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「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」1/10


「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」



1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/08/31(水) 16:11:59.58 ID:UMizhDZoo

勇者父「勇者よ、聞いてほしい話がある」

勇者「どうしたの。真剣な顔して」

勇者父「お前も今年で18だ。そろそろ勇者として旅立ってもいいんじゃないか?」

勇者「……うん。そうだよね。わかった! 絶対魔王を倒してくるよ!」

勇者父「そういう殺生なことじゃなくて、魔王を助けてやってほしいんだけど」

勇者「え?」

勇者父「え?」

勇者「なにそれこわい」





元スレ
「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」
[SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板]




5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/08/31(水) 16:14:40.57 ID:UMizhDZoo


勇者「いや、父さん。どうしたの? 病が末期なの? 死ぬの?」

勇者「普通に考えて、勇者が魔王助けるとかありえないよね?」

勇者父「少し昔話をしよう」

勇者「まって。父さん。話聞いて」

勇者父「俺が現役で勇者をやっていた頃の話だ」

勇者「うわ、これ意地でも聞かないパターンだよね。聞かないパターンはいちゃった感じだよね」

勇者父「いいから黙って聞け」

勇者「はい」




8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/08/31(水) 16:15:47.40 ID:UMizhDZoo
――

勇者父『やっと、念願の魔王城についたぞ!』

僧侶『ひぃ、禍々しいオーラですねぇ……』

戦士『テンションあげあげえぇえええ!!!!』

勇者父『戦士うるさい』

賢者『ぱっぱと魔王倒して帰りましょう』

僧侶『そ、そうですね。皆さんレベル100ですから、余裕ですよね』

勇者父『我ながらがんばったと思う』

賢者『スライムだけでレベル100って今考えても変な縛りプレイでしたね』

勇者父『あの頃はみんな若かったんだよ……』



 
17 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/08/31(水) 16:18:03.93 ID:UMizhDZoo

勇者父『そして、いろんなことがありましたが、なんとか魔王の部屋の前までつきました』

僧侶『まったく魔物とあいませんでしたね。せいすいが効いたんでしょうか』

勇者父『戦闘めんどくさいし、ちょうどよかったんじゃないか』

戦士『強いやつと戦いたいよぉおおおおおごぽぁあっぁああ!!』シュシュ!

勇者父『戦士うるさい』

僧侶(戦士さんのでっかい……)



20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:18:33.38 ID:UMizhDZoo

賢者『さ、さ、勇者様。ドアを開けてください』

勇者父『ああ、そうだな』

勇者父(とうとう、魔王との戦いか。気合をいれていかなくては)

??『あら~、お客様ですか~?』

勇者父『ふえ!?』

勇者父(やば、へんな声でた)

戦士『背後から誰かキタァアアアアアア!!』

僧侶『え? え? 人間!? 女の人?』

戦士『巨乳キタァアアアア! 結婚してくれ!!』

女『え、えっと、まずはお友達からはじめましょう?』

戦士『ふられたアァアアアア!!』ゴーン




22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:18:59.19 ID:UMizhDZoo

女『えぇと、その格好は勇者様ご一行でしょうか。遠いところからわざわざおいでくださってありがとうございます~』ペコリ

勇者父『……(魔王城に人間? もしや囚われの姫とか?) 』

勇者父(いや、囚われている人間がこんなところにいるはずないか)

勇者父(モシャスを使い、人間の姿に変わり俺たちを惑わそうとしている可能性が高いな)

勇者父(しかし、巨乳とは。貧乳のほうが個人的には好みだったのに……)ショボーン

賢者『……(どうやら勇者様も私と同じ考えのようだ。万が一に備えて呪文はすぐに出せるようにしておこう)』





23 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:19:34.74 ID:UMizhDZoo

勇者父『丁寧にありがとう』

僧侶(うぅ……胸でかいなぁ。うらやましいなぁ……ルカニで小さくしたいなぁ)

女『勇者様方、もう少しでお昼ですけどおなかすいていませんか? よければご一緒に食事にしませんか?』

戦士『目の前にある肉まんを食べさせてくれれば俺は満足だなアァ!!』

女『肉まん?』

勇者父『戦士うるさい。黙ってて』





24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:20:16.01 ID:UMizhDZoo
女(肉まん……ハンバークが動いたりするんですかね。……カッコイイ)キラキラ

勇者父『……ところでお前は何者だ』

女『あら、私ったら自己紹介するのを忘れていましたね』

女『私は先日封印された父のあとを継ぎ、魔王をやっています』

勇者父 『(魔王だったとは。俺の目も落ちたか)そうか。なら打ち倒さなければならんな!』スチャ!

魔王『あ、あら~……どうしましょう』オロオロ

僧侶(やった! これでルカニかけても勇者様に怒られないぞ!)ワクワク





25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:20:50.07 ID:UMizhDZoo

戦士『勇者てめぇ!! 魔王ちゃん困ってんじゃないかよ!!』ガスッ!!

勇者父『って!! ちょ、おまえ。すね蹴るなよ!』

戦士『なんだてめぇ!! やんのかオォ!?』

僧侶『け、喧嘩はだめだよぉ!(はやく巨乳を滅ぼしたいよぉ)』

魔王『そうですよ。僧侶さんの言うとおりです。喧嘩はだめですよ』

戦士『だって、こいつ! 魔王ちゃんのこと殺そうとするから!!』

勇者父『そりゃ、敵なんだから[ピーーー]のは当たり前だろ!!』




27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/08/31(水) 16:22:05.59 ID:UMizhDZoo

魔王『そのことなんですが、勇者様。少しだけ話を聞いていただけませんか?』

戦士『わかった聞く!!』

勇者父『いやお前が答えるなよ』

勇者父『まぁ、聞いてやってもいいけどさ』

魔王『ありがとうございます。勇者様』

戦士『戦士様が抜けてるよ!!』

魔王『その、先ほどいいましたとおりつい先程私は魔王の地位を父から譲り受けました』

戦士(話し始めちゃった……)ショボーン

魔王『父は、勇者様がご存知のようにたくさんの人を倒し、この世界を魔物の世界にしようとしていました』

魔王『しかし、私はそれが正しい国の広げ方ではないと思っています』




29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/08/31(水) 16:22:37.39 ID:UMizhDZoo

魔王『勇者様、私は魔王として人と魔物が共存する世界を作っていきたいのです』

魔王『勇者様方が平和を実現するため、努力しながらこの城にたどり着いたことは勝手ながら調べさせていただきました』

魔王『だからこそ、勇者様。協力していただけないでしょうか?』

勇者父『……(上辺だけの言葉ではなさそうだな。しっかりとした目を持っている。だからといって信用する気にはなれんが)』

勇者父『魔王よ、いくつか聞きたい点がある』

魔王『はい』

勇者父『まず一つ目に先代の魔王についてだ。封印させた、といったが、どうしてだ』

魔王『え、えぇ……とですね』

魔王『……。話さないといけませんか?』

勇者父『ああ、当たり前だ』

魔王『……』





30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[]投稿日:2011/08/31(水) 16:23:05.89 ID:UMizhDZoo
魔王『……ゆ、ゆうしゃさまは……えと、あれな……の読みますか?』

勇者父『あれな?』

魔王『え……と、その。え、えっちな……本とか……』

勇者父『……はぁ?』

戦士『やっべ、恥ずかしがっている魔王ちゃんまじかわいい。俺の嫁にしたい』

魔王『……///』

勇者父『静かにしててください』



32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:23:31.64 ID:UMizhDZoo

賢者『その裸体ばかり載っている本がどうしたといのですか』

魔王『えぇ、と。お恥ずかしい話なのですが、先日はじめて父はそれを買ったらしいんです』

魔王『それで……詳しくは知らないのですが袋とじ?というものがあるんですよね?』

勇者父『俺をみながら言わないでくれないか』

戦士『でもお前この前エロ本読んでたじゃん』

勇者父『ばっ! お前!!』

僧侶(勇者さまでもそんなもの見るんだ。しらなかった……)





33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:24:00.67 ID:UMizhDZoo
魔王『それをあけたらしいんですが、父の想像以上にひどかったらしいんです』

戦士『よくあることだな。勇者もそれで何度か切れてただろう』

勇者父『そんなことありません。俺は切れたこと一度もありません。賢者のほうが切れていました』

戦士『賢者すぐ賢者モードになるもんなwwwwwwww』

賢者『賢者モードいうな!! 賢者舐めるんじゃない!!』

戦士『wwwwwwwwwwwwww』

魔王(賢者モードってなんだろう……)

魔王『えぇ、と、それで怒りと性欲がごっちゃになって魔翌力を制御できなくなり魔界全体がとても不安定な状況になってしまったんです』

勇者父『なにそれこわい』


35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:24:36.42 ID:UMizhDZoo

魔王『それはそれはもうひどかったんですよ。火山が爆発したり、伝説の竜王が復活したり、毒の沼が温泉になって観光地になったりしました』

魔王『たぶんですけど、いつ魔界が壊れてもおかしくなかったとおもいます』

勇者父『えーと、君っちの世界は壊れそうになっている状況で観光地つくるの?結構余裕あったんじゃない?』

魔王『竜王さんがその温泉に入りにきたらしく、一時期10時間待ちの超ナウい観光地になったんですよ』

勇者父『ほら余裕あった! むしろ余裕しかないよそれ!』

賢者『信じられない。エロ本が世界を滅ぼすというの……!?』

戦士『賢者モードになればよかったのになwwwwwwwwww まさに生死をかけた戦いwwwwwwwwww』

賢者『……』


36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:25:09.01 ID:UMizhDZoo

魔王『ということで、あまりにもまずい状況になったので父は自分で自分を封印し、今の落ち着いた魔界に戻りました』

賢者『にわかには信じられない話だけど……』

勇者父『そうだな、信じられない』

魔王『そうですか。なら、哀れな姿なのであまり人にはみせたくないのですが父が封印されているクリスタル見ますか?』

賢者『哀れ?』

魔王『興奮したまま封印したので、そ、その。だ、男性の一部が……///』

賢者『あぁ……』

戦士『結局賢者にはなれなかったのか……』チラッチラッ

賢者『ちらちらこっちをみないでくれ!!』




38 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:25:38.83 ID:UMizhDZoo

勇者父『その哀れな姿はあとでみるとして、次だ』

勇者父『俺は両親を魔物に殺された』

勇者父『俺はお前の同胞をたくさん殺した。お前らに復讐するためにな』

勇者父『だがその次は魔物の番だった。父の仇といいながら襲ってくるやつも何人もいたよ』

魔王『……はい』

勇者父『だから俺はお前の考えに同意することはできても、それを基盤に動くことはできない』

勇者父『俺がそっち側についたとしても、お前の部下である魔物は快く思わないだろう。だから無理だ。憎む心はそう簡単には無くならない』

勇者父『それは、俺も同じだ。魔王が誰にかわろうが魔物を憎む気持ちは変わらない』

魔王『……そう、ですか』





40 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:26:22.04 ID:UMizhDZoo

戦士『じゃ、やっぱり魔王ちゃんを[ピーーー]のか』

勇者父『いや、そういうわけじゃない』

魔王『え?』

勇者父『もしお前達がこれから正当防衛以外誰一人人間を殺さない、と約束してくれたら50年後くらいには協力するよ』

賢者『ちょ、勇者様』

魔王『本当ですか!』

勇者父『勇者はうそ言わない』キリッ





41 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage saga]投稿日:2011/08/31(水) 16:27:30.45 ID:UMizhDZoo

賢者(勇者様、そんな約束していいんですか!)ヒソヒソ

勇者父(んなの魔物ができるはずないからな。ここで泳がしておくのも面白いだろ)

賢者(しかし、王様にどう報告すれば……)

勇者父(魔王は死んだ。それでいいじゃないか。現に俺たちが魔王と呼んでいた存在は分封印され死んだのと同じだ)

賢者(確かに、そうですが……)

勇者『だがしかし、お前らが人を殺しているようであれば……魔王、俺はお前を殺しにいく』

魔王『……はい、わかりました』


42 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:28:30.09 ID:UMizhDZoo

勇者父『あ、そうだ。もうひとつ聞きたいんだけど』

魔王『は、はい』

勇者父『その姿ってモシャスで人間に化けてるの?』

魔王『いえ、そんなことは……』

魔王『私は人間と魔物のハーフで、どちらかというと人間の血のほうが引き継いでいるみたいです』

戦士『よっし、それならば結婚だ!! 俺の嫁になってくれ!!』ギンギン

魔王『ひぃ! す、すいません。私まだ結婚とかそういうのは……』

勇者父『戦士まじ黙ってしまって。黙ってしまって』





43 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:29:04.33 ID:UMizhDZoo

魔王『それでしたら勇者様、この契約書にサインお願いします』

勇者父『いいよー』カキカキ

魔王『あ、ちゃんと規定と契約内容読みましたか?』

魔王『この契約書はサインしてしまうとそれに従わなくては命をとられてしまう魔法がかかってるんです』

勇者父『えっぇええ!? なにその古代の魔法みたいなの!?』

戦士『お前見ないで書いちゃった系? メシウマァアアアア!!!』

勇者父『うわぁああああ!! ミスったあぁああ!! 書いちゃったよおおお!!!』

魔王『ど、どうしましょう。これを無効にすることは不可能だといわれているんです』

勇者父『うわあああああぁぁぁあああ!!』

戦士『ざまぁああああああああああ!!』ギンギン

勇者父『おまえはいいからそれしまえよおおおおおおおお!!!』



44 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:29:33.68 ID:UMizhDZoo

――

勇者父「ということがあってだなあ……」

勇者「なにそのひどい下ネタの過去。正直こんな父親が勇者とか信じられない」

勇者父「それでも俺はお前の父親なんですー。現実とは無常なんですー」

勇者「」イラッ

勇者「もしかして父さんが今寝込んでいるわけって……」

勇者父「そうなんだよ。ちょっと抗ってみようかと10年ぐらい痛みに我慢してたらこんなことに ハハッ!」




45 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:29:59.31 ID:UMizhDZoo

勇者「笑い事じゃないよ。どうしてもっと早くいってくれなかったの!?」

勇者父「だって勇者が魔王に負けるとか悔しいじゃん」

勇者「そういう問題なのかな……」

勇者父「ということで、魔王を助けてやってくれ」

勇者「……わかったよ。助けないと父さん死ぬんでしょ。助けるしかないじゃんそれ」

勇者父「父親思いのいい子だなあ、お父さん感動して脱糞しそう」

勇者「やっぱ助けなくてもいいかな?」

勇者父「ごめんなさい」

勇者父「魔界までの地図は宝箱にはいっているから、それでがんばってくれ」

勇者父「ただ、絶対に魔物も人も殺すなよ」

勇者「……わかった」



46 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:30:25.56 ID:UMizhDZoo


魔界

勇者「武器使わないのにここまでこれるとか、魔界の警備どうなってるんだよ……」

スライム「勇者さまー。あそぼー」

スライム2「でんしゃごっこだー。ぷるんぷるん!」

勇者「なぜかスライムに懐かれてるし」

スライム「えへへ。たいあたりー」プルン

勇者「うわっ、やったなこのー」ツンツン

スライム「えへへ……」

勇者(やだこれかわいい……///)



47 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:30:58.48 ID:UMizhDZoo


スライム「勇者さまは魔王様に会いに行くのー?」

勇者「そうだよー」

ゴーレム「えー、なになにー勇者!? 勇者だー!! かっけー!!」ゴゴゴゴゴ

勇者「うわ、びっくりした」

スライム「ゴーレムさんは野蛮でこわいなぁ。ぷるぷる」

ゴーレム「あ、ごめwwwwwwww 俺石系男子だからwwwwwwww」

勇者「なにそれすごく堅物っぽい」


48 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:31:24.28 ID:UMizhDZoo

魔王城

ゴーレム「ここが魔王城だよ」

勇者「ご親切にどうも」

ゴーレム「魔王様には失礼がないようにしろよ」

勇者「魔王様ってそんな怖そうな人なの?」

ゴーレム「魔王様はそんなことないが、側近の魔物がな」

勇者「へー」

スライム「魔王様に頭なでてもらうんだーい」

勇者「スライムはかわいいなあデゥフフwwwwwwww」




50 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:32:00.46 ID:UMizhDZoo

勇者「たのもー」ガチャ

魔王「あらー、どなたですかー」ドタプーン

勇者(うわすっげー巨乳。すっげ)

勇者「に、にんげん? はっ、もしかしてあなたが魔王ですか?」

魔王「ええ、そうですよ。魔王城見学の方ですか?」

勇者(魔王城に入って五秒もたたないで出会う魔王ってどうなの)

勇者「いえ、自分勇者やっています」

魔王「あらー? 勇者様? もう少しゴツイ男の人だったような気がするんですが~」

勇者「それは父です」

魔王「あら~勇者様結婚なさっていたのね。じゃあ、貴方は勇者二代目さんなんですね」

勇者「まあ、そうなります。協力しないと父が死ぬらしいんで協力しますよ」



51 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:32:26.57 ID:UMizhDZoo

魔王「その件はごめんなさいね。解除の呪文探しているんだけど、まったくみつからなくて……」

勇者「いえ、あまり気にしないでください。きっと今頃父は元気だと思いますから」

スライム「わーい、魔王様だー。あたまなでなでしてー」

魔王「あらあら……」ナデナデ

スライム「ぷるぷる」

勇者(やっべ、スライムまじやっべ。かわいすぎる、やっべwwwwwwww)




52 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:32:56.35 ID:UMizhDZoo

魔王「兎にも角にも遠いところからはるばる魔王城に来てくださりありがとうございます」

勇者「いえいえ(むしろ三時間でつくことに驚いたよ)」

魔王「えぇ、と、あなたのことは勇者さんと呼んでもいいですか?」

勇者「お好きなように。こちらはなんて呼べばいいですか?」

魔王「ふふっ、呼び捨てでかまいませんよ。不束者ですがよろしくお願いしますね」ペコリ

勇者「え? あ、はい。それじゃ、魔王と呼びますね。あはは……」

勇者(なんだか、お見合いしている気分だなあ……。緊張する)




53 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:33:24.66 ID:UMizhDZoo

勇者「とりあえず本題に入りますよ」

魔王「はい、なんでしょう」

勇者「確か魔物と人間が共存する世界をつくりたいんですよね」

魔王「ええそうです」

勇者「今の状況はどうなんです? 魔物はまったく人間界に攻めてないと聞きましたが」

魔王「そうですね~……。あまり昔と変わっていませんね」

勇者「そうなんですか?」

魔王「ええ。むしろ前より人間が魔物に対しての攻撃が強まっているような気がするわ」

魔王「この前も庭でお花の様子をみていたら勇者様候補の方がいらっしゃって、暴れるものだから庭がぐちゃぐちゃになっちゃって……」

勇者「大丈夫だったんですか?」

魔王「竜王さんががおーって吼えたら退散していきましたよ」

勇者(……竜王つえー)



54 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:33:52.97 ID:UMizhDZoo

魔王「しかしこの何十年間で魔物怖い、という人々の意識は無くなってきたと思います」

勇者「そっちからの攻撃はゼロでしたもんね」

魔王「これから100年くらいかければなんとかなるかなーって思ってます。ねー、スライムちゃん」

スライム「ピギー」

勇者「魔王、さすがにそれは長すぎる」





55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:34:22.79 ID:UMizhDZoo

側近「魔王様ー、勇者殿からでんg……って勇者!?」

魔王「あらー。勇者さんのお父さんから電話ですかー」

側近「あぁ、親子なんですか。そういわれてみれば目元あたりが似ていますな」

勇者「うれしくねーわ」

魔王「勇者さん、少し席をはずしますね。魔王城の見学でもなさってください」

側近「この魔王城は見学ツアー用に改造してありますからね」キリッ

勇者「なにそのいらない改造の仕方」

魔王「それでは側近ちゃん、あとは頼みますよ」

側近「えぇ、任せてください」ペコリ




56 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:34:52.27 ID:UMizhDZoo

中庭

側近「……」

勇者「……」

勇者(……気まずい)

側近「勇者よ。魔王様の計画に賛同してくれるとは、本当か?」

勇者「ソウッスネ!」ウェイウェイ

側近「……なんだろう、すごく頼りなさそうなのだが」




57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:35:21.77 ID:UMizhDZoo

勇者「そんなことないですよ。側近さん。魔王様のためなら火の中、水の中ですよ」

側近「それはそれで変わった勇者だな。本来は魔王を倒すのが使命のはずだろう」

勇者「人質を取られている以上仕方ないっすよwwwwww」

側近「やはりお前は信用できんな」

勇者「魔物に信用される勇者ってのも変ですからね、信用してくれなくてもいいっすよ」

側近「……それもそうか」




58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:35:57.29 ID:UMizhDZoo

側近「ところで、勇者よ。注意しておこう」

勇者「なんですか」

側近「魔王様には必要以上に近づくな」

勇者「なんでですか?」

側近「そ、それは、そうだろう。魔王様と勇者が仲良くしているなど想像しただけで吐き気がする」

勇者「へー、あ、はい。まあ、そこそこに気をつけます」

勇者(なんか隠してるなこの魔物……)




59 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:36:25.19 ID:UMizhDZoo

魔王「あらー、こんなところにいたのねー。探しちゃったわー」トテトテ

側近「!? 魔王様、走らずとも、私はどこにも行きませんよ!転んでしまったら大変ですので走っちゃだめです!」オロオロ

魔王「あら~、側近ちゃんは心配性ねぇ……」

側近「そんなことはありません! 魔王様がお転婆すぎるんです!」

魔王「あ、あらー、そうかしら?」

側近「そうですよ! あー、もう、こんなにドレスを土で汚して……」バサッバサッ

勇者(母親と子供みたいな図だなぁ。ほのぼの)




61 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:36:52.12 ID:UMizhDZoo

魔王「あ、あら……。んんっ。えと、勇者さん、お父さんから伝言があります」

勇者「なんでしょう?」

魔王「どうやら王様に呼ばれたようなので、そこそこ急いで城に向かうようにと」

勇者「うへー、また人間界に戻るのかぁ……」

魔王「大変なようでしたら、私のルーラで一緒に行きますか」

勇者「いいっすねそれ」

側近「だめです魔王様!! 人間界にいってはいけません!!」




62 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:37:45.02 ID:UMizhDZoo

魔王「あら、どうして?」

側近「魔王様は人間にとっては敵なんですよ!」

側近「 確かに魔王様は人間のような姿をしておられますが、万が一のことがあったら我々魔物一同路頭に迷ってしまうんですよ!?」

魔王「大丈夫よ、これでも結構強いのよ~」

側近「だめです! 絶対だめです!! 勇者、私がルーラでつれてってやる! 感謝するがよい!」

勇者「あ、はい」





63 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:38:16.78 ID:UMizhDZoo

魔王「……あ。これって私仲間はずれにされたんですよね」ショボーン

側近「はっ!? いえ! ちがいます!! そういうわけではないんです!!」

魔王「いいですよ、私はスライムちゃんと遊んでいますから、勇者さんと楽しんでください」スタスタ

側近「ちょ、魔王様。まって! あぁ!! もう勇者お前一人で帰れ!!」

勇者「(うわ、顔真っ赤だ)……ルーラ使ってくれないんすか」

側近「当たり前だ!! 勇者に手を貸す魔物などいるか。さっさと帰れ!!」ゲシゲシ!

勇者「ちょ、蹴らないでくださいよっ」サッ

側近「蹴られたくなければさっさと帰れ! さあ帰れ!!」ゲシゲシ!

勇者「わかった! わかったから! それでは明後日ぐらいにまた来ますんで!!」ダッダッダッ

側近「くるな! 二度とくるな!! あぁ、魔王様まってくださいー!!」




64 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 16:38:52.84 ID:UMizhDZoo




勇者「あーあー、ひどい目にあった」

勇者「魔王は結構優しそうなひと……魔物なのに、どーして側近はあんなに怖いんだろ」

勇者「……」

勇者「スライム、かわいかったなあ……」

王「勇者よ! なにをぶつぶつといっておる!」

勇者「あ、王様。どうしたんですか、いきなり呼び出して」


65 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:39:36.94 ID:UMizhDZoo


王「勇者よ! お主は先刻、勇者として旅立ったそうではないか!」

王「なのにどうしてわしに報告しにこない!」

王「この国の勇者システムを舐めているのか豚!!」

勇者「そんなシステム初めて聞きました」

王「まあよい! ともかくお前は今日から勇者だ! 魔物を倒し、絶滅させ平和な世をつくってまいれ!!」


66 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:40:07.84 ID:UMizhDZoo

勇者「でも、王様。魔物はこっちが攻撃してこない限り何もしてこないじゃないですか」

王「はんっ! お主それでも勇者か! あんな気味悪い魔物をすべて根絶やしにすることが勇者の役割ではないのか!」

王「よいか、勇者よ! 貴様は一匹でもたくさんの魔物を騙してでも倒し、魔王を倒すのだ! それが勇者なのだ! わかったな!」

勇者「……はい」

勇者(やばいな、このジジイ。魔物以上に魔物だ)

勇者(こんなやつに話し合いで通用するとは思わないが……)

王「お主に10ゴールドと、ひのきのぼうを授けよう!」

勇者「あざーす。じゃ、私、町の様子みて帰りますね」

王「うぬ! 人の世に光栄あれ!!」


67 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:40:35.04 ID:UMizhDZoo



勇者(10ゴールドってどんだけこの国財政難なんだよ)

勇者(新作のゲーム買おうとおもったのになあ……。ついてね~……)

女の子「うわー、勇者様だかっこいいー!」

男の子「ほんとうだー!」

勇者「お、子供たち。本当にひのきのぼうだけ持っている勇者をかっこいいとおもうのか? ん?」



68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:41:01.95 ID:UMizhDZoo

女の子「勇者様は魔物を倒しに行くんだよね」

勇者「んー、どうだろ。君たちはどう思う? こっちから攻撃しなきゃ何もしてこない魔物を倒さなきゃいけないと思う?」

女の子「そういうの関係ないんだよー。魔物だから倒さなきゃいけないんだよー。せんせいいってたもん」

男の子「そうだよー。魔物は悪いやつだから倒さなきゃいけないんだ!」

勇者(教科書で洗脳かよ。やることがむごいな)




69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:41:33.80 ID:UMizhDZoo

勇者「んー、君たち。猫すき?」

子供s「「大好きー」」

勇者「そっかー。じゃ、ここにただのんびりと寝ていた猫がいたとします」

勇者「数人の君たちぐらいの年代の子がやってきて「こいつなんだか知らないけど、悪そうだから倒そう!」といって、みーんな猫に石を投げたとします」

勇者「そんな時君たちはどうする?」

女の子「猫助ける!」

男の子「僕も!猫わるくないもん!」

勇者「じゃ、なーんにもしてないのんびりと寝ている魔物がいたら? なんだか知らないけど倒す?」

女の子「……それは」

男の子「……」

勇者「投げつけてもいいけどさ。ちゃんと自分なりに何故投げるのか。他に方法はないのか。とか考えてから投げようね」



70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:42:04.53 ID:UMizhDZoo

女の子「でも、お母さんが……」

男の子「だけど、ただ寝ているのに、投げるのはひどいよ」

女の子「だって魔物だよ。襲われちゃうよ?」

男の子「でも、そうじゃなくて。だって、魔物は僕たち攻撃しないと襲わない」

男の子「……たぶん」

勇者(……ま、なにかしら考えるきっかけになってくれればいっかな)



71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:42:31.02 ID:UMizhDZoo

魔王城

勇者「ちょっと暇になったので、突撃となりの魔王城です」

魔王「あらー、勇者さん。こんばんは」

勇者「こんばんは、魔王。今って夜なんですか?」

魔王「ええ、そうよ~。いつも暗いからわかりにくいかしら?」

勇者「そうですね。夜分遅くにすいませんでした。日を改めてまた来ます」

魔王「そんな遠慮しないで。そうだ、勇者さん。ちょうど今からお風呂入るんですけど、一緒に入りませんか?」

勇者「い~やいやいや」



72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:43:01.93 ID:UMizhDZoo

魔王「いいじゃありませんか~」

側近「だめです魔王様!! どうしてそういう発想になるんですか!!」

勇者「うわ、いきなり現れた」

魔王「だめなの~?」

側近「だめにきまっています!! わ、私とも一度も入ったことないのに勇者などと、勇者などと一緒になど!!」

勇者(……嫉妬かよ)



73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:43:29.81 ID:UMizhDZoo

魔王「……あ、じゃあ、側近ちゃんも一緒に入ればいいじゃない~」

側近「えぇ!? そ、そんな、おそれ、おそ、恐れ多いことを!!」

勇者「魔王もこういってるし、入ってあげようよ」

魔王「そうですよ。側近ちゃん。一緒に入りましょう。ね?」

側近「う、うう……。で、では、い、一度だけ///」モジモジ

魔王「ふふっ」



74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:43:59.41 ID:UMizhDZoo

勇者「お後もよろしいようなので、帰りますね」

魔王「あら~勇者さんも一緒に入るのよ?」

勇者「だからどうしてそうなるんですか」

魔王「勇者さんは私たちと一緒に入るのがいやなのかしら?」

側近「そんなやつがいたら処刑ものだな」ギリギリ

勇者「……(断れないフラグキタコレ)」



75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:44:34.01 ID:UMizhDZoo

側近「そもそも、だ」

側近「お前は女なんだろう?」

勇者「そうです、私は女勇者です」キリッ

側近「なら女である私達と一緒に入っても何も問題がないじゃないか」

勇者「それもそうなんですけどね……。一人っ子だったもんで、他人とお風呂入るのには抵抗が」

魔王「大丈夫よ、勇者さん。慣れさせてあげるわ~」

側近「……くっ」ジトー

勇者「そんな恨めしそうな目向けないでくださいな……」




76 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:45:03.31 ID:UMizhDZoo

魔王「ささ、勇者さん。立ち話もなんですし、城に入りましょう」グイグイ

勇者「うわあ、ひっぱられるー」

側近「!? ま、魔王様いけません! ひとの腕を引っ張るなど!!」

魔王「あら、だめなんですか~?」

側近「当たり前です!」

魔王「……あ、でも、この前側近ちゃんにやったときは怒りませんでしたよね?」

側近「あ、そ、それは。くっ、そ、今日から禁止です!! 禁止です! 私以外にはやっちゃいけません!!」

魔王「そうなんですか~……」シュン

勇者(本当魔王と側近は仲がいいなぁ……)



77 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:45:34.18 ID:UMizhDZoo

勇者「ということで、無理やりお風呂にいれられました。もうお嫁にいけません」

魔王「ふふっ、勇者さんの背中洗いますねー」ゴシゴシ

勇者「おぉ~……めっちゃ気持ちいです」

側近「なんてうらや……いや、けしからん! ぐぬぬっ……」

勇者「お願いだから睨み付けないでください。ゾクってするんスよ」

魔王「胸でこすると気持ちいってお父様がいっていたのだけれど、勇者さんもそのほうがいいですか?」ゴシゴシ

勇者「なんちゅーことを娘に教えてるんすか……。スポンジで大丈夫です」

側近「ま、魔王様の……」ボタボタ

勇者「そっきーん!! 鼻から血でてるぞー!!」



78 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:46:03.58 ID:UMizhDZoo

勇者「次は私が魔王の背中洗いますね」

側近「ちょ、それは私が!」

魔王「あら~、じゃ、私は側近ちゃんの背中をあとから洗いますね」

側近「む、むねですか!?」

魔王「スポンジです」

側近「そうですか……」

勇者「側近はへんたいなの?」




79 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 16:46:46.05 ID:UMizhDZoo

魔王「あぁ……きもちいですねぇ……」

勇者(魔王の肌すべすべだなあ……。なんか気恥ずかしい)ドキドキ

勇者(私も魔王も女性のはずなのにな。さっきから妙にドキドキしちゃうし。のぼせたのかな)

勇者「ま、魔王って付き合っている男性とかいるんですか?」

側近「!?」

魔王「恥ずかしながらいませんよ」

勇者「えー、でも、男性経験ありますよね?」

魔王「……え?」



80 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sagesage]投稿日:2011/08/31(水) 16:47:32.95 ID:UMizhDZoo

勇者「魔王様の歳で付き合ったことないとかありませんよね。すいません、変な質問しちゃって」

魔王「え、えぇ。そう、ですね。魔王ですもんね! だ、男性経験の一度や二度……」ダラダラ

魔王(い、いえない。この状況下で一度も男性とお付き合いしたことないなんて……)

勇者「私、この歳まで修行修行で一度も付き合ったことないんですよー。ちょっとうらやましいなあ」

魔王「そ、そうなんですか。に、人間って何歳ぐらいから男性とお付き合いするんですか?」

勇者「んー、私の友達は10歳ぐらいでしてましたよ」

魔王「10……」

勇者「どうしたんですか、頭かかえて」

魔王「なんでも、うう……ないです……。ないんです……」

勇者「?」

側近「魔王様……」オロオロ



81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:48:02.33 ID:UMizhDZoo

魔王「」ゴーン

勇者「なんだか魔王が元気ないんだけど、どうしたんすか」

側近「どう考えてもお前のせいだろ」

勇者「そうなんですか。悪いことをしちゃいましたね(背中痛かったのかな)」

側近「あぁ……可哀相な魔王様」シクシク

勇者「そういえば、側近さんって胸小さいですよね。魔物のメスって大きいイメージあったんですけど」

側近「殴るぞ」ゴッ



82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:48:59.22 ID:UMizhDZoo

勇者「本当に殴られるとは、思わなかった」

側近「今のは正当防衛だ」

勇者「正当防衛って便利な言葉っすね。今度から自分も使うことにします」

側近「……(どうも馬鹿にされているような気しかしない)」

魔王「うぅ……楽しそうなので私もお話にまぜてください……」

勇者「今、側近さんの胸が小さいというはなしでもりあがっていm(ry」

側近「いうなぁああああ!!!」ゴッ!



83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:49:33.05 ID:UMizhDZoo

魔王「こら、暴力はだめですよ」

勇者「あーん、まおうさまあたまがいたいよー」ダキッ

側近「!?」

魔王「あらあら、大丈夫ですか?」ナデナデ

側近「!?!?」

勇者「ドヤッ」

側近「ぐぬぬ……」


84 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:49:58.31 ID:UMizhDZoo

魔王「いい湯でしたねー」ポカーン

勇者「ええ、まったく。あれって温泉ですよね?人間界から輸入してるんですか?」

魔王「あれは父が暴れたときにでたのをつかってるんですよ~」

勇者「へー。便利っすね」

魔王「今では暴れてくれてよかったかも、なんて」

勇者「あはは」

魔王「ふふっ」

勇者「いや、魔王がそれいっちゃあかんでしょ」

魔王「あ、あら~……」

側近(魔王様と勇者が共に笑いあう姿を生きながらにしてみることができるなんて……。複雑な気分だ……)



85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:50:24.91 ID:UMizhDZoo

側近「お風呂上りで悪いのだが、勇者よ。人間界の様子はどうだった」

勇者「えー、もう仕事の話っすか。明日でいいじゃないですか」

側近「そういうわけにもいかんのだ。すべては魔王様のため。お前など魔王様の道具にすぎないことを忘れるな!」

勇者「ですって魔王」

魔王「zzz……」

側近「魔王様寝ないでください! なんで立ちながら寝てるんですかあなたは!!」





86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:50:56.64 ID:UMizhDZoo

魔王「はい、おきます。ちゃんとききます。ごめんなさい」

勇者(側近さんちょっと怖かった)

側近「わかればいいんです。勇者、お前はさっさと話せ」

勇者「んー、そうですね。王との話し合いは無理っぽいですねー。オワリ」

魔王「どうして無理だと思ったのかしら?」



87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:51:30.45 ID:UMizhDZoo

勇者「あのオッサン、根っから魔物嫌いっぽくてですね。いいからさっさと魔王倒して来い、と勇者に言っていました」

魔王「他にも勇者様がいるの?」

勇者「まぁ、私みたいに血を継いで、はないと思いますけどね」

勇者「前に魔王が会ったのと同じ考えの人間が勇者だけでも約100名ぐらいはいると思ってください」

側近「それは正確なデータなのか?」

勇者「こっそり名簿みたからたぶんあってる」

側近「そうか。100名と、+αで仲間か……。少なくてもそいつらが魔王様の命を狙っている……」

魔王「こわいわね~……」

勇者「どことなく他人事のような言い方なのは気のせいですか?」




88 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:52:15.93 ID:UMizhDZoo

側近「その名簿は持ってこれないか?」

勇者「勇者が犯罪するのはイメージ的に悪いからいやです」

魔王「そうね~。勇者さんが捕まったら元も子もないものね」

側近「それもそうですね……」

勇者「ま、王を説得するより民を説得するほうが成功するとおもいますよ」

側近「ふむ。そうだな。民の意見を聞かぬ王などいるはずがない」

魔王「そうですね~。あ! 魔王軍みんなでいろんな町にいって清掃活動するというのはどうでしょうか!」

勇者「くさった死体とかが掃除したら逆に汚くなりそうですねwwwwww」



89 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:52:52.10 ID:UMizhDZoo

側近「それはさすがに地味だとおもいます」

勇者「そうっすね。さすがに魔王軍がいきなり町に来て清掃活動されても、町長の頭の毛が後退するぐらいで何もなりませんよ」

魔王「そうですか……」ショボーン

勇者「そんなことより、各場所で困っていることを魔物が解決していくのはどうでしょうか」

勇者「魔物が問題を解決すれば大人はともかく、子供はかっけー、とおもうかもしれませんよ」

魔王「あらー、それはいいかもしれませんねー」




90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:53:27.34 ID:UMizhDZoo

側近「なんにせよ、今日明日で解決するような問題でもないからな」

側近「長期的にみたら、今の大人よりも子供に目を向けたほうが良いのかもしれない」

勇者「勇者の言うことの半分は聞いておくものですよ」

魔王「あぁ、そうだ、勇者さん。勇者さんが魔物と一緒に旅をするのはどうでしょう」

勇者「魔物をつれてですか?」

魔王「はい。勇者についていく魔物もいる、人間に味方する魔物もいる、と民にみせるのです」

魔王「勇者さんと愉快な仲間たち。いいじゃありませんか~」

魔王「私も仲間にいれてくれませんか~。回復役ぐらいにはなれるとおもいますよ」

側近「絶対だめです!!」

勇者(魔王が僧侶ポジションって、豪華なパーティメンバーなんだろうなあ……)



91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:53:55.42 ID:UMizhDZoo

側近「まぁ、その作戦について賛同します」

勇者(はっ、これはスライムつれて歩ける予感!)ピキーン

勇者「魔物はどっちかっていうとどこにでもいるやつのほうがいいですよね」

魔王「そうですね。勇者さんはどの魔物をつれていきたいですか?」

勇者「 ス ラ イ ム × 3 」

魔王「はい、わかりました。勇者様に懐いていたあのスライムたちでよろしいでしょうか?」

勇者「めっちゃよろしいです!! ありがとうございます!!」キラキラ

側近(こんなにキラキラしている勇者みるのはじめてだ……)




92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:54:23.09 ID:UMizhDZoo

魔王「それでは話もまとまってきたところで、寝ましょうか」

側近「そうですね。勇者の部屋はどうしましょう」

魔王「そうですね~……」

勇者「私はどこでもいっすよ。針の上とかじゃなければ」

魔王「じ、じゃあ、私の、へ、部屋とかでは……だ、だめですか?」

側近「」

勇者「まじですか。いきなりベッドシーンですか」



93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:54:51.90 ID:UMizhDZoo

魔王「えーと、ベッドシーンがよくわからないのですが、私女同士でお布団の中で会話する、というのにあこがれていまして」

勇者「わかりました。そうとなったら朝まで寝かせませんよ」

魔王「あらあら、楽しみですね~」

側近「」

勇者「んじゃ、側近さん。おやすみなさい。いい夢みてくださいね」

側近「」

魔王「おやすみなさい~」スタスタ

側近「」

側近「これは……悪夢か……」

側近「大丈夫だ、きっと目覚めたら……いつもの生活に……ブツブツ」




94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:55:18.22 ID:UMizhDZoo

チュンチュン

勇者「魔王がベッドにはいった瞬間に寝た時は頭が真っ白になった」

魔王「す、すいません……。自分も、まさかこんなはやく寝ちゃうなんて……」

側近「致していないんだな!! 致してないんだな!!」ゴッゴッ

勇者「ああたたままつつかかままなないいででくくだだささいい」

側近「わたしのまおうさまがあにんげんににいいいいい!!」

魔王「zzz……」




95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:55:46.78 ID:UMizhDZoo

魔王「勇者さん、朝ごはんも食べずに出発するんですか?」

勇者「ええ。とりあえずルーラ覚えないと移動大変なんで修行してきます」

勇者「たぶん一週間ぐらいあれば覚えられるとおもうんで、そしたら本格的に活動していこっかなって」

魔王「そうですか、さびしくなりますねぇ……」

勇者「私も側近さんをからかうことができないのはとても残念です」

側近「お前、私に喧嘩うっているだろう」

勇者「勇者ですから。魔物に喧嘩うってなんぼのもんですよ」

側近「ぐぬぬ……」




96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:56:15.09 ID:UMizhDZoo

魔王「まー、まー、喧嘩しないで。私も一週間の間にスライムたちを呼んでおきますね」

勇者「わっかりました! めっちゃたのしみにしています!!」キラキラ

側近「……本当お前スライムになると顔色かわるな……」

魔王「勇者さんが魔物を好きになってくださって、私はとてもうれしいです~」

勇者「そうですよ。嫌うよりいいじゃないですか」

側近「確かにそうだが、青色のスライムばかりを好きになる勇者は珍しくてな」

魔王「大体はメタルですものねー」

勇者「メタルは外道」キリッ




97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:56:44.91 ID:UMizhDZoo

勇者の家

勇者「ということで、父さん。帰ってきたよ」

勇者父「おかえりんご! やっば、お前いなくなってからめっちゃ身体が軽いwwwwwwwwこんな気持ちはじめてwwwwwwww」

勇者「そうですか。そんな父親に勇者は勇者は頼みがあるのです」

勇者父「なんじゃらほい」

勇者「私のために死んでくれ」

勇者父「」



98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:57:21.15 ID:UMizhDZoo

勇者父「ははーん、そうか。確かに俺は人を殺すな、といった。魔物を殺すな、ともいったさ」

勇者父「だからってなあ、勇者を殺すってのはいささかどうかとおもいますぅー」

勇者父「人の中に勇者はカウントされてないのっておかしいとおもいますぅー」

勇者「イラッ わかった。さすがに私も無理なこと言ったとおもっている。ルーラのやり方だけ教えてください。一週間で」

勇者父「一週間でか。つーか余裕っしょwwwwwwww」

勇者父「なぜなら父親は魔物を殺さなくても経験値をためる方法に気づいたからです」

勇者「すごいや父さん!」

勇者父「その名もエロ本レベルアップ術だ」

勇者「やっぱだめだわこの父親。なにそのネーミングセンスのかけらもない中身丸出しの方法は」

勇者父「まず袋とじがあるエロ本を用意します。そして開きます。絶望します。それかーらーの」

勇者父「うぇーーーーいwwwwwwwwww」

勇者「はっ」ズバシュ!




99 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]投稿日:2011/08/31(水) 16:58:02.92 ID:UMizhDZoo

勇者の攻撃! こうかはばつぐんだ!!

勇者父「ちょwwwwwwそれポケm ガクッ……」

勇者父は倒れた! 勇者父は頭がまっしろになった!

勇者のレベルが10あがった!

勇者はホイミとメラとベホイミとルーラとギラとトヘロスを覚えた!!

勇者「さて、教会につれていくかな」




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[ 2012/02/27 22:42 ] 勇者「」or魔王「」 | TB(0) | CM(0)
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