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王妃「早く来なさい、白雪姫」白雪姫「はい…」2/2

王妃「早く来なさい、白雪姫」白雪姫「はい…」


王妃「早く来なさい、白雪姫」白雪姫「はい…」



123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 17:12:13.93 ID:BSNXIY2Q0
医者「…これは、我が国の極秘の薬…」

王「おう…わかるか…」

医者「ええ。これは身体の外に薬をだせばすぐに目を覚まします」

小人達「そうですか…」

医者「まあ、解毒剤もあるので体外へ出せなければ城で調合しますよ」

医者「多分、お城に向かっている間に揺れるので、自動的に吐き出すでしょう」

小人達「王様、すまなかった」

王「いやいや…気にすんな。お前たちだからこのレベルですんだんだ」

王「一時的に城に戻すよ。お前たちも付いてきてほしい」

小人達「もちろん!」




元スレ
王妃「早く来なさい、白雪姫」白雪姫「はい…」





124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 17:13:17.28 ID:BSNXIY2Q0
王子「王様!」

王「これは、隣国の王子…こんなに軍隊を連れて…」

王子「魔女から果たし状がきたのですよ」

王子「この間王様は魔女退治を宣言なさったでしょう?
それで提携をお願いしようと来たところです」

王子「…白雪姫の無念を晴らすためにも…」

王「あ、その件だが」

王「白雪姫は生存しておるぞ」

王子「本当ですか!!」

王「ここだ…この馬にまたがっている…酷い睡眠薬を飲まされたようだがね」

王「すべては魔女のせいだ…」

王「危うく殺されるところだった」

王子「よかった…」



125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 17:13:52.83 ID:BSNXIY2Q0
白雪姫「zzz…」

王子「…可哀想に…くそっ、諸悪の根源め…」

王子「…貴方を救うと大見えを切ったのに…」

王子「…自分が情けない!」

王子「すまない…」
ガシッ

白雪姫「…げほっ、ごほっ!!」

王「おや…何かが口から…」

白雪姫「あら…ここは…?」

白雪姫「…王子様、な、何を…」

王子「…う、うわっすまない…思わず抱きしめってしまって…」

白雪姫「…おきになさらないで…」
カアアア

王「いやはや、若いっていいですなぁ」

王(…若造が…こいつ、後で殺してやる…)



135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:01:12.94 ID:BSNXIY2Q0


------------------------------------------------------------------

王妃(…あの医者は…私の城一番の医者…)
コソッ

王妃(…私の祖国が…私の敵にまわったのね…)

王妃(きっとあいつのことよ…父上を脅したのね…あの時のように…)

王妃(いいわ…丁度いい…心配事が1つ減ったわ…)

王妃(祖国は…これでしばらくは安泰ね…)

王妃(もう…どうなっても良いわ…)

王妃(結果が…白雪姫が笑える…未来があればいい)




136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:02:50.49 ID:BSNXIY2Q0
王子「今日が約束の日です」

王「そうだな…あの女、どう出るか」

王子「どう出ても変わりはないです。必ず殺す」

王「…息子よ」

王子「!いま…なんと」

王「今日が無事に終わったら…私の娘と結婚式を盛大に挙げさせよう」

王子「…王…いえ父上…」


王(…まあ、今日、お前事故を装って殺す気だけどな。)




137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:03:29.63 ID:BSNXIY2Q0
王妃(…もうそろそろ時間ね…)

王妃(…嫌に静かね…)

『うおおおおおお!!!!!』

王妃(始まったわね…)

王妃(…あきれるわ、女1人に一体何国の軍隊をつれてるのよ…)

王妃(魔女狩り…まあ私は魔女では無いわけではないからいいのか)

王妃(…もともと私の家系は魔法が使えるのよ)

王妃(まあ、長年封印されてたけどね)

王妃(でも、なぜか封印が解けてた)

王妃(…お父様…大臣様…)
ギュ…

王妃(さあ…戦ってあげるわよ)
ザッ!!



138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:04:42.32 ID:BSNXIY2Q0
王子「火の球!?」

王子「魔法だ!!」

王「全軍!ひるむな!!あれは脅しだ!!」

兵士うわあああ!木が、ツタが!!

兵士龍だ!!氷の龍だ!!!

王(…あいつは魔法が使えるのか?)

王(あの時は気は感じなかったのに今は感じる…一体どうしたんだ!?)

王子くそっ!!魔女はどこだ!!

小人ぶつぶつ…

小人はっ

小人解除!!



139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:05:44.58 ID:BSNXIY2Q0
ガチッ!!

王子…火や龍が消えた…

小人魔法は我々が解除しながら行きます!!

小人皆さん、ひるまずにいきましょう!!

うおおおおおおおおお!!!
ドドドドドドド




王妃「…来たな、王子」

王子「おい…散々悪事を働いてくれたな」

王妃「ははっ…わるいかしら?」

王子「…だまれ!!」
チャキ



140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:06:44.08 ID:BSNXIY2Q0
王妃「私が世界の中心なのよ」

王妃「お金も美貌も、何もかも私のもの」

王妃「白雪姫すらいなくなれば、全ては私の思うがまま」

王子「…残す言葉はそれでいいのか」

王妃「ええ。」

王子「行くぞ!!」
ブン!!

兵士長剣をとれええええ

王妃風よ!!
ゴオオオオ

兵士達う…前に進めない!!!

王妃草木よ!!
ザワザワ

兵士達身体がしめられる!!



141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:07:42.84 ID:BSNXIY2Q0
王「王妃、覚悟しろ!!」
ジャキン!

王妃「ふん」
さっ、さっ

王妃「雷よ!!」
バリバリ!!

王子「うわっ!!」

王「ぐあっ!!」

王妃さあて、と…

王妃ぶつぶつぶつ

ゴゴゴゴゴ

王子この暗雲は…?何が起きるんだ!?

小人ま、まずい!!

小人最上級呪文だ!!

小人…嵐をおこすつもりだ!!


143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:08:47.48 ID:BSNXIY2Q0
王妃(…嵐とツタでこの軍隊の動きを完全に封じて)

王妃(王子と少し戦って、死んだふりをして逃げよう)

小人えええい!!!うっとうしい、このツタめ!!
ブチブチ

王妃(!?)

小人「王様、王子様、助太刀します!」

小人「ぶつぶつ」
ドオン

小人うおおおおおおおお

ゴゴゴゴゴ…

王妃「…無効の呪文ね…しかも広範囲にわたっての…」

小人「これで魔法は使えまい!!」
ハアッハアッ

王妃(ああ…私はどうやら逃げれないようね)

王妃(…それでもいいわ)

王妃「ふふっ…これで十分だわ」
ジャキン



144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:10:10.40 ID:BSNXIY2Q0
王妃覚悟なさい!!
ブン

王子「く…女のくせに何でそんな大剣を…」
チキ…

王妃「遅いわよ」
ギン!

王子「うわっ」
ガチッ!!

王「王子!!」
ダダッ

王妃「邪魔よ」
バキィ!!

王「ぐふっ!」



145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 18:10:52.34 ID:BSNXIY2Q0
兵士たち「王様!!」

兵士長「お前ら、魔女に矢を放て!!」

王妃(…あの馬鹿兵士長!!今打ってどうすんの!!)

ビュンビュン

王妃(王子に死なれては困るのよ!!)
ザッ!!

王妃(…なんとか体位を変えるのに成功したわ…)

グサグサ

王妃(クウッ…矢が刺さりまくってしまった…)



152 名前:モモンガ姐さん:2012/07/02(月) 18:43:19.38 ID:7PHoQexEO
ベクトル違うサウンドノベル読んだなそういや
王様と白雪姫は正常なんだけど王妃が多重人格で鏡も実は王妃の幻覚で
王様が白雪姫を犯そうとしてるて勘違いして白雪姫を助けようとするがやっぱ殺す
でも心配みてーなキチガイエロゲ


159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:05:58.40 ID:BSNXIY2Q0

-----------------------------------------------------------------

王子助太刀すまない!!

王妃(…私がかばったからよ…あんなの助太刀じゃないわよ…)

王(ちっ…殺す絶好のチャンスだったのに…あの女は邪魔ばかり…)

王(俺が直々にやるか…)
フッ

王これでも食らえ!!!
ブン!!

王妃「!?」
スカッ

王子「王様!お陰で魔女が離れました!!」

王妃(あいつ…うすうす感づいてはいたけど王子を殺す気だわ…事故を装って…)

王妃(いま、王子から離れなくてはいけない…)


160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:10:37.16 ID:BSNXIY2Q0
兵士長「いまだ!!矢を準備しろおおお」

王妃(…兵士長もグルなのね…矢を広範囲に当たるように…弓矢隊を配列して…)

王妃(…何が何でも王子を殺してやると…)

王(矢を王子に当てて…あの女と戦っているうちにフラつきでもしたら)

王(我が剣の餌食にしてやる)

王妃(王子を殺させなど、しない)
ガバッ

王妃「王子いいいいい」
ダダダッ

ガチーン

王子ぐっ…なんて力だ…
ギリギリギリ

王妃(そりゃ、これくらいなくちゃ城から1人で逃げられないわよ)

兵士長はなてえええ!!!

ピュン!

王妃(来た!!)
グワン!!



164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:16:41.29 ID:BSNXIY2Q0
王子うわっと…
ドン

ドスドスドス

王子ざまあないな、魔女…

王子わざわざ敵の盾になるなんてさ

王妃ぐっ…
フラフラ

王妃(…力が…入らないわ…)
グラッ

王(いまだな、もうあの女が王子をかばえるとは思えない)

王「魔女め!!おりゃああああ!!」
ジャキン!

王妃(…あいつめ!!!)

王妃(動いて…私の身体!!)
ググッ

ドスッ!!

王妃「ぐはっ…」
ダラダラ


165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:21:19.75 ID:BSNXIY2Q0
王(…しぶとい女め…王子を今日殺すのは無理そうだな…)

王(ま、この女、私の剣で串刺しにされたし、すぐに間違いなく死ぬ)

王(それだけでも大収穫だ)

王「堪忍しろ、魔女」

王子これでとどめだ!!
ブン!!

やめて!!!!

王子!

王「ど…どうしてきたんだ!!」

王妃(白雪姫…なぜ)

白雪姫「お母様!!目を覚まして!!」



166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:25:53.77 ID:BSNXIY2Q0
白雪姫「私は…貴方が大好きです!!」

白雪姫「今…いじめられても、貴方が私のことを嫌いでも!!」

白雪姫「私が幼いころ、いつも一緒に遊んでくださいました!!」

白雪姫「王宮で1人だった私にとって、どんなに楽しい日々だったか…」

白雪姫「だから…こんなことやめて、お城へ帰りましょう?」
ジッ

王妃(…あんなにいじめたのに、まだ好きと言ってくれるなんてね…)

王妃(よい子ね…私の自慢の娘だわ…)

王妃(今すぐ謝りながら抱きしめられるならどれほど良いかしら…)

王妃(…いけない…いま泣いてはいけない…)

王妃(しっかり…ここが最後の山場よ…)
ブルブル



167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:29:57.83 ID:BSNXIY2Q0
王妃「くくくっ、あっはははははっ!!!」
ドカッ!!

王子うわっ、しまった!!

グッ!!

王子!魔女め、白雪姫を放せ!!

王おい、いい加減にしろ!!

白雪姫お母様…
ポロポロ

王妃「ほんっとうに馬鹿な娘」
ケセセセッ

兵士くそ…姫様を人質に…

小人うかつに近づけない…!!

王妃(ごめんなさい…私の力不足で今まで大変苦労をかけさせてしまって…)

王妃(でも、これも最後よ…)

王妃(あなたをいじめるのも…これで…最後よ…)


169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:33:29.25 ID:BSNXIY2Q0
王妃「王様…」

王「何だ」

王妃「要求があるのです。飲まないのなら、白雪姫を殺します」

王「くそっ…なんだ、いってみろ」

王妃「貴方の欲するものは決して欲してはならないもの!!」

王妃「釣り合う相手に渡しなさい!!」

王妃「さもなくば、あなたに地獄の苦しみを!!」

王はぁ~

王(…王子に白雪姫を渡せ…ということか…)

王「…お前の企みくらい、分かってたぞ」

王「…」
ギロッ

王妃「…」
ググッ

白雪姫くうっ…


172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:38:53.24 ID:BSNXIY2Q0
王「…ふうっ…分かった、要求を飲もう!!」

王妃「…ふっ、あはははははは…」

王妃「…ようやく…終わりました…白雪姫…」
ソッ

白雪姫「へ…?」

王妃(私は貴方の花嫁姿が見たかったけど…無理そうだわ)

王妃(幸せにおなり…白雪姫)
ニコリ

グラッ

バタン!!

白雪姫「お…お母様、」

白雪姫「お母様!!」

王子「…力尽きたのか」



173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:41:58.51 ID:BSNXIY2Q0
王「意外とあっけない最後だな」

王子「…こんな人だったが、主よ、彼女にも安らぎを…」

王「…さあ、終わった…皆、城に帰ろう」

白雪姫「…」
グズグズ




町人「あ、魔女討伐から帰ってきた!!」

商人「あれは…王妃の死体!!引きずられている!!」

町人「皆~魔女がしんだぞおおおお!!!」



174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 19:44:04.04 ID:BSNXIY2Q0
(とうとう…平和が来たんだ…)
(やった…安らかな日々が戻るぞ!!)
(あれが隣国の王子と…姫様)
(なんて美しい2人だ)
(王様…あの方が指揮をとったそうだぞ)
(万歳!王様万歳!!)
(王子様万歳!!)
(万歳!!万歳!!!)
(魔女は死んだ!!万歳!!!)







数週間後

王「さてと…2人の結婚式が終わった…」

王「あのムカつく若造も王になった…」

王「フフフッ、叩き時か」



181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:17:25.59 ID:BSNXIY2Q0
どうやら、10以上連続して投下出来ないようです…

-----------------------------------------------------------------

王「浮かれているうちに、我が国の盗賊団を送り込む…」

王「そして内乱にまで勃発させる」

王「もちろん、我が国の軍も盗賊団を捕まえる、という名目で侵入」

王「隣国を滅茶苦茶にしてやれ」
ニヤリ

王「そして、とどめに全面戦争にまでやってやる」

王「はははははっ!!!」

――――約束を破りましたね

王「!?」

――――舐めてもらっては困ります

王「この声は…王妃!?」




182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:18:36.81 ID:BSNXIY2Q0
王「なぜだ!?あの時は小人が魔法を封印したはず…」

――――私は魔法を使えなくなりました

――――でも“呪い”まで封印してませんよね

王「…お前、黒魔術師か!?」

王「しかし…黒魔術は、老齢の魔術師でも難しいといわれている!」

――――お勉強をちゃんとしていないようですね

――――私の祖国の王家は…死神の血が混じっているのですよ

王「…まさか、…お前の祖国の別名…“死国”と呼ばれている理由がそれなのか!?」

王「伝説では無かったのか!?」

――――だから他国は我が国を恐れて近づかないのです

――――黒魔術なんて、生まれた時からできますよ



183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:19:35.25 ID:BSNXIY2Q0
――――まあ、近年は恐れられすぎたので、魔力は封印されてましたけどね

――――父上は私を娘と思ってくれていたようで、最後に封印を解いてくれたようでした

王「…」
フラフラ

王「…何しに来た」

――――当然、貴方を葬り去りに来ました

王「ぐっ…」

―――――ここまでですよ

―――――私が命と引き換えに貴方にかけた呪い

―――――貴方を死に誘うでしょう

王「ぐふっ…ぐっ…死にたくない…まだ…」
ブチブチ

王「うわああああ!!!いやだああああ身体がああああ」
ピキピキ

王「いだいよおおおおおおお!!!」
ドクドク


185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:20:31.76 ID:BSNXIY2Q0
王「死にだくないよおおおおお」
ピシィ、ピキッ

王「ぐああ、ああ、ああああ」

ドサッ

「王様!?」
「王様―!!」

ザワザワ





新王「白雪姫…可哀想に」

白雪姫「…お父様……グスッ」

新王「…ご両親が亡くなるのは大変辛いだろう」

新王「でもこれからは私が、貴方の支えになります」

新王「家族として…夫として」



186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:21:15.19 ID:BSNXIY2Q0
新王「だから…気を落とさないで下さい」

新王「王は…貴方の泣き顔よりも笑顔が見たいと思いますから」

白雪姫「はい…」
グスン

新王「貴方の国は、私の国と統合し、新たな国を発足させます」

新王「白雪姫をこれからも守り、貴方の国をよりいっそう、豊かに」

新王「だから…安心して、お眠りください」



187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:21:56.29 ID:BSNXIY2Q0
―――数年後―――

白雪姫「ねえ、…」

新王「どうしたんだい?白雪姫」

白雪姫「お母様が亡くなったのは…だいたいここ辺りかしら」

新王「ああ…ここで、倒れたんだ…」

白雪姫「…実は私…お母様が私をいじめるのは何か深いわけがあると思っていたの」

白雪姫「…今でもそう思うわ…」

白雪姫実は、お母様が死ぬ直前に呟いた言葉が頭にずっと引っかかってて

新王「…白雪姫…」

新王(…深い理由か…)

新王(…そういえば、私と組み合っていた時…)

新王(体位を変えていたな…)

新王(あの時は疑問に思わなかったが…おかしい)

新王(わざわざ…矢が当たる方へ…体位を変えていた)


189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:23:27.83 ID:BSNXIY2Q0
新王(私を守るかのように)

新王(…王に向けた最後の言葉も…不可解な内容だった…)

新王(…しかもあの時、負傷者はいたが…死亡者がいなかった)

白雪姫…あ!!

白雪姫…これを…見て下さい
チャリン

新王「これは…ロケットだ。鎖に2つもついている?」

白雪姫…ここに落ちていたの…

白雪姫お母様はよくこのロケットを見ていたわ

白雪姫誰にも中身はみせなかったけれど

カチャリ

白雪姫「…」

新王「…君の絵だ」

新王「…言葉が彫ってある」


191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:24:42.29 ID:BSNXIY2Q0
新王「(今度こそ、わが子を守る)」

新王「…」

白雪姫「…おかあさま…」
ポロポロ

新王「もうひとつは…」

新王「男の人と…王妃…」

新王「(夫を捨て、子どもを殺した自分を私は永遠に恨む)」

新王(王妃に…何があったんだ…白雪姫を憎んでいなかったのか…?)

白雪姫「王様」

白雪姫「私、お母様と暮らしたあの場所へ行きたい…」
ボロボロ

白雪姫「今も残っているでしょう?」

白雪姫「お願い、連れて行って…」

新王「…いいだろう。焼け跡しかないが僕も行こう」

新王「…本当のことが分かるかもしれない」



192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:25:37.33 ID:BSNXIY2Q0
―――焼け跡―――

白雪姫(…お母様…)

白雪姫(…ホントに…私のことが嫌いだったの…?)

白雪姫(実はずっと気になってたの…)

白雪姫(…多分、ここ辺りがお母様の部屋…)

白雪姫(何かあるかもしれない…)
ガサガサ

新王…

白雪姫「ダメだわ、やっぱり…なにもない」

新王「だろうね…」
ザクッザクッ

新王「全く…皆魔女を恐れて片づけなかったんだな…」

新王「がれきがそのまま残っている」
バキッ!!

新王「!!、危ないな…ん!?」

新王「…あ、こんな所に隠し扉が!!」
ドンドン


193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:26:09.01 ID:BSNXIY2Q0
新王「あけてみるよ」

白雪姫ええ

ガタン

新王これは…

白雪姫「…昔私がお母様に作った人形」

白雪姫「お母様に宛てた…手紙?」

新王「…間違いない、王妃は君を憎んではいなかったのだ」

新王「…でも一体どうしてあんな行動を…?」

新王「…白雪姫、何をよんでいるのかい?」

白雪姫「うっ…ぐずっ…うわああああん…」

新王「…えっと…日記?」

新王「…」
ピラピラ



202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:52:33.20 ID:BSNXIY2Q0
―――○月×日

本日をもってこの日記を終わらせる
理由はたった一つ、王様が自分の娘に前王妃を見出したため、
他の男に取られまいと監禁し、我が物にせんとするのを阻止するために

この国に来る前に私は離婚し、子を下ろした

絶望を抱き、この国に来た

私に唯一心を開いてくれたのは、白雪姫

彼女は私の唯一無二の娘

私は赤ちゃんを殺した。赤ちゃんを圧力から守れなかった
今度こそ、自分の子を守って見せる

今度こそ、私は守ってみせる


204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:54:31.47 ID:BSNXIY2Q0
新王「…」

白雪姫「うわあああん、お母様、ううっ」
ボロボロ

白雪姫「どうして…言ってくれれば…」
ボロボロ

白雪姫「お母様…私のお母様…」

白雪姫「神様…もう一度お母様にあわせて…」

白雪姫お礼を…いわせて…神様…
ガクリ
新王「白雪姫…」

新王(…白雪姫、貴方を王妃から守りきったつもりだった…)

新王(しかし本当に貴方を守っていたのは、あの王妃だったのか…)

新王「…母親は強いものだな…」

新王「でも…どうして、打ち明けて下されば…」

新王「あるいは…」

新王「いえ、打ち明けるわけにはいかなかったのですね…」


205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:55:20.95 ID:BSNXIY2Q0
新王「…く」
ボロボロ

新王「クソッ…」
ボロボロ

新王「…自分は愚かものだ…」

新王「きがつけなかった…何も…何も…」

新王「王妃様…私をお許しください…」
ジャキン

白雪姫「!!やめて!!!王様、ダメ!!」

新王「地獄で…私は裁かれます…」

ゴオッ!!!

――――――貴方は大馬鹿物ですか!?

――――――今、白雪姫も国民も身捨てて自分だけ死ぬつもりですか!?

――――――ああ、こんなことなら私があの時本気を出して
王様共々殺してあげればよかった!!!



206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:56:18.11 ID:BSNXIY2Q0
新王「…今の…声は…?」
ピタッ

白雪姫「…何をおっしゃっているのですか」

白雪姫「声なんて聞こえません」

白雪姫「いいから早く剣をしまって下さい!!」

白雪姫「私を1人にするつもりですか!?」

白雪姫「私は1人が嫌いなのです!!」

白雪姫「ですから…お願いですから…」
ポロポロ

新王「…白雪姫…すまなかった…」

新王「こんなことは二度としないから…」
ギュ…

白雪姫「…約束ですよ…」

新王(さっきの声は…王妃様、貴方なのですか…!?)

新王(…答えてください…)


208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 20:57:40.19 ID:BSNXIY2Q0
新王(…白雪姫に、語りかけてあげてください…)

新王(彼女は…貴方と話したがっているのです…!)

新王(王妃様…!)

新王(あなたは…)

ゴオッ!!!

新王(…)

新王(…気のせいだったのか…?)

新王(…)

新王「白雪姫、行こう」

新王「王妃様の葬られている所へ」

白雪姫「はい…」

サクサクサク


211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:00:16.66 ID:BSNXIY2Q0
…………

―――――――――フンッ、ようやくお墓参りに来てくれるのね

―――――――――いくら悪者でも墓くらいきて欲しかったわ!

―――――――――ま、王子が首を切ろうとしてくれたし、良かったことにしましょう

―――――――――ふふっ…なんだかんだ、本当のことを知ってほしかったみたいね、私

―――――――――情けないわ、今までここに残ってしまって

―――――――――…これで、本当に、さようならね


…………




212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:01:13.40 ID:BSNXIY2Q0
「ねえ、あのお話聞かせてよ」

「ん?」

「悪い魔女と白雪姫のお話!」

「ああ、いいよ」

「昔、ある国に王様がいました」

「王様には大層綺麗なお妃さまとお姫様がいました」

「そして同じころ少し北の国に魔女はいました」

「悪い魔女は、ある浅ましい野望があったのです」

「国を思うままに動かし、贅沢を尽くし、一番美しくありたいという…」

「ですからそのようすを見た魔女は妬み、お妃様を殺し、とり替わりました」

「さらにお姫様…美しい白雪姫をいじめました」

「………」



213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:03:19.94 ID:BSNXIY2Q0
---十数年前---

王妃『ほら、この花はね、こうすると…』

白雪姫『なになに?』
ワクワク

王妃『ピィ~』

白雪姫『わあ』
キラキラ

王妃『草笛よ』
ニコニコ

王妃『白雪姫はお庭に散歩に行ったことは?』

白雪姫『…いつもメイド達が汚れるし、はしたないから行くなって』
ショボン

王妃『ふふっ、まあそうね。』

王妃『ま、私がいるからこれからは思いっきり遊べるわよ』

白雪姫『ホント…?』


215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:04:17.89 ID:BSNXIY2Q0
王妃『悪い奴はやっつけてやるわ』
ブンブン

白雪姫『かっこいい!わ、私もやりたい!!』
キラキラ

王妃『まあ、そのうち教えてあげるね』
ナデナデ

王妃(…私は赤ちゃんを殺してから…一刻も早く死なねばと思っていたわ)

王妃(いや…今でもそう思うの)

王妃(でも…この子を見ていると…生きる喜びを感じずにはいられないわ…)

王妃(私が一瞬でも息をするのを許されないほど罪深い存在でも)


217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:05:12.11 ID:BSNXIY2Q0
王妃(私は生きていてよかったと思える)

王妃(そして神様が生きる事を許してくれなくても、私は生きていたい)

王妃(私は…貴方を会えてよかった)

王妃(本当に、よかった)

王妃『白雪姫』

白雪姫『なに?お母様』

王妃『これからも、一緒にいようね』
ギュ…

白雪姫『うん!』
ニコッ



218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:08:31.35 ID:BSNXIY2Q0
終わりです

前のssがさるをくらいまった挙句、落ちたのがトラウマだったので気をつけた
つもりでしたが、やはりくらいました

なんとか最後までいけて良かったです。保守や支援してくれた方々、最後までお付き合いしてくれた方
本当にありがとうございました


219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:09:05.56 ID:r7A761ry0
乙!!


220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:09:09.22 ID:vV2+iqcb0
>>1
大層乙であった


221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:09:18.00 ID:Y3fB2rDb0

王妃が報われて良かった…


222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:09:18.90 ID:XokenRvo0
GJ


223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:09:25.65 ID:Q1lMucXA0
おつ
鏡に一番綺麗な人聞いてたのはただの噂?

 
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:10:33.14 ID:BSNXIY2Q0
>>223
はい、周りの人の勝手な噂という設定にしていますね


 

224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:10:09.19 ID:R4SGt77I0
乙!


225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:10:13.95 ID:O0Q6aYzf0
>>218
乙、良かったよ
もうちょいゆっくりでもいいんだぞ




 
227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:10:57.32 ID:Wu+0oEBD0

スノーホワイトより面白かった



229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:13:57.03 ID:ATQ9g3ug0


232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:17:57.99 ID:BSNXIY2Q0
褒められると嬉しいものですね
本当に皆さんのおかげで落ちずに済みましたし、本当にありがとうございました

では今から風呂入ってきますね
良い夜をノシ


233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:18:31.34 ID:OV7X/MpQ0

泣いたわ酔ってんのかな


234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:18:33.83 ID:sLty4M2a0
面白かったよ保守した甲斐があった



239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/02(月) 21:33:26.92 ID:QGesExnr0
乙乙
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