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男「お、流れ星か。理想の幼馴染くださいっと」3/3
男「お、流れ星か。理想の幼馴染くださいっと」
137
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/27(月) 23:13:53.66 ID:Y3jNEU7p0
男「ん・・・・・・あ」
男「8時50分・・・・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・・・・」
男「寝過ごしたーーーーーーーー!!?」
男「だから1人暮らしはイヤだったんだよおおおおおお!!」
元スレ
男「お、流れ星か。理想の幼馴染くださいっと」
[SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板]
前スレ
1
男「お、流れ星か。理想の妹をくださいっと」1/7
2
男「お、流れ星か。理想の彼女くださいっと」1/5
142
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:01:09.13 ID:d20YedXo0
学校
男「結局遅刻だ・・・・・・」
男友「おう、遅かったじゃん」
男「昨日、課題やってたから寝過ごしたんだ」
男友「大変だ・・・・・・変態だな」
男「何で言い直したん?」
女友「お弁当は作ったのですか?」
男「ん?何か声が聞こえる」
女友「ここですよー」
男友「やあ女友!俺の愛しの双子の妹!」
男「相変わらず小っちゃいね」
女友「ありがとうございます」ニコニコ
男「褒めてないよー」
143
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:01:44.19 ID:d20YedXo0
女友「それで、お腹空いてませんか?」
男「少しね」
女友「どうぞ」
男「クッキー?」
男友「昨日2人で作ったんだ」
男「いただきまーす。それにしても2人とも双子だから仲いいよね」
男友「双子だからじゃなくて、愛してるんだよ、人間として」
女友「うふふ」
男「あの、助言するのも気が引けるけど、兄妹では結婚できないからな」
男友「んな法律、政治家になって改定してやんよ」
女友「頑張ってくださいね」
男「ノリノリやな」
男友「こいつがいるから頑張れるんだ!」
144
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:02:15.61 ID:d20YedXo0
男「まあでも羨ましいね」
男友「お前さんも早くパートナー見つけな。寝坊とかしないぞ」
男「出来ればそうしたいよ!」
男友「幼馴染とかいいかもね」
女友「美味しいポジションですねえ」
男友「じゃあ今夜出かけるか?あそこの墓地が星がよく見えるらしいよ」
男「(・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・れ?)」
女友「しかし、日本人としては祈る時は太陽ではないですか?」
男「(なんか、既視感が・・・・・・)」
男友「んじゃあ、お天道様に祈っとけ」
男「(確か・・・・・・)」
男友「男?」
男「ん、ああ・・・・・・」
男友「・・・・・・はっくしゅ!」
女友「ほら、あなたは太陽見たらくしゃみする遺伝子なので、太陽を凝視したらダメですよ」
男友「女友~ちり紙くれー」
男「(なん、だっけ・・・・・・大切な事忘れてるような)」
145
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:02:49.89 ID:d20YedXo0
先生「えーじゃあ以上で点呼を終わる。委員長、号令」
委員長「起立、気を付け、れ・・・・・・」
先生「あ、しまった。忘れてた」
男友「どうしたんですか?」
先生「転校生に留学生が来てたんだった」
男「それ忘れること何・・・・・・!」
男「(あれ・・・・・・?また・・・・・・)」
ざわざわ...
先生「はーい静かに。じゃあ留学生、入って来て」
ガラッ
留学生「」ペコッ
先生「どこだったかな、まあとにかくどっかの国からやって来た留学生くんだ。まだ日本に慣れてないかもしれないが、仲良くしてやってくれ」
146
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:04:07.23 ID:d20YedXo0
生徒「かっこいいー」
男友「チッ。性別は男かよ」
女友「うふふ」ゴゴゴゴゴゴ
男「(間違いない。コレ・・・・・・一回体験してる)」
男「(この後・・・・・・なんだっけ。誰かが、俺に向かって何か言った・・・・・・)」
『男さんは、留学生が男性で良かったですよね?なんせ、幼馴染の私がいるのですから』
男「!!!」
147
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:04:47.25 ID:d20YedXo0
先生「じゃあ留学生、軽く自己紹介をしてくれ」
留学生「」コクリ
生徒達「」ドキドキ
留学生「佐賀県から引っ越して来ました、留学生です!みんなよろしく!」
男「幼馴染っ!!」ガタンッ
シーン…
留学生「え、りゅ、留学生ですけど?」
先生「え?お、男。誰だそいつ?」
男「誰だじゃないでしょう!俺の幼馴染は!?今日欠席!?」
先生「いや、全員出席だが?」
男「そんなわけないだろ!?だって・・・・・・俺には・・・・・・」
148
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:05:44.96 ID:d20YedXo0
男友「どうしたー?マンガ読みすぎたのかー?」
委員長「ああ、知ってる。中二病ってやつでしょ?」
男「いや・・・・・・そんなはずは・・・・・・」
先生「朝から盛るな。・・・・・・ま、まあもし若い活力が溢れているのなら、先生が相手してやっても・・・・・・」///
男「サプライズと称して、京都へ修学旅行」
先生「へ?」
男「計画してますよね?修学旅行」
ざわざわ…
先生「なんでお前が知ってるんだ?校長と先生たちだけで秘密裏に進めてきたのに」
男「1日目は自由散策、2日目はお茶の教室、3日目は八ツ橋工場、4日目は八坂神社に参拝して帰宅」
先生「おおーん。どっからその情報仕入れたんだよー」
149
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:06:12.08 ID:d20YedXo0
男「間違いないよ・・・・・・俺、幼馴染と一緒にそこにいたんだよ!なのに・・・・・・なんで!」
男友「お、おい男?目が、なんかヤベーやつみたいになってるぞ?」
先生「なんだ?劇の練習かなんかか?」
男「やっと・・・・・・やっと好きになってきたのに」
先生「え?」///
男友「おめーじゃねーよ」
留学生「・・・・・・男?」
男「あ・・・・・・ああ。何?」
留学生「その話、昼休みに屋上で詳しく聞かせてよ。ね?」
男「お前・・・・・・もしかして」
留学生「今日のお弁当はハンバーグなんだ」
150
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:06:38.24 ID:d20YedXo0
昼休み、屋上
男「留学生」
留学生「右腕と内臓は大丈夫?」
男「やっぱり記憶が」
留学生「お互い状況が飲み込めてないと思うんだけど」
男「その通りだろうな」
留学生「驚いたよ。お見舞いに行った次の日が今日になってるんだから」
男「最初、記憶失ってた」
留学生「そうなの?」
男「なんでこんな事に・・・・・・」
151
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:07:04.41 ID:d20YedXo0
留学生「都市伝説っぽいね。思い当たる節とかある?」
男「願った・・・・・・」
留学生「え?」
男「そうだ。俺は流星に願ったんじゃないか。『理想の幼馴染ください』って」
留学生「ごめん、ちょっと話が見えないんだけど」
男「実は・・・・・・」
152
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:07:42.19 ID:d20YedXo0
間。
留学生「それ、本当かい?」
男「」コクン
留学生「そっかー。願えば叶うってのは本当だったんだ」
男「ああ!幼馴染がいるのが日常になってきてたから、非現実的な事を忘れてた!」
留学生「じゃあもう1回流れ星に願えばいいんじゃない?」
男「都合よくそんな見れるわけないだろ」
留学生「そうしなきゃ、幼馴染ちゃんは帰ってこないよ」
男「もともといない世界が日常なんだ」
留学生「僕は嫌だね。僕にとっては幼馴染ちゃんがいるのが日常だ」
男「わかってるよ・・・・・・俺だってそっちを現実にしたい。・・・・・・でも、わかんねぇんだよ」
153
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:08:18.21 ID:d20YedXo0
留学生「・・・・・・・・・・・・」
男「ちく、しょう・・・・・・」
留学生「八方塞がり、か」
男「・・・・・・いや待て。俺は本当に流れ星に願ったのか?」
留学生「?どういう事?」
男「朝、登校してから男友たちと願いを叶える事について話してて、流れ星の話題までは憶えてるけど・・・・・・そのあともう1つ何かあった気がする」
留学生「願いを叶える媒体が?」
男「うん」
留学生「じゃあ男友に聞きに行こう!」
男「ああ!」
154
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:08:48.53 ID:d20YedXo0
教室
男友「朝何を話してたかって?」
男「そう!流れ星のあとにもう1個何か言ったじゃん?」
男友「あー、え~っと・・・・・・」
女友「太陽ですか?」
男「!!それだ!」
留学生「た、太陽!?」
男「ありがとう男友!」ダッ
留学生「あ、待って!」ダッ
男友「いきなり仲良くなってるなあの2人」
女友「男友くん、あーん」
男友「あーん」
155
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:09:18.30 ID:d20YedXo0
屋上
男「太陽なら、太陽ならいつでも願える!」
留学生「よし、じゃあ願おう!」
男「太陽よ、俺の幼馴染を返してください!」
留学生「これで、いいのか?」
男「日をまたげば、多分大丈夫だと思う」
留学生「そうか。じゃあまた明日」
男「あれ?もう帰るの?」
留学生「こんな時に学校に居れるかって話」
男「さすが欧米人」
留学生「半分は日本人だけどね」
156
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/02/29(水) 23:10:28.67 ID:d20YedXo0
夜、男宅
男「大丈夫、明日にきはきっとあいつが起こしにきてくれるはず」
男「そういえば、俺の『理想の』幼馴染って何なんだろうな」
男「そもそも何で単刀直入に彼女じゃなくて幼馴染なんだろう」
男「・・・・・・ああそっか。1人暮らしだから彼女よりも身近にいてくれて、俺を世話してくれる人が欲しかったんだ」
男「俺のエゴだな・・・・・・」
男「頼む、幼馴染。もうエゴなんて言わないから帰ってきてくれ」
男「惚れた身にもなってみろよ、な」
165
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 22:58:22.56 ID:hDpBxyd30
翌日
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
男「8時30分、幼馴染は・・・・・・来ない」
男「くそぉぉぉぉぉ・・・・・・・・・・・・」
ジリリリリリリリリリ
男「電話・・・・・・」
男「もしもし?」
留学生「・・・・・・ダメだったみたいだね。声聞いてわかるよ」
男「・・・・・・すまん」
留学生「男が謝る事ないじゃん」
男「・・・・・・すまん」
留学生「はは。日本人は謝罪民族だね」
男「もうそれでいいや」
166
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 22:59:36.85 ID:hDpBxyd30
留学生「学校は、来れそう?」
男「今日くらいは、泣かせて欲しいかも」
留学生「オッケー。先生に伝えとくよ」
男「ありがとう、留学生」
留学生「ゆっくり休んなよ」
男「ん」
留学生「じゃあね」
男「バイバイ」
ガチャ
167
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:00:59.97 ID:hDpBxyd30
男「もう一寝入りしようかな」
ピンポーン
男「ん?誰だろう?・・・・・・あ、今日家賃の日じゃん」
男「時間が戻ってたから忘れてた」
男「はいはーい。今出ますよっと」
カチャン
男「え?鍵開けられた。大家さん、そんなして家賃を取り立てたいですか・・・・・・」
ガチャ
男「・・・・・・・・・・・・え」
168
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:01:54.42 ID:hDpBxyd30
「す、すみません!寝坊してしまいました!今朝食を作りますわね!」
男「あ・・・・・・お、おさ・・・・・・」
「?どうなさったんですか?」
男「おさなな・・・・・・じみ?」
169
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:03:08.97 ID:hDpBxyd30
幼馴染「はい。私は幼馴染ですわ」
170
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:03:54.18 ID:hDpBxyd30
男「幼馴染ーーーーーー!!!」ギュッ
幼馴染「きゃあ!い、痛いですわ!どうしたんですの?」
男「何でもない。でも・・・・・・少しこのままでいさせてくれ・・・・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・・・・仕方ありませんわね。朝ごはん抜きで学校へいく事になりますわよ?」
男「構わない!」
幼馴染「では、しばらくこのままでいましょう、男」
男「ああ・・・・・・!」
171
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:04:58.22 ID:hDpBxyd30
8時45分
幼馴染「あの、そろそろ学校へ参らないと遅刻してしまいますわ。今でさえギリギリですのに」
男「今日は、休まないか?」
幼馴染「あら?台風でも来るのではないでしょうか」
男「学校、休んだ事ないからな俺」
幼馴染「何があったかわかりませんが、どうしてもと言うのであれば」
男「どうしても!」
幼馴染「ふふ。そうですか。では男の初めての欠席を共にしましょう」
男「ありがとう、幼馴染」
幼馴染「立っているのも疲れました。ソファに座らせてくださいませんか?」
男「あ、ああ。すまん。抱きついたままだったな」
幼馴染「絞め殺されるところでしたわ」
男「そんな強くなかっただろうよ・・・・・・」
172
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:05:39.68 ID:hDpBxyd30
ソファ
幼馴染「しかし、一体どういう事ですか?病欠でもなく学校を休むとは」
男「嬉しい事があったんだよ」
幼馴染「嬉しい事、ですか?」
男「お前には一生話さないけどな。俺が墓場まで持っていく」
幼馴染「そうですか。では私も秘密にしている事を墓場まで持ってきますわ」
男「そっか」
幼馴染「・・・・・・膝枕、しませんか?」
男「え、いいのか?」
幼馴染「ええ。では失礼しまして」ゴロン
男「って、お前かい!」
幼馴染「いつの世も男性が女性の膝を陣取るという定石は通じませんのよ」
男「まあその通りか」
173
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:06:13.22 ID:hDpBxyd30
幼馴染「今日はやけに積極的ですね、など思ってしまうのですが」
男「色々あったからなー。それにやっと気づいたし」
幼馴染「何にですか?」
男「俺、お前がいい」
幼馴染「えっと?」
男「俺にとっての『理想』の幼馴染は、俺のために朝ごはん作ってくれたりとか、一緒に映画鑑賞したりとか、そういうのだって思ってた」
幼馴染「普段の私たちのことですわね」
男「逆に言えば、俺にとってその条件を見たせてれば幼馴染だってことだよ」
幼馴染「まあ」
男「だけど、今は違う。理想はいくら語ったところで理想だよ。俺は・・・・・・お前が幼馴染じゃなきゃイヤだ。お前だから、幼馴染なんだ。お前だから、本気になれる」
幼馴染「くすくす。臭いですわ」
男「んだよー。せっかく人が真剣に話してるのにー」
174
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:07:22.90 ID:hDpBxyd30
幼馴染「私も・・・・・・あなたがいいです。少し前まではあなた同様、幼馴染でしかありませんでした。ですが、今は、男だから幼馴染ですわ」
男「臭いぞ」
幼馴染「男がそうさせたんですのー」
男「ですわ調の幼馴染がいい。少し変態チックな幼馴染がいい」
幼馴染「マニアックですね」
男「誰のせいだよ、誰の」
幼馴染「しかし、困りましたわ」
男「なぜ?」
幼馴染「もう幼馴染を続けることができませんから」
男「えっ!?」
175
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:07:50.44 ID:hDpBxyd30
幼馴染「こう告白されてしまっては、恋人となってしまいます。幼馴染ではいられなくなってしまいますわ」
男「あ、そういうことか。驚かすなってー」
幼馴染「ではお選びください。恋人か幼馴染かを!」
男「幼馴染!」
幼馴染「ふふ。決定ですね。では、お互い告白は無かったということで」
男「うーん、それはそれでしっくりこないけど、まあいっか」
幼馴染「大丈夫ですわ。告白などしなくても」
幼馴染「通じ合っているのが・・・・・・・・・・・・幼馴染ですから」
176
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:11:09.95 ID:hDpBxyd30
翌日
男「あれ?教室に人がいない!?」
幼馴染「そういえば昨日から修学旅行でした」
男「あ・・・・・・忘れてた」
幼馴染「仕方ありませんわ。家に帰ってゆっくりいたしましょう」
男「どうせなら映画借りて行こうぜ。何がいい?」
幼馴染「ピンク映画?」
男「・・・・・・後悔すんなよ」
177
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:11:48.88 ID:hDpBxyd30
男宅
男「まあ学生が借りれるわけないけどね」
幼馴染「結局は邦画ですか」
男「じゃあ再生っと」
ジリリリリリリリリリリリ
男「誰だよ、こんな時に電話かけて来るやつ」
男「もしもし?」
留学生『男!喜べ!名簿に幼馴染ちゃんの名前があった!帰ってきてるかもしれ・・・・・・』
幼馴染「誰からですか?」
留学生『・・・・・・今、幼馴染ちゃんの声が聞こえた気がする』
男「報告ありがとう。でも、そういうことだから、よろしく」
留学生『う、裏切り者ーーーーー!!アレだよ!マラソン大会で一緒にゴールしようねって言ってたのにゴール直前で猛ダッシュされるような感覚だよ!』
男「別に最初からフェアじゃなかったろうに」
178
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:12:38.01 ID:hDpBxyd30
留学生『もう男なんて知らねえ!』
男友『ゴチャゴチャうるせー!誰に電話してんだよ!』
留学生『男!』
男友『男、てめー!何かってに休んでんだよ!しかも夫婦で!』
男「あ、映画始まった。じゃあね」
留学生『ちょ、待てよ!』
先生『お前らうるさいぞー!』
ガチャ
179
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:13:36.30 ID:hDpBxyd30
幼馴染「男友さんや、留学生さんからですか?」
男「ああ。元気しとーやーって」
幼馴染「元気ですわ」
男「(でも、京都行かなくてラッキーだったかも。もしかしたら、また・・・・・・って考えられるし)」
幼馴染「男。こうやってのんびりするのも良いですね」
男「今日は俺に膝枕してくれよ」
幼馴染「どうぞ」ポンポン
男「お邪魔します」ゴロン
幼馴染「あー、幸せだー、と次に男は言いますわ」
男「あー、幸せだ・・・・・・おい」
幼馴染「幼馴染ですもの。それくらいわかります」
男「(あ、出会って少し分の記憶しかないことに罪悪感を感じる)」
男「これから(記憶の無い分含めて)頑張って行くから、よろしく頼むな」
幼馴染「ええ。一生幼馴染ですわ!」
To Be Continued...?
180
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:14:14.38 ID:hDpBxyd30
181
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:14:44.88 ID:hDpBxyd30
後日談
10年後
留学生「あー。卒業から10年が経とうとしている」
留学生「なのに俺はフリーター」
留学生「男友は女友は身分を隠して結婚」」
留学生「男は幼馴染ちゃんと結ばれてー」
留学生「僕は・・・・・・彼女いない」
留学生「これが噂の格差婚ってやつか!」(違います)
留学生「お腹空いたからコンビニ行くかー」
182
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:15:31.98 ID:hDpBxyd30
男友「あー・・・・・・ダリィ」
同僚「頑張れー。俺らはただ雑務をこなすだけだからキツイのは仕方ないさ」
男友「もっとこう、きらびやかな仕事場を思ってた」
同僚「そんなのテレビの中だけだって」
男友「そんなもんかー」
部長「おい、男友。君、これミスしてるよ」
男友「え?どれですか?」
部長「すみませんの一言もなしか。ほら、ここだ」
男友「すみません。・・・・・・どこ間違ってるんですか?」
部長「どこって、ここだよ。こんな情報はどこにも無いだろうが」
男友「これ、正しいですよ?一昨日の会議の資料にこの情報は載ってます」
部長「は?」
同僚「コレっす」
183
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:15:59.82 ID:hDpBxyd30
部長「ふむ・・・・・・まあ以後気をつけろ」
男友「はい」
同僚「うっわ男友かわいそー!」
男友「自分のミスを部下に押し付けるって・・・・・・どんな神経してるんだよ。しかも資料に目を通しさえしてないし」
同僚「給料泥棒ってああいう人のこと言うんじゃない?」
男友「・・・・・・よし決めた。俺、会社作るわ」
同僚「なんの?」
男友「それは今から考えるが、絶対にああいう上司を作らない実力主義性の会社を」
同僚「頑張れー」
男友「妻と息子のためにもっ!」
同僚「そういや、お前の嫁さん2回ほど流産してるんじゃ・・・・・・」
男友「だからなおさら頑張る必要がある!!」
同僚「おお!」
男友「じゃあ退職届書いて来る」
同僚「え、はやいっ!?」
184
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:21:40.35 ID:hDpBxyd30
男「うーんいい天気!」
幼馴染「ショッピング日和ですわね」
男「家族3人で買い物って・・・・・・娘は?」
幼馴染「ふふ。かわいい娘は、1つ年上の男の子に夢中のようですわ」
男「そりゃいかん」
幼馴染「嫉妬ですか?」
男「親心だよ」
幼馴染「さて、では買い物を早々に済ませて、一緒に遊びましょう」
男「たまにの映画もいいけどね」
幼馴染「では出発ですよ」
185
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:22:15.51 ID:hDpBxyd30
店員「ありあとっしたー」
留学生「おかしいな。昼飯買うはずなのに、エロ本買っちゃったよ・・・・・・」
留学生「『義妹愛』って。うっわ、漫画のくせに生々しい」
留学生「うっひょー」
男友「何がうっひょーだよ!」
留学生「わわわ、男友!?」
男友「ちょっと俺に着いて来てくれ!!」
留学生「どうしたの?そんな慌てた様子で」
男友「男と、幼馴染が・・・・・・!!」
留学生「え?」
186
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:23:00.45 ID:hDpBxyd30
病院
留学生「それ、本当の話・・・・・・?」
男友「・・・・・・ああ。けっこう派手にぶつけられて、搬送されたって」
留学生「2人は無事なの?」
男友「わかんねえ。でも・・・・・・やな予感がすんだ」
留学生「・・・・・・・・・・・・」
男友「このICUだ!」
看護師「あ、入らないでください!」
男友「この中に男と幼馴染ってやつがいるだろ!?俺たちはそいつらの友達だ!」
看護師「・・・・・・男さんと幼馴染さんのですか?」
男友「そうだよ!」
看護師「こちらへ、来てください」
留学生「・・・・・・・・・・・・重々しいみたいだね」
男友「・・・・・・ちっ」
187
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:23:46.18 ID:hDpBxyd30
小会議室
看護師「とても話憎いのですが・・・・・・男さんは搬送された時には、既に・・・・・・」
男友「う、そだろ・・・・・・・・・・・・」
留学生「男・・・・・・・・・・・・」
看護師「幼馴染さんは一命はとりとめています」
留学生「本当に!?」
看護師「しかし・・・・・・今夜がやまだと」
男友「そんな・・・・・・!!あいつらにはまだ3歳の娘がいるんだぞ!?」ガッ
看護師「きゃあ!?」
留学生「男友っ!!君が人にあたってどうする!」
男友「あ・・・・・・す、すみません」
看護師「お気持ちはわかります。幼馴染さんは10分以内なら、面会を許されます」
男友「しばらくしてから・・・・・・面会に行く」
看護師「わかりました。部屋は404号室です」
男友「死人専用室かよ・・・・・・」
看護師「申し訳ございません」
留学生「男友、風に当たろう。まずは気分を落ち着かせるんだ」
男友「あ、ああ・・・・・・」
188
名前:
私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:25:30.41 ID:hDpBxyd30
404号室
ピッ・・・・・・ピッ・・・・・・
幼馴染「・・・・・・・・・・・・」
男友「見て、らんねぇ・・・・・・」
留学生「生きてるのが・・・・・・奇跡だ」
男友「回復の見込みは・・・・・・ゼロかよ」
留学生「くっ・・・・・・・・・・・・」
男友「留学生、お前は幼馴染のこと好きだったんだろ」
留学生「今でも好きだよ。すごく・・・・・・苦しい。だからこそ、今はきっと幼馴染に後悔を残させないようにすべきなんだと思う」
留学生「でも、僕に彼らの娘を預かるほどの力はないから、君に頼みたい」
留学生「彼らの娘を預かってくれないか?」
男友「わかってる。お前が預かれなかったら、ハナからそうするつもりだった」
留学生「すまない」
男友「お前が気に病むことじゃないだろう」
留学生「うん・・・・・・」
男友「俺は、嫁に知らせて来る。時間いっぱいまでここにいてやってくれ」
留学生「ありがとう、男友」
男友「ああ」
バタン
189
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私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:26:06.87 ID:hDpBxyd30
留学生「麗しい幼馴染ちゃん。どうしてこんな事になったのかなあ」
留学生「10年前と変わらず、君は美しいよ」
留学生「君が生きてくれるなら・・・・・・僕はなんだってしようじゃないか」
留学生「・・・・・・・・・・・・」
留学生「無駄話、だったね」
幼馴染「」パチッ
留学生「!!」
留学生「お、幼馴染ちゃん!意識を取り戻して・・・・・・!!」
幼馴染『静かにしてくださいませ』
留学生「えっ?」
190
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[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:26:41.36 ID:hDpBxyd30
幼馴染『質問ですわ。私の愛しい男は、どこにいますか?』
留学生「あ・・・・・・男は・・・・・・」
幼馴染『そう、ですか・・・・・・』
留学生「きゅ、急に元気になったね」
幼馴染『いいえ。私は今、弱体化しております』
留学生「・・・・・・君は・・・・・・幼馴染ちゃんかい?」
幼馴染『私は・・・・・・』
『太陽神、アポロです』
191
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[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:27:29.48 ID:hDpBxyd30
留学生「は・・・・・・・・・・・・?」
アポロ『10年前、1人の男性が太陽へ向かって、幼馴染をくださいと願いました』
アポロ『偶然それは私の耳に入り、万能な私は暇つぶしに幼馴染を演じる事にしました』
アポロ『最初は、ほんの遊びだったのですが、いつの間にか夢中になっていたのは私でした』
留学生「お、幼馴染ちゃん?あの、頭ぶつけて・・・・・・?」
アポロ『残念ながら、こちらが本当の私ですわ。あなたも私の名を聞いた事はあるでしょう?』
留学生「う、うん・・・・・・」
アポロ『もともと男神だったのですが、私は自ら性別を変え、今日まで人間として過ごしていました』
アポロ『私は神を捨てた人間です。京都から帰ったあの日、神を捨てるため、一旦姿を消していたのです』
留学生「あ、あの時・・・・・・!」
アポロ『神を捨てた事に後悔はしておりません。ですが、この様になるとは・・・・・・夢にも思いませんでした』
留学生「幼馴染・・・・・・ちゃん」
アポロ『もっと、あの人の側に居たかったですわ。もっと娘と笑いたかったですわ』
アポロ『・・・・・・しかし、わずかに残した神の力を集めて、話している今が精一杯です』
192
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[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:28:11.55 ID:hDpBxyd30
留学生「神は・・・・・・死ぬの?」
アポロ『太陽がある限り、私は死にません。ですが、人間としての私は死にます。神として復活するには、少しばかり時間がかかります』
留学生「ぼ、僕に出来る事はある?」
アポロ『もし、あなたさえよければ、私の代わりをして欲しく思いますわ』
留学生「どんな?」
アポロ『私は太陽。そしてあなたは太陽に映し出される星となってください。ティンカーと呼ばれる欲望の星をあなたに授けます』
アポロ『それで、私が人間となった際に生まれた、不都合な運命を持った者たちをお助けください』
留学生「不都合な、運命?」
アポロ『医術を捨てる際に生まれた、流産の運命、男神を捨てる際に生まれた、女性運の無い運命ですわ」
アポロ『果てしなく長い時間がかかると思いますが、よろしいのですか?』
留学生「構わないよ!君が生きれるのであれば!」
193
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[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:28:58.79 ID:hDpBxyd30
アポロ『再び顕現した際は、男も生き返らせて・・・・・・またみんなで集まりましょう』
留学生「うん!そうしよう!絶対だからね!」
アポロ『・・・・・・そろそろ、時間のようです』
留学生「幼馴染ちゃん!」
アポロ『私からお願いがあります』
留学生「なに・・・・・・?」
アポロ『太陽神が眠りに着くには、太陽があってはいけません。・・・・・・ですので、雨を降らせてください。その、手に入れた力で』
留学生「わ、わかったよ」
アポロ『・・・・・・悲しい顔をしないでください。しばらくのお別れです』
留学生「それでも・・・・・・!」
194
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私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:29:29.36 ID:hDpBxyd30
アポロ『ふふ・・・・・・流星を持つ者として、ふさわしい・・・・・・名が、必要、ですわね』ニコッ
留学生「もう・・・・・・無理しないで」
アポロ『そうです、わね。こういうのは、どう、でしょう・・・・・・太陽に、感謝する・・・・・・という、意味の・・・・・・』
ピィーーーーーーーー
留学生「幼馴染ちゃんっ!!!」
195
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私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:30:05.44 ID:hDpBxyd30
『Sun Ta(サン・ター)』
To be continued Part.1
196
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私が1です
[saga sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:30:57.23 ID:hDpBxyd30
以上で全投下終了です。
お付き合いいただきありがとうございました。
197
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]投稿日:2012/03/03(土) 23:33:52.02 ID:PL8QB/rD0
アポロ11号の歌流れてきたチクショウ
198
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)
[sage]投稿日:2012/03/04(日) 01:03:28.19 ID:G2DLG0o1o
これがサンの出生か。乙
199
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)
[sage]投稿日:2012/03/04(日) 01:24:04.05 ID:OysCsSboo
乙!
そうだったのか!男と幼馴染が1作目の父と母だと思ってたが、男友達の方だったか。
留学生がサンさんで、見届けた願い3つの内の一つ目が「幼馴染が欲しい」のお願いだと思ってた。
大人妹の口調はここからだったのか…
義妹愛とか雨の日とか後付けでも伏線回収は気持ちいいww