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許嫁「好きって十回言って」1/2 鬱?



許嫁「好きって十回言って」


許嫁「好きって十回言って」



1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:15:42.68 ID:g8AT/VJp0
男「え?きゅ、急になんだよ」

許嫁「いいから」

男「いや、でもなんか恥ずかしいし…」

許嫁「早く」

男「わ、わかった。言うぞ」

男「…好き、好き、好き、好き好き好き好き好き好き、好き?」

許嫁「私のことは?」

男「好き。……あっ」

許嫁「………………………」

男「いや、えっと、その」

許嫁「キモ。早く死なないかしら」

男「………」



 
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:18:40.15 ID:g8AT/VJp0
許嫁「私たちは無理矢理嫌々結婚させられようとしてるのよ」

許嫁「あなたに愛情なんて芽生えるわけがないじゃない」

男「はぁ」

許嫁「気持ち悪いからあなたも私にそういう感情を寄せないでって何回も言っているでしょ」

男「でも今言わせたのは許嫁だろ」

許嫁「あなたの気が緩んでないかテストしたのよ」

男「ああ言えばこう言う…」

許嫁「とにかく、本当にやめて頂戴ね」

男「………」




元スレ
許嫁「好きって十回言って」



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:21:52.55 ID:g8AT/VJp0
許嫁「こんな気持ち悪い家、早く出て行きたいわ」

男「確かに、俺もそう思うけど…」

許嫁「じゃあなんで婚約を受け入れたの?」

男「いや、それは…」

許嫁「どうせ私の体に目が眩んだんでしょう」

男「そんなんじゃ…!」

許嫁「…ごめんなさい、あなたに当たってもしょうがないわね」

男「……うん」


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:23:42.13 ID:g8AT/VJp0
男「今の時代、こんなことする必要があるのかな…」

許嫁「頭の固い大人たちは、これが一番信頼関係を築ける方法だと思っているのでしょう」

男「……」

許嫁「気持ち悪い」

男「……!」ビクッ

許嫁「なんでビクビクしてるのよ。あなたのことを言ったわけじゃないわ」

男「いや、その、条件反射というか」

許嫁「キモ」

男「……!」

許嫁「ああ、今のはあなたに対して言ったのよ」

男「はぁ…」


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:26:23.82 ID:g8AT/VJp0
許嫁「あなたにも悪いとは思っているわよ」

男「そんな…」

許嫁「好きな子、いたんでしょ?」

男「し、知ってるの?」

許嫁「女子の情報力を甘く見ない方がいいわよ」

男「おっかない…」

許嫁「女先輩…だっけ?」

男「誰かまで知ってたの!?」

許嫁「ええ、あなたは有名人だから」

男「はぁ…」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:28:25.06 ID:g8AT/VJp0
男「でもいいよ、俺フラれたし…」

許嫁「あら、告白したんだ」

男「うん、まあ…」

許嫁「それって浮気じゃない?」

男「婚約の話が出るよりも前の話だよ」

許嫁「ふーん…」

男「こっぴどくフられちゃってね…」

許嫁「いい気味ね」

男「ひどいな…そういう許嫁はどうなんだよ」

許嫁「私?」

男「その…好きな人とか……」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:30:51.39 ID:g8AT/VJp0
許嫁「いるわよ。それが?」

男「そ、そうなんだ…」

許嫁「でも私は今置かれているこの状況がとても気に入らないの」

男「なんかごめん…」

許嫁「いいのよ、悪いのはあなたではないのだから」

男「………」

許嫁「うちの会社でもいいから潰れないかしら」

男「そんな滅相もない」

許嫁「ここから脱出できるのなら貧乏だって構わないわ」

男「………」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:32:00.82 ID:g8AT/VJp0
許嫁「ハァ……」

男「どうしたの?ため息なんてついて」

許嫁「今夜のことを考えると憂鬱」

男「今夜って……あっ」

許嫁「お爺様が来る日でしょう?」

男「そうだね……」

許嫁「嫌だわ……」

男「……………」

許嫁「ヘマしないでね」

男「…分かってるよ」



 
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:34:02.17 ID:g8AT/VJp0
男「ん?何だか部屋の外が騒がしいな」

許嫁「何かしら」

コンコン

爺「男、入るぞ」

男「……!ど、どうぞ」

爺「元気にしてたか、男」

男「先週も会ったじゃないですか、お爺さん」

爺「おお、そうだったな。ん?」

許嫁「…どうも」

爺「ほう、二人で仲良くお勉強か?」

許嫁「…そうですけど、何か」

爺「いやいや、感心感心。ほっほっほっ」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:36:13.95 ID:g8AT/VJp0
ガチャン

許嫁「何なのかしら、全く」

男「俺たちがちゃんと仲良くしてるか、見てるんだよ。きっと」

許嫁「鋭い人ね。私嫌い」

男「うん…」

許嫁「はぁ…ますます憂鬱になってきちゃった」

男「………」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:38:32.61 ID:g8AT/VJp0
男「………」

許嫁「どうしたの?急に俯いて黙ってしまって」

男「えっ?いや、何でも…」

許嫁「まさか、また変なことを考えていたの?」

男「いや、そういうわけじゃ…ただ…」

許嫁「男の人ってみんなそうなのかしら。汚らわしい」

男「ごめん…」

許嫁「あの忌々しいお爺様も」

許嫁「相当な変態よね」

男「………」



 
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:41:01.19 ID:g8AT/VJp0
爺「ふぅ、なかなか美味い飯だったわい」

メイド「ありがとうございます。お粗末さまでした」

許嫁「………」

男「………」

爺「これ、どこへ行く。お前たち」

男「お、俺はトイレに…」

許嫁「私はお風呂がまだなので」

爺「ふん。あの部屋で待っているからな。二人とも逃げるなよ」

男「に、逃げませんよ。何言ってるんですか、やだなぁもう」

許嫁「……」ゲシッ

男「いって!なんで蹴るんだよバカ…」

許嫁「今のはどう見ても不自然でしょう、気をつけなさい」

爺「…………」



 
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:43:51.55 ID:g8AT/VJp0
コンコン

爺「入れ」

許嫁「お待たせしてごめんなさい」

爺「随分待ったわい。ちと長風呂ではないか?」

許嫁「体の隅々まで綺麗にしていたので」

爺「ほう。少しでも時間を遅らせようとしていたわけではないのだな?」

許嫁「………」

爺「まあいいわい。さっさとベッドへ行きなさい」

許嫁「……はい」


 
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:48:27.66 ID:g8AT/VJp0
許嫁「お待たせ」

男「ん…」

許嫁「私が渡したゴム、ちゃんとつけてきた?」

男「うん、トイレで」

許嫁「そう、ならいいわ。あなたとの子供なんて絶対欲しくないから…」

男「………」

許嫁「…嫌ね、みんな見てる。この薄いレースのカーテンの向こうで」

許嫁「使用人も、メイドも、お爺様も…」

男「うん…」

許嫁「こうして一週間に一度、後継作りの儀と称してこんなことをさせて」

許嫁「屈辱だわ」

男「………」


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:50:44.25 ID:g8AT/VJp0
許嫁「ほら、さっさと終わらせてしまいましょう」

男「う、うん…」

許嫁「……ハァ」

男「あの……キス、いい?」

許嫁「人前でよく恥ずかしくないわね」

男「ごめん…嫌だよね…」

許嫁「…いいわよ。しないと不自然だものね。でもあんまり音を立てないでね」

男「う、うん…じゃあ……」

許嫁「…んっ……」

男「……………」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:52:07.02 ID:g8AT/VJp0
男「ん…んふっ……ふぅ、ふぅ…」

許嫁「んっ……んっ……」

男「ハァハァ…許嫁、音立てちゃダメ…?」

許嫁「駄目って…いつも言ってるでしょ…」

男「っ……」

許嫁「こんな偽物の愛に、何本気になっているのよ」

男「……俺は」

許嫁「なに?……んむっ…」

男「んっ……んっ……」


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:54:14.90 ID:g8AT/VJp0
男「ハァ、ハァ…」レロレロ

許嫁「嫌、耳舐めないで」

男「なんで?すごく気持ちよさそうな顔をしてるのに…」

許嫁「みんなが見ているでしょう?必要以上の前戯はやめて」

許嫁「それに、んっ…声、出ちゃうから…」

男「声、聞きたい」レロレロ

許嫁「私は聞かせたくないの。あっ……」

許嫁「お願いだから、もうやめて…恥ずかしくて死んでしまうわ……」

男「………」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:56:51.27 ID:g8AT/VJp0
男「ごめん……」

許嫁「ひっ…ぐすっ……」

男「俺が悪かったって…泣かないで…」

許嫁「もう嫌、こんなの…」

男「………」

爺「おい、どうした」

男「は、はい!」

爺「さっきから許嫁の泣き声のようなものが聞こえるが」

男「き、気のせいですよ!えっと、その…」

許嫁「………」ギュー

男「わっ…えっ、許嫁…?」

爺「まあええわい、さっさと続きをせい」

許嫁「………」


 
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 22:58:50.47 ID:g8AT/VJp0
男「……もう大丈夫なの…?」

許嫁「…ええ、だから続けて」

男「で、でも…」

許嫁「なるべく声を出さないように我慢するから」

男「…わかった。俺も必要以上のことはしないから…」

許嫁「ありがとう」

男「………」

許嫁「こんなこと、早く終わらせてしまいましょう」

男「…うん」

許嫁「それじゃ…下着、脱がせて」



 
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:01:21.61 ID:g8AT/VJp0
男「………」ペロペロ

許嫁「んっ…んっ……」ビクビク

男「許嫁、大丈夫…?」

許嫁「大丈夫だから…続けて」

男「んっ……」ペロペロ

許嫁「っ………」

男「………」ペロッ

許嫁「あっ……!」

許嫁「そ、そこはやめてっていつも言ってるでしょ!」

男「ご、ごめん…気をつける…」

男(舐めたい…もっと許嫁を気持ちよくさせたい…でも……)

許嫁「……嫌…」

男「………」


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:02:58.70 ID:g8AT/VJp0
男「そろそろいいかな…」ニュル

許嫁「あっ!」

男「わっ、ごめん…」

許嫁「指を挿れるならそう言いなさいよ…」

男「ごめん、でもそろそろ…」クチュクチュ

許嫁「ば、バカ!音立てないで…」グスッ

男「そろそろ、いいよね…?」

許嫁「………」コクン


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:05:44.07 ID:g8AT/VJp0
男「挿れるね……」ニュル

許嫁「…いやああぁぁ……」

許嫁「嫌だ、入ってくる……嫌、嫌……」ポロポロ

男「許嫁…」

許嫁「みんな、見てる…私の痴態を…」

男「ごめん、許嫁…なるべく早く終わらせるから……」ギシッ

許嫁「嫌、音が……」

男「ハァ、ハァ、ハァ……」ギシッギシッ

許嫁「音、聞かれて…いやあぁぁ……」

男「許嫁っ、許嫁っ……!」ギシッギシッ


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:08:20.23 ID:g8AT/VJp0
男(こんなに嫌がってるのに、いつもいつも許嫁を犯して…)

許嫁「ひっ…ぐすっ…」

男(心が痛むのに、気持ちが抑えられなくて……)

許嫁「ぐすっ……嫌、嫌…」

男「許嫁、許嫁っ……」

許嫁「やめて、名前、呼ばないで…」

男「許嫁、好きだ、許嫁っ……」ギシッギシッ

許嫁「やめて、みんな聞いてる、見てるから……」

男「ごめん、でもっ…!」

許嫁「んむっ……!」



 
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:10:54.03 ID:g8AT/VJp0
男「ちゅぱっ、ちゅうぅっ、れろっ…ちゅっ…」

許嫁「ん?!んん?っ!」

男(はぁぁ…やっぱり、音を立ててするキス、気持ちいい…っ)

許嫁「んっ…んんっ……」グスッ

男「……ちゅぱっ」

許嫁「…ぐすっ…最低……死ね……」

男「………」ギシギシ

許嫁「ひっく…ぐすっ……」

男「ハァ、ハァ……」ギシギシ


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:15:19.15 ID:g8AT/VJp0
男「あっ、くっ……」パンパンパンパン

許嫁「……!」

男「許嫁、出そう……っ」

許嫁「ぐすっ…ちゃんとゴム着けてるわよね…?」

男「うんっ……」パンパン

許嫁「本当に本当?」

男「本当だって…だから、もう……」

許嫁「…じゃあ、いつもみたく、お願い」

男「分かった…」パンパン


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:18:20.71 ID:g8AT/VJp0
爺「…………」

「あっ、ハァ、ハァ…!」パンパン

「許嫁、も、出る…!」

「っ……」

「な、中に出すね…!」

「……!」ビクッ

「お、俺の元気な子、産んでね…!」

「………ぃ…ゃ…」ポロポロ

「い、許嫁っ、許嫁っ!」パンパンパンパン

「くっ…あっ……!」ビュクビュク

「……っ……嫌……」

「ハァ、ハァ……!」ビュク

爺「……ふん」



 
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:21:03.63 ID:g8AT/VJp0
男「ハァ…ハァ……」

許嫁「……っ、ぐすっ……」

男(またやってしまった……)

爺「おい」

男「は、はい!」

爺「もう終いか?」

男「は、はい、もう勃たなくて…」ビンビン

許嫁「………」

爺「ふん、若いのに情けない。つまらん。わしはもう寝る」

男「お、おやすみなさい…」

爺「ハァ……」

男「…………」



 
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:22:02.61 ID:g8AT/VJp0
男「許嫁、みんな出てったよ」

許嫁「……ぐすっ…」

男「はぁ、やっとゴム外せるや。不自然な動きをしたらバレちゃうもんな」

許嫁「………」

男「……許嫁、その、ごめん」

許嫁「…毎度毎度、もう聞き飽きたわ」

男「………」

許嫁「もういい。寝かせて」

男「また俺の部屋で寝るの?」

許嫁「いいじゃない。疲れてるのよ」

男「せめて服くらい……」

許嫁「部屋の鍵、ちゃんと閉めてよね」

男「………」


43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:25:34.07 ID:g8AT/VJp0
許嫁「すぅ…すぅ……」

男「可愛い寝顔しやがって」

男「………」ムラムラ

男「……こっちの気持ちなんて知らないで」

許嫁「…ん……ぅ……」ムニュ

男「………!」ビンビン

許嫁「……すぅ…すぅ………」ムニュムニュ

男「……」

男「………」シコシコ

男「…………」シコシコ

男「……………うっ」ビュッビュッ

男「ハァハァ……まだ収まらない……」

男「…………」シコシコ

許嫁「………………」


 
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:29:17.60 ID:g8AT/VJp0
許嫁「………」

男「あの、許嫁?」

許嫁「………」

男「もしかして、怒ってる…?」

許嫁「メイドさん、お茶のおかわりいただけないかしら」

メイド「はい、ただいま」

男「ねえ、昨日は悪かったって…」

許嫁「………」

男「次はもう少しうまくやるから…」

許嫁「ふんっ」



 
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:32:19.47 ID:g8AT/VJp0
許嫁「お爺様はどうされたの」

男「明け方帰ったみたいだよ」

許嫁「そう。よかった」

男「これでまた家には俺たちと使用人だけだね。父さんは本社だし」

許嫁「あなたはそれで羽が伸ばせるのかもしれないけど、私はいつだって堅苦しくて仕方がないわ」

男「…だよね」

許嫁「近くに何もないし、出かけるにしても足がないし、本当不便な場所だわ」

男「なんでこんな場所に別荘建てたんだろうね…」

許嫁「全くよ。おかけで休日は退屈で仕方ないわ」

男「これもお爺さんの策略の内なのかな…」

許嫁「かもね」

許嫁「娯楽のない所に若い男女が二人で閉じ込められていたら……ねぇ?」

男「………」ムラ



 
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:36:55.61 ID:g8AT/VJp0
許嫁「どうかしたの?」

男「なんでも…」

許嫁「まさか、発情してないわよね?席外しましょうか?」

男「そ、そんなことないって!」

許嫁「いいのよ、遠慮しなくて」

男「我慢できるからいいって!」

許嫁「なによ、やっぱり発情してるんじゃない。昨日あれだけしておいて」

男「あれだけって…許嫁とは一回しかしてないと思うけど」

許嫁「…そうだったわね」

男「?」



 
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:40:17.00 ID:g8AT/VJp0
許嫁「そういえば、あの日以外であなたが鬱憤を解消しているところを見たことないわね」

男「普通そういうところは見せないって」

許嫁「無用心なあなたなら、不慮の事故で鉢合わせてしまうことくらいありそうじゃない」

許嫁「私が言わないと部屋に鍵かけないし」

男「た、たまたま見つかってないだけだろ。たまたま…」

許嫁「本当かしら?」

男「本当だよ。だいたいなんでそんなこと気にするんだよ」

許嫁「どうしてって…普段から鬱憤を解消せずに溜め込まれて、私としてるときにゴムなしで二回戦したくなられたら困るから」

男「…だ、大丈夫だよ」


54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:45:45.38 ID:g8AT/VJp0
男(やっぱり、普段から抜いておいた方がいいのかな…許嫁のためにも…)

男(でも、なんだかする気になれなくて…結局一週間溜め込んじゃって…)

男(二回戦は駄目だって分かってる。絶対許嫁が嫌がるから…でも、もし自分が抑えきれなくなったら…)

許嫁「ねえ、さっきから何黙りこくってるのよ」

男「え?なんでもないよ。なんでも…」

許嫁「ハァ…『やっぱり我慢できなくなってきた、お願い』とかじゃないでしょうね」

男「だから違うって!」

許嫁「こんな昼間からやめてよね。もうすぐメイドさんがお茶を持ってきてくれる時間なのに」

コンコン

メイド「男様?お茶をお持ちしました。入っても宜しいでしょうか?」

許嫁「ほら」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:49:55.71 ID:g8AT/VJp0
メイド「あら、やっぱり許嫁様もこちらにいらしたのですね」

許嫁「なぜ?」

メイド「許嫁様はいつも男様と部屋で一緒ですから。やっぱり仲がおよろしいのですね」

男「そ、そんな…!」

メイド「ふふ。ごめんなさいね、お邪魔して。私はこれで」

男「……ごめん、許嫁」

許嫁「なぜ謝るの?」

男「許嫁は俺とこう思われるの、嫌だと思ったから…」

許嫁「そうね」

男「………」

許嫁「でも、周りには確実にごまかせている、ということよね」

男「だね…」

許嫁「あとはお爺様もコロリと騙されてくれればいいのだけど」

男「………」


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:50:47.77 ID:jwGMkNU4i
>許嫁「こんな昼間からやめてよね。もうすぐメイドさんがお茶を持ってきてくれる時間なのに」

夜ならいいのか?


 
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:54:19.80 ID:6PllWSl70
>>58
アスペか?

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/30(金) 23:57:04.38 ID:g8AT/VJp0
男「……許嫁はこれからどうしたいの?」

許嫁「え?なにが?」

男「俺たちがうまくいってると周りに思わせて、それでどうにかなるわけじゃないでしょ?」

許嫁「私は毎週行われる馬鹿な後継作りの儀とやらをやめてほしいだけ」

男「……」

許嫁「結局はお爺様が私たちの関係に不信感を抱いているからさせているのでしょう?」

男「そうかな…」

許嫁「ええ、多分」

男「でも…それをやめさせることができたって、俺たちの婚約が解かれるわけじゃないんだろ?」

男「むしろ、お爺さんの監視がいらなくなるってことは、より親密になったと判断されるわけで…」

許嫁「じゃあどうすればいい?黙って彼らの前であなたに妊娠させられればいいの?」

男「それは……」

許嫁「…ごめんなさい。またあなたに当たってしまったわね」


 
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:01:15.98 ID:Dtalmaeg0
許嫁「どうやっても逃げ出せないのかしら、私たち」

男「うん……」

許嫁「こんな風に言われるがままに結婚させられるなんて、絶対嫌」

男「………」

許嫁「私、好きな人がいるの」

男「…聞いた。どこの誰だかは知らないけど……」

許嫁「その人に自分の口から告白して、一緒になりたい」

男「………」

許嫁「あなたはもういないの?好きな人」

男「俺は……」

許嫁「………」

男「……なんでもない」

許嫁「何よそれ」

男「………」



 
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:06:41.42 ID:Dtalmaeg0
許嫁「ねえ」

男「ん?」

許嫁「好きって十回言って」

男「またそれか。もう引っかからないぞ」

許嫁「なによ、つまらない人」

男「……好き好き好き、好き好き好き好き好き好き…」

許嫁「私のことは?」

男「……好き」

許嫁「結局引っかかってるじゃない。バカね」

男「………」

許嫁「バカ。この鳥頭」

男「……ごめん」


 
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:11:23.02 ID:Dtalmaeg0
許嫁「……ちょっと、やだ」

男「どうかしたの?手で顔を覆って」

許嫁「…なんでもないわ。それよりこの部屋、暑くない?暖房の温度下げて頂戴」

男「そうかな?俺はちょっと寒いくらいなんだけど…大丈夫?具合悪い?」

許嫁「なんでもないって言ってるでしょう」

男「本当?顔見せて」

許嫁「しつこい。あっち行って」

男「…あの、泣いてる?」

許嫁「うるさい、バカ」

男「ごめん……」

男(また怒らせてしまった…耳まで真っ赤だ……)


 
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:19:43.76 ID:Dtalmaeg0
男「…………」ズズー

許嫁「…………」モグモグ

男(また、こんな調子だ。気まずい……)

メイド「男様、ご飯のおかわりはどうなさいますか?」

男「え?ああ、うん。もらおうかな」

メイド「はい、ただいま」

男「………」

メイド「お二人とも、どうかなさったんですか?」

男「え?な、なんで……」

メイド「いえ、何分静かでしたので……」

許嫁「…ごちそうさま」ガタッ

メイド「許嫁様!申し訳ございません、お気を悪くされたのなら謝ります!」

許嫁「いいわ、そんなんじゃないから」

メイド「…どうしましょう」

男「メイドさんは何も悪くないですよ。許嫁を怒らせるようなことをしちゃったのは俺なんだから……」


 
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:23:31.23 ID:Dtalmaeg0
男「はぁ……機嫌直してくれないかなぁ……」

男「……とりあえず風呂にでも入ろうかな」

男「………」ヌギヌギ

バシャン

男「いけね、許嫁が先に入ってたのか」

男「鉢合わせない内に早く服着て出ないと……」

ガチャ

男「あっ……」

許嫁「…………っ」

男「…………」ムクムク

許嫁「………………」ジトー

男「……………」ビンビン

許嫁「…………ハァ」


 
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:29:47.00 ID:Dtalmaeg0
男「あの…その……ごめんなさ……」

許嫁「どいて。タオルが取れないわ」

男「ご、ごめん!」

許嫁「………」

男(ど、どうしよう!パニックで頭が真っ白になって……)

許嫁「いつまで見ているつもり?」

男「ご、ごめん、そんなつもりじゃ!」

許嫁「なら、早く入ったら?」

男「ごめん!本当ごめん!」

許嫁「……………」



 
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:33:43.44 ID:Dtalmaeg0
男「はぁ…………」

メイド「どうされましたか、男様。ため息なんてつかれて」

男「許嫁を余計怒らせちゃって」

メイド「まあ、それは」

男「もう謝っても許してくれなさそうな…」

メイド「そんなに心配しなくても、いつもすぐ仲直りしてるじゃないですか」

男「そうかな……」

メイド「ええ。今朝だって」

男「うーん……」



 
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:37:33.43 ID:Dtalmaeg0
男「とは言っても、なぁ……」

男「あれ、部屋の電気が付けっぱなしだ…消し忘れたのかな」ガチャ

許嫁「…あら、随分長湯だったわね」

男「い、許嫁!なんで俺の部屋に…」

許嫁「なに?邪魔だから出ていってほしいとでも言いたいの?」

男「いや、そうじゃなくて……その…さっきは……」

許嫁「数学の宿題」

男「え?」

許嫁「やっぱり忘れてる。明日提出の宿題、一緒にやろうと思って」

男「え、ああ……」

許嫁「待っている間に少し進めたけど、結構多いわよ」

男「そ、そっか」


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:40:53.53 ID:Dtalmaeg0
男「………」チラ

許嫁「…………」カキカキ

男(さっきまでピリピリしてたのに、集中なんてできるわけ……)

男(……それに)ムラムラ

許嫁「さっきから余所見が多いわよ」

男「ご、ごめん……」

許嫁「なによ、さっきから全然進んでいないじゃない。わからないところがあるの?」

男「いや、それもあるけど……」

許嫁「見せてみなさい」

男「え、わ、ちょっと!」

男(い、今隣に来られると……)ビンビン



 
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:44:49.76 ID:Dtalmaeg0
許嫁「どう、分かった?」

男「う、うん……ありがと」モジモジ

許嫁「どうしたの?さっきから様子が変よ?」

男「そ、そんなことないと思うけど……」ビンビン

許嫁「……ふーん」

男「あの……」

許嫁「長湯してたからてっきり済ませて来たものだと思ってたけど」

男「そんなことしてないって…」

許嫁「しちゃえばよかったのに。興奮してしまったのなら仕方ないわ」

男「だって……許嫁に悪いと思ったし……」

許嫁「ハァ……」




 
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:48:10.37 ID:Dtalmaeg0
許嫁「それで、あなたはどうしたいの?」

男「えっ」

許嫁「どうしたいのかを聞いているの」

男「あの、それって……」

許嫁「あなたが私にしてほしいこと、できる限り叶えてあげるわ」

男「……!」

許嫁「ねえ?私にどうして欲しい?」

男「た、例えば……?」

許嫁「そうね。例えば……」


 
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:51:32.92 ID:Dtalmaeg0
許嫁「私に今すぐ部屋を出ていってほしいとか?」

男「え?」

許嫁「メイドさんが部屋に近づかないように引き止めてほしいとか」

男「あの……」

許嫁「レンタルビデオを借りにいってほしいとか」

男「年齢制限があるだろそれは」

許嫁「そうだったわね」

男「はぁ……」

許嫁「なによ、その溜息」

男「数秒前の自分を殴りたい」

許嫁「どうして?」クスッ

男(また許嫁の巧みな騙し言葉にまんまとハマってしまった……)

男(情けないし許嫁にも申し訳が立たないよ……)


 
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 00:55:37.56 ID:Dtalmaeg0
男「だいたい、そんなことしてる場合じゃないって。俺全然宿題進んでないし」

許嫁「あら、私はもう終わったわよ」

男「な、いつの間に……」

許嫁「集中力が足りないからよ」

男「だからそれは」

許嫁「ああごめんなさい。大変ね、男の子って」

男「……もうその話は終わりだ」

許嫁「はいはい。私、お茶持ってくるわ」

男「ありがと」


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 01:04:05.26 ID:Dtalmaeg0
許嫁「どう?捗ってる?」

男「ああ、うん。さっきよりはまあ」

許嫁「メイドさんにお茶とお茶菓子を用意してもらったわ」

男「ああ、ありがとう」

許嫁「わからないところがあったらすぐに聞いて頂戴」

男「助かるよ」

許嫁「……あら」

男「どうした?俺なにか間違えてるか?」

許嫁「いいえ、間違えていたのは私。あなたの解答を見て場合分けをし忘れてることに気づいたわ」

男「そっか」

許嫁「悔しいけど、感謝しておくわ」

男「なんで悔しがるんだよ…」


107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 01:07:40.92 ID:Dtalmaeg0
許嫁「んーー……」ゴロゴロ

男「暇なら部屋に戻れば?」

許嫁「あら、やっとその気になったのね」

男「違うって。わざわざ話を蒸し返すなよ」

許嫁「はいはい」

男「はぁ……もう宿題したくない…怒られればいいや……」

許嫁「最低の選択ね」

男「言ってみただけだよ」



 
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 01:11:22.31 ID:Dtalmaeg0
男「やったー!やっと終わったー……」

男「はぁ……疲れた……」

男「……ん?許嫁?」

許嫁「……すぅ…すぅ……」

男「また俺の部屋で寝ちゃってるよ……仕方ない、部屋まで運んでやるか」

男「全く、運ぶの大変なんだからな。……よいしょっと」

許嫁「……ん」ムニュ

男「……大変なんだからな」



 
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2011/12/31(土) 01:14:15.98 ID:Dtalmaeg0
男「ほら、着いたぞ」

許嫁「…ん……ぅ……」ドサッ

男(ああ、柔らかい肌が離れていく……)

許嫁「………」

男「…………」ムラムラ

男「……って、何考えてるんだ、俺」

男「…おやすみ、許嫁」

許嫁「…………」

ガチャン

許嫁「…………」

許嫁「……………ふんっ…」



 
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