔王「えぇ、とても落ち着いていらして……。なんだか普通のおじいちゃんみたいになっちゃいましたね」

勇者父「催眠でもかけたのか?」

魔王「そんなことは。私もびっくりしています~」



817 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:38:23.91 ID:cglUNKrHo

勇者父「そうか。そうだよなぁ……」

勇者父「まぁ、そこらへんはいいや。そろそろ王にもう一度説得してみてはくれないか?」

魔王「あ、勇者もどきさんたちのことですよね」

魔王「もう話しても大丈夫でしょうか?」

魔王「もどきさんたちのことが目的で仲良くしているなんてこと思われたら……」

勇者父「確かにそうだけどこの調子なら大丈夫だろ」

魔王「そうでしょうか……。兵士様がそういうのでしたらやってみますが……」



818 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/24(土) 21:38:52.34 ID:cglUNKrHo

勇者父(まさか魔王が渋るとはおもわんかったな)

勇者父「気になるなら軽く触れる形でも構わんよ」

魔王「……わかりました。それでしたらなんとか」

勇者父「ああ、がんばってくれ」

勇者父(魔王の顔色をみる限りではあまり乗り気ではないようだが……)

勇者父(王と長く接することで、本来の目的を忘れてしまったか?)

勇者父(それとも嫌われるのが怖いのか……)

勇者父(冷酷になれないというのは、彼女の弱みなのかもしれないな)



827 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/09/26(月) 22:57:41.21 ID:eai77pWU0

翌日

魔王「今日もいい天気ですね」

王「そうですのぉ……」

魔王「しかしだんだんと寒くなってきていますから、体調には気をつけてくださいね」

王「まだまだ、若者には負けんぞぅ」

魔王「あらあら」

魔王「最近は朝が特に冷えますからね。王様も震えてらしたでしょう」

王「おぉ、みられておったか。薄い布団をかけて寝たせいかのぉ……」



828 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/09/26(月) 23:00:54.39 ID:eai77pWU0

魔王「しかし王様より寒さに震えていた方がいらっしゃいました」

王「なんと。それはそれは可哀想に。いったいどの方がそんな目に」

魔王「牢屋にいらっしゃるもどきさんたちのお仲間さんです」

王「あぁ……彼らか」

魔王「王様。あのようなところにずっと閉じ込めておくのは、健康上よくありません」

魔王「そろそろどうなさるか、考えたほうがよろしいのではないでしょうか」

王「……」



829 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/09/26(月) 23:04:25.60 ID:eai77pWU0

王「魔王よ。その前にひとつききたいことがあるのじゃが……よいかの?」

魔王「あ、はい。なんでしょう?」

王「魔王は……、わしのことを、友達だとおもってくれてるかの?」

魔王「えぇ、もちろんです」

魔王「でもどちらかといえば、おじいちゃん、みたいな感じですね」

王「おぉ、そうか。そうか。ありがたいのぉ……こんな老いぼれにでも友達ができるなんて」

王「兵士さんよ、ちょっと、よろしいかのぉ」

勇者父「は、いかがなさいましたか」


832 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:08:26.65 ID:eai77pWU0

王「勇者さん達を連れてきてくれないかのぉ」

勇者父「っ!?」

勇者父「こ、殺す気、なんですか?」

王「連れてきて、くれんかのぉ」

勇者父「……」

勇者父(三つ子の魂百までってことか……)

勇者父(だとしたらこのまま説得を続けても……無駄にしかならんだろう)

勇者父「わかりました。連れてまいります」

魔王「……」



833 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:12:05.50 ID:eai77pWU0

バタン

魔王「……王様」

王「そう不安そうな顔をしないでくださいな。ふぉふぉふぉ」

王「あぁ……今日はなんだか寒いのぉ。魔王、こたつはどこにあったかのぉ」

魔王「こたつですか? えぇ、と、それはどんな物なのでしょうか」

王「おぉ、おぉ……。魔王はこたつを知らないのか。どれどれ、少し探してくるから待っておれ」

兵士1「王様、勝手に出歩かれては困ります! こたつならこの私が持ってきます!」

王「あぁ悪いのぉ……。ワシが王でなければ、こんな目に合わせんでもよかったのにのぉ」

魔王「……」



834 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:15:23.16 ID:eai77pWU0

どっかの基地

勇者「ちょ、父さん。それまじ勘弁だわー」

勇者もどき1「……つまり俺達はおとりということか」

勇者父「そういうことになるだろう」

勇者父「さっき説明したとおり、お前達はそれなりの武器を持って、城に向かってくれ」

勇者父「王はお前らを公開処刑したがっている。捕まるかもしれんが、死にはしないだろう」

勇者父「俺はいち早く城に戻り、兵士に化けている」



835 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:20:19.26 ID:eai77pWU0

勇者もどき1「んで、とりあえず俺たちは王の間に行き、王の話をきいて」

勇者もどき1「本当に俺たちを殺す気でいるなら、お前が王を殺すということか」

勇者父「あぁ」

僧侶「ちょっと待ってください。ど、どうして勇者様が王様を殺すのですか!」

勇者父「俺がオルゴを殺したから起こった騒動だ」

勇者父「俺が原因ならば、俺が決着をつけたい」

勇者父「それだけだ」

戦士「ちなみにオルゴのとどめをさしたのは、戦士だったりするのです」

勇者父「こまけぇことはいいんだお!!」



836 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:22:19.91 ID:eai77pWU0
戦士「だったら俺が殺すべきなんだよね」

勇者父「お前へんげの杖使ってもばかだから戦士のままじゃねーか。主に性格が」

戦士「そんなことないもんねー! ソースだせソース! いつ戦士のままだった! 何時何分何十秒!? 地球が何回回ったとき!?」

勇者「子供かよ……」



837 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:26:21.24 ID:eai77pWU0

勇者父「昔、魔物を欺くために魔物の格好をして近づいたのに、お前が経験値きゃっほー☆とかいいながら魔物殺して、勇者ご一行ってばれた事忘れたとはいわせんぞ」

勇者父「しかもお前が最初にひんしになって、戦わなくていいボスと戦う羽目になった事」

勇者父「しかも「めんごー☆ ま、人間なんだし、ミスってあるよねキラッ☆」とかいって謝った事」

勇者父「忘れたとはいわせんぞ」ゴゴゴゴゴゴゴ

戦士「ひぃ」

僧侶「はじめて私たちそこで全滅しかかったからね……。なつかしいなぁ」

勇者「波乱万丈だったんだなぁ」



838 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:29:15.33 ID:eai77pWU0

勇者父「ということで俺がやるのが冴えたやり方なのです」

勇者「いやいや、父さん。反逆の罪で処刑されるってそれ」

勇者父「ああ、そうだね」

勇者「そうだね、って。父さん、死ぬ気なの?」

勇者父「……言われてみればそういうことになるな」

勇者「勇者は反対しますとも」

勇者「誰が好き好んで、父親の自殺を認めますか」

僧侶「勇者ちゃん……」

僧侶(半殺しはするけど、やっぱり死なれるのはいやなんだね……。ちょっと安心した)



839 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:30:36.13 ID:eai77pWU0

勇者父「だがな、この中の誰かが王を殺さなければ解決しない」

勇者父「王を殺せば、自分も処刑されてしまう」

勇者父「まぁもどき共も、その覚悟で王を殺そうと決心していたんだろう」

勇者父「だが、それはもどきがやる仕事じゃない」

勇者父「汚れ役はいつだって勇者の役目だ」

勇者「……ソースは?」

勇者父「たとえばぁ、幻想のぉ恋人にあったようなぁ、終わり方した勇者だとかぁ~。故郷に帰れなくなったりだとかぁ。いろいろあるじゃない」



840 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:31:19.11 ID:eai77pWU0

者「た、確かに、そうだけどさ」

勇者「それなら現勇者の私がやるよ」

勇者父「てんくうのつるぎも持ったこともない甘ちゃんが何を言う」

勇者父「それに俺と約束したはずだろ。魔物も、人間も殺すなと」

勇者「――……っ」

勇者「……それ、なら……父さんだって……。言ってたじゃないか」



841 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:32:22.52 ID:eai77pWU0

勇者「安易に死ぬ選択を考えるなって。自分の命ひとつ守れない奴に世界平和なんて無理なんだって」

勇者「父さんは自分の言葉に嘘をつくのか!」

勇者「どこぞの鳩ぽっぽじゃあるまいし、ブーメランはやめろよ!」

勇者父「……言うようになったなぁ」



842 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:34:24.46 ID:eai77pWU0

勇者父「お前の言うとおりだよ。それに俺死ぬつもりねーし」

勇者「……は?」

勇者父「これでも俺、卑怯な奴でね。王殺した後はへんげのつえ使ってどっかに逃げようと考えてる」

勇者父「魔界でも、いっそ天界でもいいや」

勇者父「マスタードラゴンに頼んで、天空の城で一生過ごすのもいいなぁ」

勇者「……え?」



843 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:35:40.41 ID:eai77pWU0

勇者父「ほかのもどき共には逃げる手段なんてねーだろ」

勇者父「俺が一番助かる確率が高くて、それかつ王を殺せる確立が高いから、俺が殺すんだ」

勇者父「納得はできないだろうが、こうみえてちゃんと逃げる手段を考えている」

勇者父「死ぬ気でやるが、本気で死のうとは思っていない」

勇者父「俺を信じてくれ。俺は絶対死なないし、殺されるつもりもない」

勇者「父さん……」



844 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:37:26.35 ID:eai77pWU0

勇者「わかった。父さんがそこまでいうのなら、私は信じるよ」

勇者父「ああ、ありがとう」

勇者「本当に、死なないでね」

勇者父「もちろんだ」

戦士「途中から話がわかんなくなっちゃったんだけど、つまりどういうことだ?」

勇者父「いい話で終わらせようとしているところに首つっこまないでください」



845 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:38:55.85 ID:eai77pWU0

―― 翌日 王の間

勇者父「今日の正午、勇者たちがくるようです」

王「おぉ、そうか……。ありがとうよ」

王「今日で、すべてがはじまるんだねぇ……」

勇者父「……」

魔王「……」

王「なんだろうね。長かったような、そんな気がするのぉ……ふぉふぉふぉ」

勇者父「そう、ですな」

魔王「兵士様、少しよろしいでしょうか?」

勇者父「は、なんでしょう」

魔王「ここでは話にくいことなので、いったん外に」ボソボソ

勇者父「……?」



846 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:41:06.88 ID:eai77pWU0

中庭

魔王「兵士様、本当に王様を殺すのですか?」

勇者父「あぁ、そのことか。もしあのジジイが勇者達を殺すっていうのならばな」

魔王「……」

勇者父「どうした。青い顔をして」

魔王「王様は、殺させるような方ではありません」

勇者父「……」

魔王「勇者様、お願いです。王様を殺さないでください」

勇者父「それは――」

勇者父「王に言うんだな。勇者達を殺さないでくださいって」



847 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:42:17.77 ID:eai77pWU0

魔王「……っ」

勇者父「魔王、これはお前のためでもあるんだぞ」

勇者父「お前は今、視野が狭まって目の前のことしか考えていない」

勇者父「内戦が起こったら、それこそ人も魔物も傷つくだろう」

勇者父「それが一人の命で何千人と助かる」

勇者父「今までは魔王を殺すことで、それが実現した」

勇者父「今回の場合は、お前ではなく王だった。それだけだ」



848 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:44:18.29 ID:eai77pWU0

魔王「そんなの……」

勇者父「おかしいか? お前も同じようなことをしようとしていたじゃないか」

魔王「それはっ」

勇者父「お前は優しすぎる。覚えておけ、その優しさの所為で苦しむ人がいるということをな」

魔王「…………」

勇者父「それじゃ戻るぞ」

魔王「それでも私は……っ! 信じています!」

魔王「王様も勇者様も、もう誰かを殺す選択はしないということを」

魔王「人間はそんな安直な道に進まないと……私は信じています」

勇者父「……」



849 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:46:12.85 ID:eai77pWU0

勇者もどき1「王、てめぇ!! よくも仲間を捕らえやがったな!!」

勇者もどき2「ぶっころしてやる!!」

魔王「ちょ、ちょっと待ってください! 勇者様方、落ち着いてください!」

勇者もどき1「はい」

勇者もどき2「はい」

勇者「素直に魔王のいうことを聞くお前らが結構好きだよ」



850 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:47:03.41 ID:eai77pWU0

ひとつ、あとのものを投下してしまいました。>>849は無視してください。


851 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:47:33.40 ID:eai77pWU0

―― 正午

兵士1「王様、勇者達がやってきました」

王「おぉ、おぉ。入るように伝えてください」

兵士1「はっ!!」

魔王「王様……」

王「どうかなされたか、魔王。少し顔色がよくないのぉ。部屋で休んできたほうがいいんじゃないかぃ」

魔王「い、いえ。私は、大丈夫です」

勇者父「……」

勇者父(どくがのナイフで、いや、いっそのことはぐれメタルの剣で一思いに殺してやったほうが……)



852 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:48:01.14 ID:eai77pWU0

勇者もどき1「王、てめぇ!! よくも仲間を捕らえやがったな!!」

勇者もどき2「ぶっころしてやる!!」

魔王「ちょ、ちょっと待ってください! 勇者様方、落ち着いてください!」

勇者もどき1「はい」

勇者もどき2「はい」

勇者「素直に魔王のいうことを聞くお前らが結構好きだよ」



853 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:48:43.10 ID:eai77pWU0

王「確かに、勇者さんたちだのぉ……」

王「お久しぶりですなぁ、元気でしたか?」

勇者もどき1「え? あ、はい。げ、元気っすけど」

勇者もどき1「なんだよ、あいつ。なんか覇気がなくね?」ヒソヒソ

勇者もどき2「なんだが普通の老人みたいになってねーか」ヒソヒソ

勇者もどき3「もしかして魔王さんの影響ってこれか? 魔王さんすげーな」ヒソヒソ

王「どうかなされたか?」

勇者もどき1「い、え、何もないっすけど」オロオロ



854 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:49:10.44 ID:eai77pWU0

勇者もどき2「ところで俺たちをどうして呼んだ!! ……ん、ですか?」

勇者もどき3「ばっか、お前らなんで敬語になってんだよ!!」

勇者もどき2「だってなんか前と違って、使わないといけない雰囲気なんだよ!!」

勇者もどき1「そうだそうだ!!」

勇者「お前らうるせえなぁ……」

王「そうだったのぉ……。わけを話さないといけんのぉ」



855 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:51:08.49 ID:eai77pWU0

王「――最近、寒くなってきたのぉ。もう少しで雪がふるかもしれんなあ」

勇者もどき1「そうっすね」

王「ワシはな……。今まで寒さを味わったことがなかったんじゃ」

勇者もどき1「……は?」

王「温室で育てられ、父はワシがほしいといったものを全て買い与えてくれた」

王「金、権力、地位、学力、望めば望むほど父はワシにすべてをくれた」

王「ただ友人だけは、父はワシにくれなかった」



856 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:52:24.46 ID:eai77pWU0
王「いんや、当然のことじゃろうなぁ……。ワシは知らなかったんじゃ」

王「雛のようにぴーぴーないているだけで、親鳥がいつでもご飯をくれると思っていたんじゃからな」

勇者「話がみえないですけど。つまり、どういうことなんですか?」

王「雛は知らなかったのじゃ。親鳥がほかの動物に狙われて傷だらけになりながらも餌をとってくることを」

王「特権だともいえるのぉ。与えられているものは、与えてくれているものの痛みを知ることはできない」

王「傷口に雨風が当たり、痛さや寒さに耐えながらも雛に餌を与え続ける、など考えられるはずもない」



857 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:53:40.94 ID:eai77pWU0

王「すまなかった。謝ってすむようなことではないとは思うが……謝らせてくれ」

勇者もどき1「!?」

勇者もどき2「!?」

勇者「王が……土下座しただと!?」



858 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:54:44.15 ID:eai77pWU0

王「ワシはこの数日間、魔王殿と一緒にいた」

王「彼女はワシの友達に、なれたらよいといってくれた」

王「ワシは突然親鳥がきてくれた気分になった。やっと友人を与えてくれたとおもったよ」

王「でもそれは間違いだったんじゃ」

勇者「間違い?」



859 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:55:38.49 ID:eai77pWU0

王「魔王殿はテーブルマナーもしないような人じゃったんだ」

魔王「え、あ、お、王様! そ、その話は……」

王「もちろんフォークとスプーンの使い方はしっておったが、内側から使い出してオロオロしたり、手を洗うようの水を飲んでしまっていた」

魔王「お、王様~。それは言わない約束でしたよ~!」

勇者「まぁ、魔族と人間とじゃマナーも何もかも違いますしね」



860 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:56:31.43 ID:eai77pWU0

王「ワシははじめて人に知識を教えた」

王「それはそれは苦労したのぉ……。あぁ、こたつも知らなかったりしたのぉ」

魔王「お、王様~っ!」

王「まるで娘ができたようじゃったよ……。ワシの歳でいうなら孫なんだがな……」

王「はじめて知ったんじゃよ。雛に餌をあげる親鳥の気持ちを」

王「その苦労も多少な」



861 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:57:09.18 ID:eai77pWU0

王「掛け布団を抱いて寝ているものだから、寒そうに身体を震わせてな」

王「思わずワシの掛け布団をあげてしまったよ。ふぉふぉふぉ」

魔王「え、あ。も、もしかして、この前薄い布団をかけてた理由って……」

王「あぁ……。兵士さんたちを起こすのもわるいからのぉ。適当なものをかけて寝てたら寒くて寒くて」

魔王「そ、そんな。ごめんなさいっ。わ、私……」

王「ふぉふぉ、気にしないでおくれ。そのおかげでワシは目を覚ますことができた」

王「普通は寒さで寝てしまうものなのだがな……ふぉふぉふぉ」



862 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:58:28.40 ID:eai77pWU0

王「ほんとうに、すまなかった。勇者さん達を悪魔などいってしまって」

王「殺されても何も反論できないことをしてしまった」

王「この身ひとつしか差し上げるものはないが……」

王「どうか民や兵士には手を出さずに、ワシ一人の命で許していただきたい」

勇者「あ、私は無関係なので、もどきたちで決めてね」

勇者もどき1「……」



863 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/26(月) 23:58:54.70 ID:eai77pWU0

勇者もどき1「……」

勇者もどき2「……」

勇者もどき3「…………」



864 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:00:43.06 ID:rOH8awkn0

勇者もどき1「……」

勇者もどき2「…………」

勇者もどき3「……いい、んじゃないか。許してやっても」

勇者もどき1「あ、あぁ……。ん、まぁ……確かに……」



865 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:01:37.52 ID:rOH8awkn0

勇者もどき1「ただ仲間たちには絶対謝れよ」

勇者もどき2「んでもうこんなこと絶対やめろよ」

王「おぉ……ありがたい……ありがたい……」

勇者もどき3「そろそろ顔あげてくれよ。なんか、調子狂う」

勇者もどき1「だよ、な。なんか王じゃないみたい」



866 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:02:12.69 ID:rOH8awkn0

勇者もどき2「ところで仲間たちは?」

兵士1「お供様方は別室にいらっしゃいます」

勇者もどき1「おぉ、案内してくれるか」

兵士1「はっ。こちらです」スタスタ

王「ワシもいこう。改めてもう一度謝らなければ」

勇者「……」

勇者「そして、魔王と勇者の仲間たちが残ったわけなのです」



867 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:02:38.44 ID:rOH8awkn0

戦士「えぇ……と、よくわかんねーけど、これ一件落着ってことなのか?」

僧侶「う、うん。そういうことじゃない、かなぁ……」

勇者父「なんか、なんというか、不完全燃焼というか……戦う気満々だったのによ」

戦士「ま、よかったじゃないか! あははっ!! まさか誰も殺さずに解決できるとはよぉ!」

魔王「……」

勇者「これでも、魔王のおかげですね」

魔王「……え? あ? えぇっ!?」

勇者「どうやら魔王も今起きたことがわかっていない様子です」



868 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:03:04.56 ID:rOH8awkn0

勇者父「あー、もー、帰るべ。帰るべ」

戦士「ちょ、おま、このタイミングで帰るのかよwww」

勇者父「いや、だって、ねぇ。戦う以外の取り柄がない俺がこの場にずっといるのも」

勇者父「俺の役目終わった感じじゃん。あとは勇者に任せるよ」

勇者「まじですか」

勇者父「あの様子だったら、魔族と人間が同盟組むのも簡単だろう。お前達二人だけでもできるだろう」



869 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:03:54.62 ID:rOH8awkn0

僧侶「そう、だね。おばさん達はおいとましたほうがいいのかもなぁ」

戦士「あとは若い衆でやってくれってやつか。俺納得」

勇者父「そういうことだ。じゃ、若いのがんばれよ。ルーラ!」

勇者「ちょ!! まっ!! ……って、本当に帰りやがった……」



870 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:04:28.18 ID:rOH8awkn0

魔王「勇者さん……」

勇者「うーん……。ま、ちょっとここで待ちます? そのうち王も帰ってくるでしょう」

魔王「……本当に」

勇者「……はい?」

魔王「本当に、これで、終わったんでしょうか~」

勇者「そう、ですよ。魔王。これで本当に終わったんです」

勇者「私たちは誰も殺さず、内戦を止めることができたんですよ」

勇者「でも、魔王はこれからですよね」

魔王「……そう、ですね。これからです」



871 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:05:12.52 ID:rOH8awkn0

王「おぉ……。魔王、いらっしゃったか」

魔王「えぇ、王様。勇者様方は?」

王「帰られたよ。ふぉふぉふぉ……若いものは元気でいいねぇ」

魔王「はい。王様、少しお話が――」

王「同盟の件かい?」

魔王「っ、ど、どうしてそれを!?」

王「顔にかいてあるよ。ふぉふぉふぉ。魔王はわかりやすいからのぉ」

魔王「うぅ……」

勇者(これいちゃついてんの? ねぇ、これいちゃついてんの?)



872 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:05:49.99 ID:rOH8awkn0

王「ふぉふぉふぉ。魔王殿、ワシはいっこうにかまわんよ」

王「もう、人間と魔物が争う必要もない」

王「こちらからも頼もう。ワシら人間と生きてはくれんかの?」

魔王「―― はい、もちろんです」

魔王「わた、わたしたち……まものは……に、にんげんと……っ、いっしょに……」グズグズ

勇者「魔王、そんな大切なところで泣かないでくださいよ。はい、ハンカチ」

魔王「勇者さんありがとうぉ……」グズグズ



873 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:07:41.52 ID:rOH8awkn0

魔王「それでは、改めて」

魔王「私たち魔物は、人間と一緒に生きることをお約束します」

魔王「これから先、何百年、何千年先も――」

魔王「ずっと、ずっと永遠に」



874 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:08:07.51 ID:rOH8awkn0

王「あぁ、よろしくおねがいしますのぉ……」

魔王「はい。こちらこそ、末永くよろしくお願いいたします」ペコリ

王「ふぉふぉふぉ」

魔王「ふふっ」

勇者(なんか結婚式みたいや……。なんか悔しいわぁ)



875 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:08:42.52 ID:rOH8awkn0

勇者自宅

勇者父「あいつらうまくやってんのかなぁ……」

僧侶「た、たぶん大丈夫だとおもいますよ。勇者様の娘さんですもの」

戦士「あーあー、俺たちもあんくらい若かったらなぁ」

僧侶「充分、戦士君は若いよ」

戦士「最年少のお前が何をいうか」ペチッ

僧侶「うぅ、殴らないでよぉ」



876 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:10:01.51 ID:rOH8awkn0

勇者父「あーしかし疲れたなぁ」

戦士「確かに疲れたな。まさかこんなことになるとは思わなかったな」

勇者父「これで俺が生きている間ぐらいは平和じゃねーの」

戦士「はははっ! お前が死んだあとは俺がこの世の中を平和にしてやんよ!」

勇者父「お前何歳ぐらいで死ぬつもりなん?」

戦士「777」

勇者父「人として100ぐらいで死んどけよ……」

戦士「ラッキーセブンだよ!!」



877 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:10:46.30 ID:rOH8awkn0

僧侶「それじゃ、私、そろそろ教会に戻るね」

勇者父「ああ、お疲れさん」

僧侶「あの……、勇者様。また、教会にいらしてくださいね」

勇者父「もちろんだとも」

僧侶「……はい。ありがとうございます。えへへ……」

勇者父「おう。じゃ、またな」

僧侶「うんっ!」



878 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:11:30.21 ID:rOH8awkn0

戦士「あーあー、なんかおあついねえ」

勇者父「何がだよ」

戦士「なんでもないですぅー! 離婚まじかの戦士さんももう帰りますぅー!」

勇者父「素直に謝っとけよ」

戦士「浮気は文化!」

勇者父「靴下もはけよ」

戦士「やだこった! じゃ、また連絡しろよ!」

勇者父「ああ」

戦士「桃鉄今度はまけねーからな!!」

勇者父「それはこっちのセリフだ!!!」



879 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:12:21.64 ID:rOH8awkn0

勇者父「……」

勇者父「……みんな帰ったか」

勇者父「なぁ、母ちゃん」

勇者父「なんだかあっけないもんだよなぁ。最後なんていつも」

勇者父「あんたの死に顔みたいにあっけないわなぁ」

勇者父「もう少し、生きててくれたら」

勇者父「今の俺を叱ってくれたかもしれないのになあ……」



880 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:13:01.11 ID:rOH8awkn0

魔王城前

勇者「こうして魔王は王と平和同盟を結び――」

勇者「一応形としては、魔王の夢である人間と魔物が共存する世界が生まれましたとさ」

魔王「本当に、形として、ですけれどね」

勇者「そうですね」

勇者「これからかもしれませんね。魔物のイメージを変えていかなければ」

魔王「えぇ……」



881 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:13:39.29 ID:rOH8awkn0

魔王「そうだ、勇者さん。これをみてください」

勇者「なんですか、この紙切れ。コピー用紙ですか?」

魔王「ふふっ。これ勇者様との契約書なんですよ」

勇者「え!? でも、何もかいてないじゃないですか」

魔王「どうやら王と交わした同盟で、契約書は契約終了とみなしたのでしょう」

勇者「あぁ……そうなんですか」



882 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:14:06.55 ID:rOH8awkn0

魔王「だから、勇者さん。これからは自由ですよ」

勇者「へ?」

魔王「今まで助けていただいてありがとうございました」

勇者「ちょ、魔王?」

魔王「これからは私、一人でやっていきます」

勇者「いやいや、待ってください」

魔王「?」

勇者「そんなハテナ、みたいな顔しないでください」



883 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:15:00.37 ID:rOH8awkn0

魔王「あなたは、人間界に戻り、人間としてこれからの人生を全うしてください」

勇者「……」

勇者「そう、ですか」

勇者「わかりました。私は人間界に戻ります」

魔王「……はい」

勇者「だから、その、本心を言ってもらえますか?」



884 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:15:34.06 ID:rOH8awkn0

魔王「え?」

勇者「いや、だって、気づいていないかもしれませんが、さっきからずっと私の服つかんでいるじゃないですか」

魔王「あ、わわっ……」



885 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:16:16.07 ID:rOH8awkn0

魔王「あの、これは、そういうことじゃなくて! そのっ!! あのっ……えっと」

勇者「あぁ、もう。魔王。いいんですよ。そんな意味不明なやさしさみせなくても」

勇者「魔王と私の仲じゃないですか」

勇者「これからも二人でやっていきましょう」

魔王「ゆう、しゃさん……」



886 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:16:42.86 ID:rOH8awkn0

魔王「本当に、いいんですか? 私といてくださるんですか?」

勇者「もちろんですよ」

勇者「魔王一人じゃ心配ですからね」

魔王「勇者さんっ」ダキッ

勇者「んごっ!!」



887 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:18:03.71 ID:rOH8awkn0

魔王「ありがとうございます。私たち、ずっと、ずっと一緒にいましょうね~!!」

勇者「わか、わかりましたからっ、離してください。し、しn……」

こうして私たちは――。

とくに前とかわらず。

契約とか交わした約束忘れないよとかそんなの関係なしに。

魔王として、勇者として、世界をひとつにする為戦い続けるのだった――。

トゥルー 完


888 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:19:55.21 ID:rOH8awkn0

エピローグ

―― あれから、何十年の月日が流れた。

魔物と人間の溝はじょじょになくなり、町にでかけると魔物と人間が楽しそうに会話している姿がそこにはあった。

これも、今となってみれば普通の事で。魔物と話したことがない人間のほうが珍しいだろう。

一緒に学校に通ったり、同じ職場で働いたり。

魔物と人間は共存している。

確かに、そうだといえるだろう。



889 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:20:40.96 ID:rOH8awkn0

だけれどもまだ魔物を嫌う人間が少なくないのは事実だ。

時より送られてくる魔王の手紙には、悲しそうな字でそう書いてあった。

仕方がないことではあるだろうが、本当に共存する世界など……作れないのかもしれない。

ただ、それに近づけるよう魔王は努力しているらしい。

らしい、というのは、私は現役を卒業してしまい――、今は文面でしか魔王の活躍を把握できないからだ。

あの時戦っていた父と同じぐらいの歳になり、私はすっかりくたびれてしまっていた。



890 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:21:31.74 ID:rOH8awkn0

歩くのも杖がないと歩けないし、なんだかあのころの父よりも私は老いてしまっていた。

若いころに無茶しすぎたのか……。はたまた別の理由なのか。

検討もつかない。

しかし……魔王は相変わらず美しいままだと聞く。

魔物と人間とでは、こんなにも老いるスピートは違うのかといいたいぐらいに。

勇者母「はぁ……」

私はため息をつく。



891 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:22:10.94 ID:rOH8awkn0

できることなら、魔族として生まれたかった。

なんて、現金かなあ。

とんとん、と軽い足取りで誰かが歩いてくる。

まぁ、あいつだろうが。

勇者「……ただいま」

勇者母「あぁ、お帰り。今日ははやかったねぇ」

私の自慢でもないクソな息子である。

イケメソだから調子のりやがって、私と違って高学歴で、モテてむかついて愛らしい息子である。



892 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:22:48.28 ID:rOH8awkn0

自分の息子でなければもげろ、といいたいレベルである。

お母さん知ってるんだぞ、この前ラブレター貰ったの。

私だって貰ったことも書いたこともないっつーの。うらやましい限りだわ。

まぁ……、そんなことはともかく。

私は息子にいわなければいけないことがあるのだ。

それはあの日、私が18歳になったとき、唐突に父からいわれた言葉である。



893 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:23:47.23 ID:rOH8awkn0

勇者母「勇者よ、聞いてほしい話がある」

勇者「なんだ。真剣な顔をして」

一昨日出した手紙を、魔王は読んでくれただろうか。

読んでくれたのであれば、きっと今頃魔王は喜んでいるだろう。

もしかすると歓迎パーティでも開くぐらいの勢いかもしれない。

彼女の思い出の片隅に残っている笑い顔が、頭の中に浮かんだ。

勇者母「お前も今年で18だ。そろそろ勇者として旅立っていいんじゃないか?」

勇者「大学に行くのを反対した理由はそれか。この平和な世の中に勇者など必要ないじゃないか」



894 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:25:02.07 ID:rOH8awkn0

勇者「それとも何か。魔王でも倒してくればいいのか?」

冗談交じりでいう息子の顔は、余裕の笑顔だ。むかつく。

まぁ、魔王がいい奴だということは、一応は知っているだろう。TVとか教科書とかでだろうけども。

あんな国民的大スター、ともいえる魔王を助けてやってくれ、なんていったらこいつも驚くだろうか。



895 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:25:37.46 ID:rOH8awkn0

勇者母「そういう殺生なことじゃなくて、魔王を助けてやってほしいんだけど」

勇者「え?」

勇者母「え?」

勇者「なにそれ、こわい」

予想どーり驚く息子と、ドヤ顔の私。



896 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:26:38.22 ID:rOH8awkn0

そうして、勇者と魔王の人類救出計画はまたもや幕をあけるのです。

魔王が王子に惚れられ、結婚を前提にお付き合いしたいとか言われたりとか。

魔王にとっては一世一代といえるぐらいの大恋愛を息子とするとか、しないとか。

側近がそれを聞いて逃げ出して、魔王に泣きつくとか。

魔王の父さんが復活しそうになるとか、ならないとか。


それはそれで……また別のお話。



勇者父「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」 fin



897 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[saga]投稿日:2011/09/27(火) 00:27:36.95 ID:rOH8awkn0

以上でこのssは終了です。一ヶ月程度かかってしまい申し訳ございませんでした。
ここまでみていただいた方、本当ありがとうございました。
まさかここまで長くなるとは思わず後半ぐだぐだする場面が多くなりましたことお詫び申し上げます。
重ね重ねになりますが、お付き合いしていただきありがとうございました。




898 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[]投稿日:2011/09/27(火) 00:29:13.38 ID:sYW7L4UDo


最後の方は側近たんが空気だったな


899 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]投稿日:2011/09/27(火) 00:29:20.86 ID:HiWTbAfq0
すごく楽しかった。追ってきていてよかった。いいものを見せてもらった。最高のハッピーエンドだったよ。ありがとう、そして乙!


900 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2011/09/27(火) 00:34:36.94 ID:WhVzdqKIO
お疲れ様!
トゥルーエンド良かった


901 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)[sage]投稿日:2011/09/27(火) 00:50:24.11 ID:zqxvurdAO
お疲れ様!
ありがとう!


902 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]投稿日:2011/09/27(火) 01:28:06.20 ID:535uShbfo


いい話だったぁーいやーよかったー
ありがとうございます!


903 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2011/09/27(火) 08:20:26.21 ID:OsqOMpbSO
乙!

最高に面白かった!


904 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2011/09/27(火) 09:12:54.80 ID:JOlAwCrLo
>>1
最高に面白かった!勇者の旦那が誰か気になるがな!


905 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]投稿日:2011/09/27(火) 16:38:23.09 ID:zAosaYHCo
乙!!
面白かったよ!次回作にも期待して待ってる


906 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2011/09/27(火) 17:43:09.41 ID:jw4nlJjSO
>>1乙!
トゥルーエンドが見られてよかった…!
機会があったら息子の話も読んでみたいな


907 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2011/09/28(水) 18:57:12.33 ID:VTP0bnfoo
乙!
なんか最後読んでたらしみじみとしたわ


908 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[sage]投稿日:2011/09/29(木) 01:55:13.28 ID:XnIZqCgAO
乙!
完結おめでとう!!お疲れ様です!!
トゥルーエンド良かったよ。ちょっとぐっときちゃった。
他の人も書いてたけどまた機会があれば息子の話も読みたいなー
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