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「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」2/10


「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」



100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:58:31.50 ID:UMizhDZoo

勇者「あ、僧侶さん。お久しぶりです」

僧侶「勇者ちゃ……って、えぇ!? どうして勇者様が死んでいるんですか!?」

勇者「死んでないですよ、ひんしの状態です」

僧侶「あ、あまり違わないようなきがするよ……」

勇者「10ゴールドで元に戻してください」

僧侶(この子の中では1レベル、0.1ゴールドの価値しかないんだ……)

僧侶(うう、最近の若い子は恐ろしいよぉ~……)









元スレ
「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」
[SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板]




101 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:59:00.27 ID:UMizhDZoo

僧侶「ザオリク!」

勇者父「はっ!? え、あれ!? 貧乳のJKは!?」

勇者(やっぱり元に戻さないほうがよかったかな……)

勇者「父さん、大丈夫。父さん、熊にやられてひんしになったんだよ」

勇者父「なんということだ。俺としたことが熊にやられるとは……」

僧侶(どうみても、包丁で刺されたようなやられかただったんだけどなぁ……)





102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:59:44.89 ID:UMizhDZoo

勇者「まあ、ということで私は一週間休暇をもらいました。やったね」

勇者父「おお、そうなのか!? どうだ、順調なのか?」

僧侶「なんの話ですか?」

勇者父「ほら、例の魔王との約束のことだよ!」

僧侶「え、えぇ!? あれ本当だったの!?」

勇者父「ほんとほんとwwwwww俺この前その所為で死に掛けてたwwwwww」

僧侶「じゃ、じゃあ、いま、勇者様が今魔王のところへ?」

勇者父「いや、それはこいつに頼んでいる」ポン

勇者「……頭に手おかないでよ」




104 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:00:12.38 ID:UMizhDZoo

僧侶「そうなんだぁ、勇者ちゃんも大変だね……」

勇者「ほどほどに世界救うんで、そんな大変じゃないです。魔王も結構いい奴ですし」

僧侶「すごいね……。私は何もできないけど、応援してるね」

勇者「ありがとうございます」

勇者父「よーしー、この一週間はお父さんと遊ぼうなー!!」

勇者「いや、いいよ。GTAとOblivionやりたくてウズウズしてるから、父さんにかまっている暇ねーわ」

勇者父「勇者はつめたくなったなぁ!! 父さんは目から鼻水がでそうだよ!」




105 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:00:53.64 ID:UMizhDZoo

勇者「時間というのは残酷である。なぜ一週間が一瞬感なんだろう」

勇者「ルーラも覚えたし、簡単に魔王城にいける。これはすごい」

勇者父「そういえば三日前に王様が呼んでたよ」

勇者「うっそ、まじで。うっそ。三日前とか、聞いてないよ?」

勇者父「言うの忘れてたwwwwww」

勇者「……」





107 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:02:19.86 ID:UMizhDZoo

勇者父「それじゃ、僧侶。俺たち帰るわ」

勇者「うーす、ありがとうございましたー」

僧侶「いいえ、これが私の仕事だからね。いつでも呼んでね」

勇者父「そのオベビリオン? オバビリオンって奴面白そうだからやらせてよwwwwwwww」

勇者「いやだ。絶対だめ」

勇者父「ババアが主人公なんかそれ?」

勇者「あながち間違いでもない」

僧侶「……」


僧侶「……」



僧侶「魔王かぁ……。面倒なことにならないといいけど……」




108 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:02:56.88 ID:UMizhDZoo

勇者「時間というのは残酷である。なぜ一週間が一瞬感なんだろう」

勇者「ルーラも覚えたし、簡単に魔王城にいける。これはすごい」

勇者父「そういえば三日前に王様が呼んでたよ」

勇者「うっそ、まじで。うっそ。三日前とか、聞いてないよ?」

勇者父「言うの忘れてたwwwwwwwwwwww」

勇者「……」



109 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:03:27.22 ID:UMizhDZoo

城 王の間

勇者「ということで瞬間移動です。ルーラチートすぎ」

王「勇者よ!! 遅いではないか!!」

勇者「すいません、父が私にいうの忘れていたようで」

王「相変わらずお主ら親子は頭の出来がわるい!! どうしてお主らが勇者の血などひいているのか……疑問で仕方ない!」

勇者「まぁまぁ、抑えて抑えて。血管破裂しますよ」

王「そんなことはせん!! ごほん、勇者よ! 本題にはいるぞ! お主先日子供におかしなことを教えたそうじゃないか」

勇者「おかしなこと? なんすかそれ」




110 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:03:55.02 ID:UMizhDZoo

王「とぼけるな! 魔物は[ピーーー]べきじゃないと教えたのだろう!?」

勇者「……あぁ、そのことっすか。いやまあ、考えるようにいっただけなんですけどね」

王「ばか者!! どうしてそのようなことをした! 魔物は滅ぶべき存在だと言っておろうが!」

勇者「それは人の為に働く魔物でもですか?」

王「ああ、当たり前だ! 懐く魔物は死ぬまで奴隷として使い続ける。こんなこと常識だろう。学校で習わなかったのか!!」

勇者「私小卒ですからwwwwwwwwwwwwwwサーセンwwwwwwww」




111 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:04:34.17 ID:UMizhDZoo

王「よいか! 低学歴! 魔物は人間に倒されれて当然、使われて当然の存在だ!」

勇者「そうっすか。どうしてなんですか?」

王「神がそうお決めになったからだ!!」

勇者「……神?」

王「そうだ! 勇者たるもの神の考えに背くことはゆるさせない。わかったか!?」

勇者「王様、なんかの宗教団体にでもはいってるんすかwwwwwwww」

王「ばか者!!」




112 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:05:07.97 ID:UMizhDZoo

王「宗教ではない! 神がおっしゃっていることなのだ!! 宗教ではない!」

勇者(なんかの宗教が魔物を倒せ、っていってるかもな)

勇者(あまり宗教はゲーム的な意味で良いイメージないから関わりたくないんだけどなあ)

勇者(ま、暇なとき探しましょうかね)

勇者「ところで10ゴールドつかっちゃったんですけど、またくれたりしないんすか?」

王「お主みたいな勇者にやる金はないわ!!」

勇者「ソッスカ……(なんとなくこの人といるとHPが削られていくような気がするわ」




113 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:05:58.34 ID:UMizhDZoo

城内

勇者(ん~、このまま魔王城いくのもいいけど、ちょっと情報収集しますかね)

兵士「おお、勇者殿。おはようございます」

勇者「兵士さん、おはようございます。朝から大変っすね」

兵士「我々はこれが仕事ですから。勇者殿も魔物退治がんばって下さい」

勇者「あー、ちょっと聞きたいことあるんですけど、時間あります?」

兵士「はい。かまいませんよ」

勇者「さっき王様と話していて、神様がなんちゃら、といっていたんですがなんの神様でしょう」

兵士「あぁ、はい。あれですね。あまり私も詳しくはないんですが、構いませんか?」

勇者「はい、いいっすよ。できれば場所とかも教えてもらえると助かります」

兵士「わかりました。勇者殿は地図を持っていますか?」

勇者「はい一応。マークつけてくれるだけでいいんで」

兵士「わかりました。えぇと、ですね、あの神様は――」


勇者「……」



114 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:06:27.84 ID:UMizhDZoo

兵士「―― ということです。場所は、ここですね。母がよくいっているので」

勇者「そうですか。ありがとうございます。とても参考になりました」

兵士「いえ。それでは私はこれで」

勇者「ありがとうございました」ペコリ

勇者「……」

勇者「……ま、たぶん、なんとかなるっしょ」



115 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:06:56.19 ID:UMizhDZoo

魔王城

勇者「なんかあの城警備が厳重になってていけないところ多すぎてワロタ」

魔王「あら~、勇者さん。いらっしゃい」サッサッサ

勇者「ちょっと魔王。なんであなたが箒なんかで掃除してるんですか」

魔王「自分の城ですもの。自分で掃除しないといけませんよね」

勇者「私とて自分の部屋を掃除するのは一ヶ月に一回程度だというのに!」





117 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 17:07:25.79 ID:UMizhDZoo

勇者「……魔王って趣味とかあるんですか?」

勇者「花に水遣りやっているイメージしかないんですが」

魔王「趣味ですか。そうですね~」

魔王「……園芸、掃除、洗濯、料理、うーんと……、あと買物も好きですね~」

勇者「それって趣味じゃなくて家事ですよね」

魔王「え、そ、そうなんですか?」

魔王「……えっと、私もしかして異端だったりします?」




119 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:08:41.12 ID:UMizhDZoo

勇者「異端ですね。私の友達は大体ゲームかカラオケですよ」

魔王「そうなんですか……。私、少しずれてるんですね」

勇者「でも家庭的でいいとおもいますよ。家事を趣味に出来るなんて羨ましいです」

魔王「お世辞でもそういってもらえると、うれしいです。ありがとうございます」

魔王「あ、寝ることも大好きなんですが、それはどうでしょうか?」

勇者「寝る子は育つっていいますし、いいんじゃないんですか」

勇者(たくさん寝てるからこんなにでっかくなったんかな~。羨ましい)




120 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:09:14.72 ID:UMizhDZoo

魔王城 城内


魔王「スライムたちはいつでも出発できるよう待機させてあります」

勇者「うへへ……。まじありがたいっすね」

魔王「もう、でかけるんですか?」

勇者「いえ。ちょっと人間界で起こった様子とか話した後に出発しようと考えています」

魔王「そうですか……」シュン

勇者「……? どうしたんですか、お腹でも痛いんですか?」



121 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:09:45.57 ID:UMizhDZoo

魔王「あの、明日出発では、だめなんですか?」

勇者「と、申しますと」

魔王「一週間ぶりに会ったんですもの。もう少し長く勇者さんと一緒にいたい、なんて」

魔王「わがままってことはわかっているんですけど……。それでも……」

勇者「魔王がいいなら私は構いませんよ」

魔王「え、ほ、本当ですか?」

勇者「はい」

魔王「すごくうれしいわ~、ありがとう勇者さん」ニコニコ

勇者(ちょっと魔王かわいい)

側近「こらぁああ!! 勇者あぁぁああ!! 魔王様から離れろおおお!!」



122 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:10:18.69 ID:UMizhDZoo

勇者「あ、なんだ、側近さんいたんですね」

側近「当たり前だ! まったく、私がいないとお前はすぐに魔王様に……クドクド」

後見人「側近。いきなり走りだすなど、どうしたというんだ」

勇者「うわ、新キャラだ」

魔王「新キャラ?」

後見人「これはこれは魔王様に勇者殿。ごきげんよう」

勇者「ごきげんようwwwwwwwwwwww」

魔王「? ごきげんよう」

勇者「魔王、この魔物は誰なんですか」

魔王「え、あ、はい。後見人さんですね。摂政、ともいうんでしたっけ……?」

魔王「私のかわりに政務をやってくださっています」

後見人「どうぞ、よろしくお願いします」



123 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:11:11.01 ID:UMizhDZoo

勇者「確かそれって国を継ぐ人が成人するまでやる、みたいな役割の人ですよね。魔王まだ成人してなかったの?」

魔王「い、いえ、そういうわけじゃないのですが~……」

魔王「どうも覚えるのが苦手で、なかなか側近の合格がもらえないんです~」

側近「厳しくするのは当然です、魔王様。あなたの決断で国が動くんですから」

魔王「……はい」

勇者「ま、女がやるより男が政務やったほうがいいって聞くし、いいんじゃないですか」

勇者(魔王が政務やったらこれ以上にまったりとした魔界になるかもしれないし)

魔王「うぅ、そうですよね。男の人に負けないようがんばらないと」

後見人「かげながらですが応援していますよ、魔王様」

魔王「はい、ありがとうございます」

勇者(あかん、完全に魔王負けとるわ……)




124 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:11:43.20 ID:UMizhDZoo

側近「勇者よ、ここに来たということはそれなりの報告はあるのか?」

勇者「ええ、まあ一応」

側近「それではあちらの個室で話を聞かせてもらおう。後見人、そっちのほうはあなたに任せますよ」

後見人「ああ、わかった」

魔王「あら、後見人さんはお話きかないの?」

後見人「はい、魔王様。しかし後ほど側近から話を聞きますので、ご安心ください」

魔王「そうですか。わかりました。政務のほうよろしくお願いします」

後見人「了解しました」

勇者(っべー。魔王軍が真面目なのはじめみたわー。結構まじめでひくわー)




125 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:12:17.02 ID:UMizhDZoo

個室


側近「それで勇者よ。どうだった」

勇者「えーとですね。王に呼ばれて城にいったんです」

勇者「そしたら神がいっているから魔物を殺せ、なんていう電波的なことをいわれまして」

魔王「まぁ、神様がそんなことをいったの? すごいわね~、人間って神様の声を聞けるんですね。ふふっ」

勇者「本当に意味わかってます?」

魔王「はい。えーと、神様が魔物を倒せをいったから私たちを倒すんですよね」

魔王「……あ! ということは……。私たち神様に嫌われてるんですか? どうしましょう……」オロオロ




126 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:12:47.55 ID:UMizhDZoo

勇者「ようやくこの結論にたどりついた。魔王は天然なんですね?」

魔王「ち、ちがいますよー! 私天然じゃありません!」

魔王「たとえ勇者さんでも、もう一度同じことをいったら、私怒りますよ」

勇者「あ、はい。すいません」

勇者(でも、天然だよね……)ヒソヒソ

側近(勇者よ。たとえ思っても口にだしてはいけないものもある)ヒソヒソ

魔王「うぅ……、ほ、本題に戻りましょうよ~……」




127 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:13:16.83 ID:UMizhDZoo

勇者「王の魔物嫌いは宗教の所為かもしれない説が新たにできましたとさ」

側近「宗教か。それは大きな団体なのか」

勇者「ググったらめっちゃ大規模でびっくりしました」

勇者「ただ新興宗教だったので、なんとかなるかもしれませんね」

側近「なんとか、って、どうするつもりだ」

勇者「ぶっ壊しましょう」

側近(勇者の発言とはおもえんな)




128 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:13:53.45 ID:UMizhDZoo

魔王「でも壊すなんてしたらそれこそ悪名が広まってしまいます」

勇者「そんな時に便利なのが勇者なのです」

勇者「結構裏でこそこそ悪いことをやっている噂がありましてね」

勇者「火のないところに煙がたたないとかいいますし、真相次第じゃ英雄になれるかもしれませんよ」

側近「わかった。そちらのほうは私に任せるが良い」

勇者「しらべてくれるんすか」

側近「ああ。任せておけ」

魔王「……」


130 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage sage]投稿日:2011/08/31(水) 17:14:24.14 ID:UMizhDZoo

側近「勇者よ、ほかに何かあるか?」

勇者「いえ、何も」

側近「そうか。次は私からいくつか報告したいことが」

側近「何かに困っている町を探してみたところ、結構な数の町がいろんな問題に悩まされているようです」

側近「詳しくはその紙をご覧ください」

勇者「A4サイズの紙5枚にずっしりと町名と困っていることがかいてあるよ」

魔王「こんなにあるんですね~……」ペラペラ


133 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:15:59.45 ID:UMizhDZoo

勇者「私はどこから回ればいいですかね」

側近「お前は1ページから回ってくれ。私たち魔物は後ろのページから進めていく」

勇者「わかりました。結構めんどくさそうですが頑張ります」

側近「ところで貴様はルーラを覚えたのか?」

勇者「ええ。ばっちりです」

側近「そうか。なら、二日に一度魔王城でお互い報告し合うことにしよう」

勇者「うっす。わかりました」

魔王「…………」



134 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:16:29.80 ID:UMizhDZoo

魔王「あ、あの、少しいいですか?」

側近「はい、魔王様。何か質問でも?」

魔王「いいえ、そういうことじゃなくて……。その、私は何をしたら……」

側近「魔王様はここで政治の勉強をしてください」

魔王「……はい」

側近「ほかには何かありますか?」

魔王「いいえ、特には」

勇者「私もないっすね」

側近「それでは今日はこれぐらいにしましょうか。もう少しで晩御飯ですし」

勇者「ごちになりまーすwwwwww」

135 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:17:00.75 ID:UMizhDZoo

魔王の部屋

勇者「結局私はまた魔王の部屋で寝るんですね」

魔王「この前はお話できませんでしたから……」

勇者「そういえば魔王、さっきからぜんぜん元気ないですよね。どうしたんですか?」

魔王「え? い、いえ、なにも」

勇者「そうですか? お風呂入っているときとかほぼ無言だったじゃないですか」

勇者「その代わり側近がうるさかったけどwwww」

魔王「……」

勇者「魔王?」


136 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:17:53.43 ID:UMizhDZoo

勇者「本当どうしたんですか、元気なさすぎて胸もたれていますよ」

魔王「そ、そんなにたれていますか……? やだ、はずかしい……」

勇者「いえ冗談です。すいませんでした」

魔王「冗談ですか。よかった……」

勇者「でも目はたれていますよね。何か悩みがあるなら打ち明けてください」

勇者「勇者に魔王が相談するのもおかしいような気がしますが」

魔王「それは……今更じゃないですか」

魔王「魔王と勇者が同じ部屋のベッドで寝ながら会話なんて、ね」

勇者「それもそうですね ハハッ」



137 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:18:33.56 ID:UMizhDZoo

魔王「……勇者さん、私ね。少しだけ、落ち込んでいたの」

勇者「……ええ」

魔王「勇者さんや、側近ちゃん、ほかの人たちも頑張ってくれているのに私一人が何もしていなくて」

魔王「こんなのはおかしいな、って思ったんです……」

勇者「でも魔王には政務の勉強があるじゃないですか」

魔王「それは勇者さんが来る前からずっとやっていたわ」

魔王「そういうことじゃなくて、この問題を解決するために私は何をしてきたんだろう、って」

勇者「……」


138 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:20:55.91 ID:UMizhDZoo

勇者「……魔王は。魔王は、私たちを動かしています」

勇者「確かに私は父親の命を人質にとられていますけど」

勇者「でも、それだけで世界一周の旅にでようなんて、思えません」

勇者「てんね……ごほっ! えー、魔王の人柄、人じゃないけど、魔物柄に惚れた?」

勇者「いや、まぁ、ひかれたから、この人の為ならやってもいいかなーと」

勇者「魔王がもっとひねくれている性格だったら、私絶対協力しませんしね」

勇者「側近もそうだと思いますよ。あの人は私以上にそっちの気持ちが大きいでしょうが」

勇者「だから、その、自信持ってください。あなたは勇者を動かす力がもうあるんですから」

魔王「勇者さん……」



139 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:21:35.28 ID:UMizhDZoo

勇者「でも、それでも落ち込むようでしたら」

勇者「魔王は魔王でしかできないことをみつけてやればいいじゃないですか」

勇者「それは清掃でも、なんでもいいんですよ」

勇者「自分で自分が納得させられる方法であれば、なんでも」

勇者「そんなもんじゃないですか。世界を救うなんて」

勇者「あー!! ほんと、くさいこといって申し訳ないですね! 小卒ですもんで、言葉がうまくでてきません!!」

魔王「……ううん、勇者さん、ありがとう」

魔王「私、とても元気でたわ」

魔王「探してみます。納得できるような、私にしかできない方法」

勇者「あー……はい」

勇者「じゃ、もう寝ますか。明日もはやいですし」

魔王「はい、勇者さんおやすみなさい」

勇者「おやすみかん~」

魔王「あら、それかわいい。おやすみかん~……ふふっ」


140 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:22:10.67 ID:UMizhDZoo

勇者(……)

勇者(なんか最近、魔王のほうが人間に。そして王のほうが魔王に思えてきたぞ)

勇者(う~ん、本当に反対だったほうがきっと楽だったんだろうなあ)

勇者(神様、配置間違えたのか。きっとそうに違いない)

勇者(そうしたら、父さんは姫様である魔王と契約して……)

勇者(私は姫様の勇者で)

勇者(うわ、それかっこいいな……どうせならそっち……のほう……が……)zzz……

141 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:22:38.32 ID:UMizhDZoo

勇者「希望の朝がきました」

魔王「おはようございます~」

勇者「おっはー」

魔王「あらー。おっはー、です、勇者さんっ。ふふっ」

勇者「ちなみにこれは死語に近い何かです」

魔王「死後? おっはーは死んでいるんですか?」

勇者「どっかの世界の魔王様に殺されてしまいました」

魔王「あら~……、悪い魔王様ですね。私が捕まえておしおきしますね」

勇者「それはそれでみてみたい」



142 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:23:13.12 ID:UMizhDZoo

側近「まおうさまおはようございます、いたされてないですよね?」

魔王「おはようございます。この前から気になっていたのだけど、致すって何かしら?」

側近「いえ、いいのです。魔王様は純粋なままでいてください」

魔王「あら~……?」

勇者「ちなみに側近ちゃん。魔王様と致しましたので、あなたが入るスペースはないです」

側近「はん、冗談も休み休みいえ。そんなことをわたわたしがしんじるとおもっちゃのか!!」

勇者「思いっきり動揺していますよね。おもっちゃのか、って噛んでますよ」



143 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:23:42.16 ID:UMizhDZoo

側近「魔王様! 勇者に何もされていませんよね? 大丈夫ですね」

魔王「えーと、慰められました」

側近「身体でですか!?」

魔王「どちらかというと心でじゃないでしょうか」

側近「どちらかというと!? どちらかというと、ということは身体はいってますよね!」

魔王「勇者さん、とても優しくてあたたかかったですよ。ふふっ」

側近「なん……だと……」

勇者「ドヤァ」


144 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:24:11.61 ID:UMizhDZoo

側近「うつだしのう」

魔王「あらー、側近ちゃん。どうしたの? 顔が真っ青よ」

側近「うぅ。な、なんでもありません!! ところで魔王様、もう少しで朝食の準備ができますよ」

魔王「あらー、楽しみですね。その楽しみの前に側近ちゃんに話したいことがあるんです」

側近「はい、なんでしょう?」

魔王「私、勇者様と人間界に行ってきます」

側近「え?」

勇者「人はこれをおいうちと呼ぶ」


145 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:24:46.49 ID:UMizhDZoo

側近「ちょ、ちょっとまってください!! まさか本気でいっているんですか!?」

魔王「当たり前です~」

側近「だめですよ!! 絶対だめです!」

魔王「ほら、側近ちゃん。私、昨日、寝ながら考えたんですけど~……」

勇者(魔王、それ寝てただけじゃないか?)

魔王「やっぱり人間さん達をちゃんと知りたいんです。何を考えていて、何を思っているのか……」

側近「そ、それは私たちが」

魔王「だめです。私が、私の目でみてみたいんです」

側近「もし魔王だとばれて殺されしまったらどうするんです!?」

側近「私たち、魔物のこともちゃんと考えているんですか?」

魔王「それは勿論考えたわ」

魔王「殺されそうになったら、その前に戻ってきますし」

魔王「勇者様と同じように、二日間人間界にいて、二日間魔王城にいて、また人間界に二日間行く」

魔王「みたいな方法で、両立させたいと思います」

側近「」



146 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:25:22.76 ID:UMizhDZoo

側近「ゆ、勇者、お前からも何か言ってくれ」

勇者「え、私っすか」

側近「そうだ! 魔王様が魔王城から離れるなど、常識が欠けている!」

勇者「いいんじゃない。人間界きても」

側近「勇者、お、お前も何を言い出すんだ!」

勇者「魔王がやりたいんだったら、いいんじゃないっすか」

魔王「勇者さん……」



147 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:25:51.87 ID:UMizhDZoo

魔王「お願い、側近ちゃん。絶対死なないって約束するわ。だからいかせて?」

側近「……うぐぐ……」

勇者(人間の様子をみて魔王が人間滅ぼすか、っていう展開になったら面白そうだなあ)

側近「……わかりました。条件つきで人間界にいくことを許可します」

魔王「あ、ありがとう~」

側近「条件つきですよ! 条件つき! 人間界にいくのは一日! 三日間魔王城という形にしてもらいます」

側近「それと、人間界にいくときは私と一緒でなければいけません!」

勇者「側近ちゃんが側近ちゃんじゃなくなりますもんねwww」

側近「そういう問題ではないぞ!」



148 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:26:19.40 ID:UMizhDZoo

側近「魔王様は人間界のことをあまり知りませんからね」

側近「解説役兼ボディーガードとして、その側近お供させていただきます」

魔王「あらー、側近ちゃんがボディーガードなんて頼もしいですねー」

勇者「側近で結構強かったりするんですか?」

魔王「ええ、私より強いかもしれません~ ふふっ」

側近「さすがにそれは過大評価です///」テレテレ



149 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:27:02.79 ID:UMizhDZoo

勇者「朝食おいしかったです。朝食は個人的にはパンよりお米のほうが好きです」

側近「贅沢な」

勇者「ということで人間界にいこうとおもったけど、魔王さすがにドレスはねーわ」

魔王「あら~、いけませんでしたか~?」

勇者「旅人がドレスきてたら普通の人はドン引きです」

魔王「ドン引き? 偉い人が引かれちゃうの? こわいわね~……」

勇者「まぁ、そんな感じです。だからドレスはNGです」

魔王「じゃあどんな格好すればいいのかしら~?」

側近「旅人の服がありますから、これを着てください」

魔王「あ、あら~。み、ミニスカート? さすがにこれは……」

勇者「大丈夫です。ズボンありますから」

魔王「あぁ……よかった。こんな足がみえる服、着たら恥ずかしくて死んでしまいそう」


150 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:27:30.23 ID:UMizhDZoo

勇者「魔王は露出度が高い服嫌いなんですか?」

魔王「え、ええ。不特定多数の人に肌をみられるのは……ちょっと……」

勇者「私小学校のとき、えっちな下着きて登校したことあるんすよwwww」

魔王「えぇ!?」

勇者「めっちゃ先生に怒られたんですけどね」

勇者「その所為かわかりませんが、えっちな下着を私は装備することができません」

側近「……普通逆なのにな」



151 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:28:00.88 ID:UMizhDZoo

勇者「魔王様、お着替え中なう」

勇者「ところで側近は見た目結構人間っぽいよね」

側近「ああ。このままでも魔物と見破られることはないだろうな」

勇者「危なくなったら私の部下ということにしますんで」

側近「……しかしお前はスライム三匹つれていくんだろ」

勇者「馬車さえあればなんとなる。側近さん、馬車ください」

側近「断る」

勇者「ちくせう」


152 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:28:34.91 ID:UMizhDZoo

勇者「魔王が着替え始めて、30分立ちました」

側近「だ、大丈夫だろうか。なにかあったんじゃないかこれ」オロオロ

勇者「このくらいであわてないでくださいよ。魔王だってもう大人なんですしwww」

魔王『あらあら~……側近ちゃーん、勇者さーん。どうしましょ~』トントン

勇者「魔王どうしたんすか。あけていいっすか」

魔王『あ、あけちゃだめよ。まだ着替えてるから……』

勇者「?」


153 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:29:03.56 ID:UMizhDZoo

側近「どうかしたんですか!? 大丈夫ですか?」

魔王『え、えぇ。あ、あの、これよりもう1サイズ大きいのないかしら~』

勇者「え? 入らなかったんですか?」

魔王『入ったんですけど、胸のところがぱつんぱつんで……』

魔王『こんな格好で外にでるなんてとても……』

勇者「……」

側近「……」

勇者「悔しいなら悔しいといっていいのよ?」

側近「……うるさいな」


154 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:29:32.93 ID:UMizhDZoo

魔王「お待たせしました~」

勇者「なんとかエロくない格好になりましたね」

魔王「え、ええ、そうね。よかったわ……」

側近「よかったですね」

勇者「セルフでえっちな~~、になる魔王様に感服です」

魔王「……うぅ……」

側近「それではいきましょうか」

勇者「ちょっと側近がそっけないようにみえるのは何故だろうか」

側近「そんなことはない。私はいつもと同じだ」

勇者「大丈夫だよ、胸のサイズで人の価値は決まらないよ」

側近「るっさい!!」グスン

側近(けっこうでかいやつにいわれるとこうも悔しいのかっ……!!)


155 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:29:59.55 ID:UMizhDZoo

スライム「わーい、勇者さまだー」プルプル

スライム2「ぼくたち頑張って、人間様と仲良くなるよー」プルプル

スライム3「ぷるぷる、いじめられないといいなぁー」プルプル

勇者「」

側近「勇者が何もしていないのに石のように硬くなった」

魔王「本当にスライムがすきなんですね~……」シュン

側近「魔王様、どうして今一瞬だけ悲しそうな顔をなさったのですか?」

魔王「え? へっ!? そ、側近ちゃんの見間違いよぉ~。そんなことあるわけないじゃない。ふふっ」アセアセ

勇者「ああああぁぁぁぁぁあ!!!スライムかわいいよおおおおおぷにぷに!!」



156 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:30:27.37 ID:UMizhDZoo

勇者「ハァハァ、ということで人間界です。魔王様、どうどす?」

魔王「わあ、すごいのねぇ。とっても空が青いのねー。あ、小鳥さんがいますよ」

側近「魔界の空は赤か黒ですもんね」

勇者「それと毒の沼とか多くなかったら結構いい土地なのにねー」

魔王「あ、小鳥さんまってくださーい。こわくないですよー!」

スライム「魔王さまとっても楽しいそうだなー」


157 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:31:01.70 ID:UMizhDZoo

側近「魔王様! いきなりいなくならないでください!」

魔王「ご、ごめんなさい~。はじめてみるものばかりで興奮しちゃって……」

勇者「魔王子供みたい」

魔王「うぅ……」

側近「魔王様、手をつなぎましょう」

魔王「そこまで子供じゃないです……」

側近「なら今度は絶対にいなくならないでくださいね」

魔王「……はい」

側近(手、握りたかった……)

158 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:31:33.31 ID:UMizhDZoo

魔王「勇者さん、この町は王様が住む町なんですか?」

勇者「いえ違いますよ。王様が住んでいる町はもっと南にあります」

側近「ここはリストに載っている町ですね。1ページ目の」

魔王「あ、では、勇者さんが住んでいる町ではないんですね」

勇者「そうですね。今度遊びにきます? 父も喜ぶとおもいますよ」

魔王「いいんですか~、楽しみですね」

側近「魔王様に勇者、これは旅行ではないんですよ」

勇者「委員長は真面目だなあ」

側近「誰が委員長だ!」ゴッ


159 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:32:04.12 ID:UMizhDZoo

勇者「確かここの町の困りごとは、その町の近くの洞穴にすんでいる盗賊が夜になると現れて金を奪い取っていくことですね」

魔王「あらー、盗賊さんですって」

スライム3「ぷるぷる、その人たち僕たちのこといじめる?」

スライム「大丈夫だよー、勇者さまも魔王さまもいるから大丈夫だよー」

スライム2「仲良くなれるかなあ……」

勇者「ハァハァ……頑張っていきましょう」

側近「勇者、お前へんたいなの?」

魔王「しかしその洞穴の入り口が夜にならないと開かない仕組みになっているんですよね」

魔王「盗賊さんの技術ってすごいですね~」

勇者「ま、町長に挨拶したら気長に夜まで待ちましょう」

勇者(町長、旅費とかだしてくれないかなー……)

魔王「そういえば勇者さん、お金持っているんですか?」

勇者「たびびとのふくと、ひのきのぼうで気づいてください」

魔王「あら~すごく貧相なのね~……」




160 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:32:36.22 ID:UMizhDZoo

魔王「なら、私のお金使ってくださってかまいませんよ」

勇者「まじっすか、いくら持ってるんですか?」

魔王「えーと、側近ちゃん。今てものにいくらあります?」

側近「999999ゴールドほど」

勇者「え?」

側近「だから、999999ゴールドほど」

勇者「カンストしてるじゃんそれ!!」




161 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:33:03.81 ID:UMizhDZoo

魔王「勇者さんがほしいのでしたら差し上げますよ」

勇者「いやいやいやいや。そんな大金もらえませんよ」

魔王「あら、遠慮しないでいいのよ。私の今までためたお小遣いだから」

勇者「余計に使えませんよ!! どんだけ熱心に貯めたんですか!!」

魔王「確か銀行のほうには、去年宝くじで当てた三億ゴールドがはいっていると思いますから、足りなかったらいつでもいってね」

勇者「一等……だと……!?」

側近「魔王様、運良いですからね」

勇者「魔王じゃなきゃぶんどっているレベル」



162 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:33:34.81 ID:UMizhDZoo

勇者「でも装備や宿関係には困らなそうでよかったです」

側近「しかし勇者よ。お前は王からお金をもらっているんだろう?」

側近「金に困るなどはないのではないか?」

勇者「10ゴールド」

側近「10ゴールドがどうした?」

勇者「それが王からもらったお金だよ!」

側近「……」

魔王「……」

側近「財政難だったのかな……」



163 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:34:07.02 ID:UMizhDZoo

勇者「町長の家につきました」

魔王「かわいい家ですねー」

勇者「あなたの家がでかすぎるだけです」

スライム「ドアノブがたかいところにあって僕たちじゃ届かないやー」

スライム2「魔王城は魔物用のドアあるのにねー」

勇者「よっしゃ、壁に穴あけるか!!」

側近「勇者、冷静になれ」



164 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:34:34.93 ID:UMizhDZoo

町長「はじめまして、勇者殿。わしはこの町の町長です」

勇者「はじめまして勇者です」

魔王「あらー、ご立派なおひげですねー。サンタさんみたいふふっ」

側近「こら魔王様駄目ですよ! そんなに殿方に近づいては!!」

スライム「たかそうな壷があるよー」

スライム2「あくまのツボじゃないのー?」

スライム3「ぷるぷる、あくまさんげんきー?」

町長「……なにやら個性豊かなパーティメンバーですなあ」

勇者「ドヤッ」


165 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:35:08.45 ID:UMizhDZoo

勇者「ということで、このメンバーで盗賊を倒します」

町長「おお……ありがたい。報酬のほうは何をご希望ですかな」

勇者「うーん、そうですねえ。魔物を連れた勇者が盗賊を撃退! とテレビでも新聞の一面でもいいので民衆に伝えてください」

町長「……そんなことでいいんですか?」

勇者「えぇ。その代わりちゃんと頼みますよ」

町長「わかりました。約束しましょう」


166 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:35:56.30 ID:UMizhDZoo

勇者「よし! それじゃ、失礼しますね」

魔王「あの~、そのおひげは寝ているときどうしているんですか~? ちくちくしていたくないんですか~?」

側近「魔王様! ほらいきますよ!!」グイグイ

魔王「あらあらあらあらあr……」

勇者「スライムたちもいこうね」ハァハァ

スライム「うんー」

町長(実に騒がしい人たちだなあ……)



167 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:36:30.46 ID:UMizhDZoo

勇者「夜を待つだけとなりました」

魔王「そうですね~」

勇者「あれ、側近は?」

魔王「なにやら急用ができたらしく、一時間程度で戻ってくるそうです」

勇者「ああ、そうなんだ。じゃ、その間私が魔王を守らないとね」キリッ

魔王「あ、あら……。いいんですよ~。そんな」モジモジ

魔王「自分の身ぐらい自分で守れます……。はい……」

勇者(そのどこからわいてくるのか分からない魔王の自信が怖い)



168 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 17:36:59.01 ID:UMizhDZoo

魔王「しかしすごいですねぇ……」

勇者「なにがですか?」

魔王「空の色が青からオレンジになりました」

魔王「もしかして人間界の空って生きているんですか?」

魔王「すごいですね~……」

勇者「……そうですねぇ……。まぁ、魔王がそう思うならきっとそうですよ」

魔王「こんなものをみせられたら人間界に住む人たちを羨ましく思ってしまいますね」

魔王「うらやましいなぁ……」

勇者「……(空なんかみて楽しいのかなぁ)」



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[ 2012/02/27 22:49 ] 勇者「」or魔王「」 | TB(0) | CM(0)
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