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男「人は死ぬとどうなるのか」


 

男「人は死ぬとどうなるのか」



1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:21:03.64 ID:VekLNt2e0
猫「私はずっと君を見てきた」

男「そうだな、お前を拾ってもう15年だ」

猫「最初はお前がメシアに見えた」

男「最初はほんの好奇心だった」

猫「次にお前を好きになった」

男「お前といるのが楽しくなった」

猫「だけど、君には絶望させられた」

男「俺は最初から屑だったさ」



元スレ
男「人は死ぬとどうなるのか」





2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:22:09.89 ID:VekLNt2e0
猫「君は毎日楽しげに学校に通っていた」

男「作られた笑顔は完璧だっただろう?」

猫「勉強は普通だったが部活は熱心だった」

男「自分の好きな事だけはとことんやるタイプなんだ」

猫「ある日、同じクラスの女がいじめられているのを止めた」

男「助けてやれば仲良くなれると思った」


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:22:57.30 ID:VekLNt2e0
猫「その下心はあっさりと不良連中に見破られ」

男「偽善者の皮を剥がされた」

猫「下心が無いなら出来る筈だと、無理難題を強いられた」

男「俺は奴らの要求に忠実に答えた」

猫「連中も君の本気らしきものを確信した」

男「けど、奴らはまんまと騙されただけだ」

猫「君は最初から屑だった」


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:23:39.03 ID:VekLNt2e0
男「奴らのいじめのターゲットは俺へとシフトしていった」

猫「君の当初の思惑通り、君は女を助け出した」

男「所が予想外だったのは、女は俺に全く興味を示さなかった事」

猫「恩を仇で返すあの女は血の獄に落ちるに違いない」

男「まぁ、落ちても俺より浅い所だろうけどね」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:24:17.11 ID:VekLNt2e0
猫「君は学校を休みがちになった」

男「俺が休めばターゲットがまた切り替わると考えた」

猫「しかし、連中は君なんかより余程物事に対して熱心だった」

男「親のいない時間を狙って、家に押しかけて来たんだ」

猫「自分の部屋で集団リンチに合う、何とも不思議な光景だ」

男「俺は自分の身体を守るので必死だった」


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:25:49.56 ID:VekLNt2e0
猫「そこで君は、連中に私を差し出した」

男「痛みと混乱しか訴えぬ頭で何を考えていたんだろう」

猫「君は何を考えていた?」

男「自分が助かれば何でも良いとしか考えていなかったな」

猫「所詮はその程度の男だからね」

男「猫の癖にえらい毒舌っぷりだな」


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:26:48.74 ID:VekLNt2e0
猫「君は出せる限りの大声で言ったんだ、この猫なら好きに嬲って良いと」

男「そこに猫がいたんだ、ただそれだけの理由だった」

猫「物事を思慮するタイプの人間じゃないのは知っていた」

男「俺も人間の頭がここまでアホに作られているなんて、つい先程知ったばかりだ」

猫「何故、君の身代わりが汚い猫程度で務まると思ったのか」

男「さっきも言っただろ、俺は酷く混乱していたんだ」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:27:54.89 ID:VekLNt2e0
猫「しかし、連中は案外乗り気だった」

男「ここらへんで俺は冷静さを取り戻したんだ」

猫「もしからしたら、このままいけば自分は助かるかもしれないという、若干の安堵の気持ちからだろう」

男「大方そんな所じゃないかと思っている」

猫「私は息を引き取るまでの4時間を、苦痛で満たされた」

男「猫があんなに悲痛な叫びをあげるなんて思っていなかった」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:29:08.33 ID:VekLNt2e0
猫「連中はお前を殴っている時より、一層楽しそうな顔をしていた」

男「あぁ、自分より弱ければ弱い程、いたぶりがいがあるんだと確信した」

猫「私は痛かったぞ」

男「俺も痛かった」

猫「私は何も関係無い、ただそこにたまたまいただけの猫だ」

男「俺だってそうさ、ただそこにあったから、1%でも利用出来る確率があるなら利用しようって思っただけだ」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:29:49.56 ID:VekLNt2e0
猫「まぁ、人間ってのはそういう風に作られている醜い生き物だからな」

男「本当にそうだ、出来る事なら気楽に過ごせる猫に生まれ変わりたい」

猫「安心しな、お前はもう何度生まれ変わっても、猫にしかなれない」

男「へぇ、願ったり叶ったりだ」



男「そう、何度も何度も色んなパターンの汚い猫を繰り返すんだ」

猫「そいつは楽しみだ・・・な・・・」


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:31:16.81 ID:q4R6hvZd0
oh…


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:31:43.45 ID:VekLNt2e0
終わり

特に意味を考えて書いた話じゃないけど
脳内補完次第じゃあれやこれやとそれっぽい事をこじつけられるような内容を目指した
ありがとうございました


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:33:11.39 ID:IjRX7Bty0
おもしろかった


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:35:23.94 ID:/0jlVBDC0



16 名前:マルクス・アウレ(ry ◆7F0PNXpEXxCn :2012/11/25(日) 20:38:21.95 ID:xVzfJIvd0
映画化決定


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 20:42:17.47 ID:ZR14IyVv0
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