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大剣「さあ、我を手に取るがいい…」 幼女「?」1/3

大剣「さあ、我を手に取るがいい…」 幼女「?」


大剣「さあ、我を手に取るがいい…」 幼女「?」



1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 02:36:46.97 ID:kExbP7PKO
幼女「??」ヒョイッ

大剣「っ、ほう…まだ完全な契約を結んだわけでもないというのに我を棒切れのように持ち上げるか」

大剣「ふむ…これはいままでの適格者の中でも最も『相応しき者』かもせれんな」

大剣「よし、では…我が主よ。我の名を呼べ…そして我とひとつになるのだ!」

幼女「??」

大剣「どうした?さぁ、我を呼ぶのだ」

幼女「」ニッコニコ

大剣「む?な、なんだ?どうした?さあ我を――」

幼女「」ズルズルズリズリ

大剣「こ、こらまて!引きずるな!やめないか!」ズリズリ


元スレ
大剣「さあ、我を手に取るがいい…」 幼女「?」




8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 02:43:41.60 ID:kExbP7PKO
大剣「(結局引きずられたまま人目につくところまできてしまった…)」ガリガリガリ

幼女「~♪」ガリガリガリ

大剣「(む、むう…明らかにみられている…あまり目立ちたくはないのだが…)」ガリガリガリ

お巡りさん「この辺りですかっ?!……あっアレは!」

幼女「??」

お巡りさん「ちょっとちょっとお嬢ちゃん!ダメだよー!」

大剣「(む?何者だ?)」

お巡りさん「オモチャっていってもね、さすがにこんな大きいモノ持ち歩いちゃダメだよー」グッ

大剣「あ、バカ者!」
 
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 02:50:13.13 ID:kExbP7PKO
お巡りさん「あいたっ!」

大剣「だからいったのだバカ者が…契約者……まだ、不完全だが、主あらばともかく普通のニンゲンが刃をさわる奴があるか」

お巡りさん「えっ――えー?!ちょちょちょ、ちょっとこれ本物ー?!」

大剣「だからそう言っているではないか!」

幼女「??」

お巡りさん「お嬢ちゃん、これどっから持ってきたの!」

大剣「我をこれなどと呼ぶな!我には―――いや、これはもしかして」

お巡りさん「もー黙ってちゃ分からないでしょ!ほら、かしてっ」

大剣「我の声、聞こえてない?」
 
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 02:58:53.53 ID:kExbP7PKO
幼女「??」

お巡りさん「なっ――おもっ、おもい………」プルプル

大剣「無理をするな阿呆。持てるわけがないだろう」

お巡りさん「はっ……ふ、だ、だめだっ」ガンガラガラーン

大剣「おいこら!放り出すな!」

幼女「…?」ヒョイッ

お巡りさん「」アングリ

お巡りさん「な、なんかよく分からないけど、ちょっとお嬢ちゃんお父さんかお母さんは一緒じゃないの?」

幼女「」シュン

お巡りさん「うーん、困ったなぁ。何か言ってくれないとオジサンどうしようもないできないよー」

大剣「それでいい。我らのことは放っておいてくれ」

お巡りさん「うーん、じゃあお嬢ちゃん、おうちはどこかな?」

幼女「!!」ビッビッ

お巡りさん「??……んーとあっちってこと?」
 
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:05:59.55 ID:kExbP7PKO
幼女「!!」コクコク

お巡りさん「そ、そう…。おとーさんか、おかーさん。おうちにいるかな?」

幼女「…」クイッ クイッ

お巡りさん「え?えーっと?わからないってことかな?」

幼女「」コクコク

お巡りさん「うーん、参ったなぁ…とりあえず、ご両親から事情をお聞きしないと」

お巡りさん「お嬢ちゃん、おうち、案内してくれるかな?」

幼女「…」

お巡りさん「ん、どうしたの?」

幼女「」テコテコズリズリ

お巡りさん「??ついてきてってことかな?」コツコツ

大剣「(気にはなっていたが…まさか、まさかとは思うが)」ズリズリ

大剣「我が主は言葉が話せないのか?」ズリズリ
 
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:12:24.37 ID:kExbP7PKO
幼女「」チラッ コクコク

お巡りさん「??」

大剣「な、なんだ…主には声が聞こえているではないか。他のニンゲンに聞こえないのは契約を完遂してないせいか」

大剣「し、しかし…話せないとは。これは参ったな…契約には我が名を唱える必要があるのだが…」

幼女「?」ズリズリ

大剣「(しかし、ここまでの適格者…そう簡単には見つかるまい。さて、どうしたものか)」

幼女「」ピタッ

お巡りさん「ん、ここがおうちかな?」

幼女「」コクコク

お巡りさん「はー、ここらに一軒家とはねー。さて、では」ピンポーン


母「………はい」
 
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:13:22.58 ID:Y9YhjVCN0
喋れない幼女と大剣の物語・・・
発想がすばらしいと思う

 
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:15:05.72 ID:LfdCDBc4P
幼女とあるからには4,5歳くらいだろうか
 
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:23:21.48 ID:kExbP7PKO
母「っ警察?」

お巡りさん「えーはい、一応こういうものでして」

母「あの、どういったご用件でしょうか?」

お巡りさん「(う、うむう…なんて格好だ。ほぼ下着姿じゃないか)」

母「あの?」

お巡りさん「あ、いえ失礼しました。こちら、お宅の娘さんですね」

母「……」キッ

幼女「」ビクッ

母「……えぇ、そうですが。うちの娘が何か?」

幼女「」ビクビク

大剣「(これは……このままだと何か不味い気がする)」

大剣「(ええい!やむをえん!出来ればこれはやりたくなかったが…)」
 
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:32:31.96 ID:kExbP7PKO
お巡りさん「えぇ、それが…お嬢ちゃん、ちょっとこっちにきてく……あれ?」

幼女「??」

お巡りさん「あ、あれっ?!さっきの大きいのは?!」

幼女「?」スッ

お巡りさん「あ、あれ……何でこんなに小さくなってるの?!」

幼女「??」

母「あの、それがなにか?みたところオモチャのようですけど」

お巡りさん「あ、いや……えっと…その」

お巡りさん「お嬢さんが一人でおられましたので!最近何かと物騒ですからね!」キリッ

母「そうですか………気をつけます」

お巡りさん「そ、それでは私はこれで!(何だったんだ???)」コツコツ
 
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:32:50.09 ID:g5nKH0sw0
現代とはめずらしい
 
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:40:48.78 ID:kExbP7PKO
母「………」

幼女「」モジモジ

母「……」キッ

幼女「」ビクッ

母「あんたっ!遊ぶときはヒトのいないところで見つからないようにして遊べっていったでしょ!」パシン!

幼女「」ウルッ

母「泣くなっ!鬱陶しい!」パシーン

幼女「」グッ

大剣「(成る程…我が主があんなところに一人でいたのはそのせいか)」

大剣「(……言いつけを破って我を引きずって…、もしかしてこのニンゲンに見せたかったのか?)」

母「それと…なに、そのオモチャは?」
 
30 : 忍法帖【Lv=19,xxxPT】:2011/07/10(日) 03:44:15.30 ID:cXIv1J/Gi
明日幼女に俺の大剣を手に取ってもらおうか
 
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:45:09.08 ID:858z6hIe0
>>30
何そのつまようじ
 
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:50:42.43 ID:vO8NfXmL0
あまり>>30を虐めてやるな

マッチ棒なんだから

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:51:54.99 ID:20nXFzom0
>>34
いやシュガースティックくらいはあるだろ

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:52:42.31 ID:UzJR7nYa0
>>34

おいおい、シャーペンの芯の間違いじゃないのか?

ペーパーナイフwwwww

 



33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:47:42.17 ID:kExbP7PKO
幼女「!」フルフル ニ、ニコッ

母「なに、その顔は?」

幼女「」ビクッ

母「変なもの拾ってくるなってもいってるでしょ!」パッシーン

幼女「!」ドサッ ポロッ ゴドン!!

母「……?な、なにその音」グッ

母「なっ?!なにこれっ!床にくっついてる?!」フンッフンッ

母「はー、はー……」


♂「……んだよ、おい。うっせーぞ」
 
 
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:52:58.31 ID:kExbP7PKO
母「あっ!ごめん!ごめんね!起こしちゃった?」

♂「あー、うっせ。あんだけギャーギャーいってたら起きるだろうよ」

母「ごめんね、ごめんね…」

♂「ちっ……あん?」

幼女「」ビクッ

♂「んだよ、そのガキ帰ってきてたのかよ」

幼女「」ビクビク

♂「ちっ、相変わらず薄気味わりーガキだな!」ドガッ

幼女「!」ドンッ

大剣「なっ!貴様っ!我が主を足蹴にするとはっ!」
 
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 03:58:03.28 ID:kExbP7PKO
幼女「」ガタガタ

♂「ふん…。おい、こいつがいるならオレもう帰るからな」

母「あ、まっ、まって!だって今日はまだっ…」

♂「しるかよ。だいたいオレには女なんて腐るほどいんだよ」

母「まってまって!今でていかすからっ!」

♂「ふん…」

母「ほらっ!何ボサッとしてんの?!さっさと外にいきなさい!」パシッ

幼女「!」ウルッ ヒョイッ トボトボ

母「………ほんと、気味悪い子!」
 
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 04:06:00.67 ID:kExbP7PKO
大剣「なぁ、我が主よ。あれが本当に主の母なのか?」

幼女「」コク

大剣「ふん…悪魔ですらもう少しは子に情があるぞ」

幼女「」トボトボ

大剣「しかし、主の親ならば多少の力を感じるかと思ったが…あの母親にも父親にも何も感じなかったな」

幼女「」フルフル

大剣「む、どうした?何が違うのだ、主よ」

幼女「」フルフル

大剣「……ううむ、契約すれば話さずとも意思を読み取れるが」

大剣「契約するには我が名を唱える必要がある。つまり話せなければならない……」

大剣「な、なんというジレンマだ…!」
 
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 04:13:05.63 ID:kExbP7PKO
キーンコーンカーンコーン

男「はぁ…やっと終わったよ。さ、帰…」

雑魚1「おい男!今日の当番変わってくれよ」

雑魚2「あ、じゃあ俺も俺も!」

男「えっ、でもそんなの…」

雑魚1「えっ?何だって?」

男「あ、だから、その」

雑魚1「えーっ?何だってーっ?」

男「あ、う……ん、じゃあやっとくよ…」

雑魚2「おーし!帰りどこ寄ってくよ!」

雑魚1「おう、んじゃ最近出来たっつーほら、あそこ寄ってこうぜ!」
 
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 04:19:12.41 ID:kExbP7PKO
幼馴染「……」

男「……はー」

幼馴染「ね、ねぇ男、わた――」

雑魚1「なななー幼馴染ちゃんも一緒にいかねー?」

幼馴染「えっ、え?私?」

雑魚2「一緒にいこーぜーぃ!幼馴染ちゃんの分くらいだったら奢るからさ!」ギュッ

幼馴染「わっ!わわっ?!」

♀雑魚1「ちょっ、それセクハラじゃーんwww」

雑魚1「お前下心ミエミエすぎだろwww」

雑魚2「うっせ!じゃっ、しゅっぱーつ!」

幼馴染「あっ………」
 
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 04:26:25.85 ID:kExbP7PKO
男「……ふぅ、これで、よしっと」

男「なんか…しょっちゅう当番やってるせいかかなり慣れてきたな…」ハハ

男「………」

男「だめ、だな…僕は」

男「はー……」

男「昔は……よかったな。他に友達いなくてもあいつが一緒だったし…」

男「……久々に、あそこ、行ってみようかな」
 
 
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 04:35:22.41 ID:kExbP7PKO
幼女「」グリグリ

大剣「(ううむ、何か、文字と絵のようなものを描いているが…)」

大剣「(この調子では…文字を用いての簡易契約も不可能か)」

大剣「(いかに適格者とはいえまだおさなごだからな…。だが、)」

大剣「(これくらいの年齢ならばもう少しは字が書けても良いものではないのか?)」

大剣「(それともこの世界の教育水準が低すぎるのか……)」

幼女「」グリグリ ニコニコ

大剣「(はぁ、まったく…我が気も知らずに)」フッ

幼女「?」

大剣「何でもないぞ」
 
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 04:43:21.48 ID:kExbP7PKO
大剣「(完全に八方塞がりだな…。契約できれば我が叡知を与えることが出来る)」

大剣「(そうすれば文字を書くことはもちろん、話すことも恐らくは出来るようになる)」

大剣「(だがその為には……ああ、堂々巡りだ……む?)」

大剣「主よ、何者かがこの場に近づいているぞ」

幼女「~♪」グリグリ

大剣「おいっ!我が主よ!」

幼女「」ニッコニコ グリグリ

大剣「あーるーじーよー!!!」
 
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 04:50:59.42 ID:kExbP7PKO
変「おっ」

幼女「?」

幼女「」ビクッ

変「ほっへへぇ…こりゃあ…なんていうかまぁ…」

幼女「??」ビクビク

変「真っ白いお嬢ちゃんだなぁ……」

幼女「!」

変「髪も服も肌まで真っ白……へへぇ、こりゃすげえ」

変「お、お、お嬢ちゃん、こんなところで何してるの?でへへ」

幼女「」ビクッ ビクビク

変「づゅへへ…ビクビクしちゃって可愛いねえ。大丈夫、大丈夫なぁんにもしないよ!」

変「で、でも……づひっ、髪長くてお、お顔みえないねえ…ほら、オジサンにみせてくれないかなぁ?」

幼女「」ガタガタガタ

大剣「この世界にはまともなニンゲンがいないのかっ?!」
 
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 05:00:33.58 ID:kExbP7PKO
変「へ、へへ……じゃあオジサンが自分で見ちゃうよぉ?」

大剣「お、おいっ!やめろ!そんな危ない目をして主に近づくな!」

変「はぁはあはぁはあはぁはあはあっ!」

幼女「」ガクガクブルブル

大剣「く、くそ!せめて通常状態ならば威嚇程度にはなれるのだがっ!」

大剣「主よ!我を手に取るのだ!そうしなければっ――」

変「ほーらこわくないよーぅ」ハァハァ

幼女「」イヤイヤズリズリ

大剣「あー!なぜ離れるのだ!我を!我を手に取るのだっ!」

変「も、もう辛抱たまらん!」グワッ

大剣「なぁっ?!やめろバカ者ー!!!」

 



68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 05:07:48.16 ID:kExbP7PKO
男「ちょ、ちょっと!何してるんですかっ?!」

変「ほへぁ?!だ、誰だ!」

男「ほ、ほへぁって…僕はその…」

幼女「!」ダダッ ギュッ

男「えっえっ?!」

大剣「(なっ……?!な、なぜ我ではなくそんな馬の骨のような奴を頼るっ?!)」

変「な、なんだ?」

男「ええっと…その!何してるのかって言うのはこっちの台詞ですよ!」

男「(お……おぉ?僕、今ちょっとかっこいいかも?)」
 
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 05:14:10.01 ID:kExbP7PKO
変「おっ、オレは……その子の父だ!」

男「……はっ?」

変「わ、我が子が可愛すぎてちょっとハグしようと思っただけだ!親子だから問題ないだろ?!」

男「……」

幼女「」カタカタ フルフル

変「だ、だからいいだろうが!ほら、その子をこっちへ――」

男「下手な嘘つかないでください」

変「なんだとっ?!」

男「僕はこの子の兄です」

変「ななななっなっな!」

幼女「!」ギュッ

大剣「なんだ――なんなのだこれは」
 
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 05:24:26.11 ID:kExbP7PKO
変「あ、えっと―……あー」

男「」スッ ピポペプ

男「―――あ、もしもし」

変「うおわーーー?!」ダダダッ

男「…なんちゃって、かな?はは、は………ふー」ペタン

幼女「??」ギュッ

男「はー、ははっ大丈夫!ちょっと、ホントはビビってただけだから」

大剣「まったく…情けないやつだ」

幼女「!」テコテコ ヒョイッ

男「?」

幼女「」 ペシペシ

大剣「な、なにをするのだっ主よっ!やめろ、やめるのだ!ペシペシするのをやめるのだ!」
 
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 05:31:37.09 ID:kExbP7PKO
男「……えっと、どうしたの?なに、それオモチャ?」

大剣「ええい!どいつもこいつも我を玩具などと!我はこれでも666体の天使共を葬ってきた――」

幼女「」テコテコ チョコン

男「なっ!」

幼女「」ニコニコ

大剣「なっ……何故こんなやつの膝に……」

男「あは、は……何かなつかれちゃった、かな?」

大剣「くっ……貴様も嬉しそうな顔をするんじゃない!」
 
 
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 05:48:52.81 ID:kExbP7PKO
男「はぁー……でもここも変わっちゃったなぁ。昔は僕とあいつの秘密の場所だったのに」

幼女「?」

男「はは、君に見つかっちゃったね」ナデナデ

幼女「??」ニコニコ

男「あ、あとあのオジサンにもか……」

大剣「我もいるんだが…」
男「さあ、ってと…じゃあ僕は……」

幼女「」クゥー

男「………」

幼女「」テレテレ

男「おなか、空いてるの?」

幼女「」モジモジ コクン
 
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 06:29:35.21 ID:kExbP7PKO
男「…困ったな、僕いま何も食べるもの」ガサガサ

男「あっ……!よかった、割れてなかった…」

幼女「?」

男「あ、卵だよ……あともやし」

幼女「??」

男「ううん、でもこんなんじゃどうしようも……。まぁでも、そろそろ夕御飯の時間でしょ?」

幼女「」フルフル

男「えっ、だってもうそろそろ六時だよ?お母さんがそろそろご飯作り始めてるでしょ?」

幼女「」フルフル ウルッ

男「えっ、なな、なんで泣くのっ?!」
 
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 08:47:02.65 ID:cis4r0Nc0
幼女「」ジー クゥー

男「ええ・・・ど、どうしよう。た、食べたいの?」

幼女「!」コクコク

男「と、とは言ってもねえ・・・生卵ともやしじゃあ・・・。まさか僕の部屋に行くわけにもいかないし・・・」

大剣「当たり前だ!そんなことは我が許さん!」

幼女「?」

男「ううーん・・・どうしたもんかなあ・・・」

幼女「」ギュ サッサッ

男「卵がどうしたの?・・・」

幼女「!」サッサッ

男「うんん?・・・て、いうかもしかして君・・・話せない、とか?」

幼女「」シュン  コクコク

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 08:51:20.06 ID:cis4r0Nc0



男「そ、そうなんだ・・・」ポム ナデナデ

幼女「??」

男「あ、ごめんね・・・。うん、なんでもないから」

幼女「??」サッサッ

男「うん、と。卵はねちゃんと料理して食べないとだめなんだよ?」

幼女「!」コクコク

男「うーん・・・わかってはいるかぁ・・・」

幼女「!」グリグリグリ

男「んー・・・ん?なにこれ?」

大剣「な、なんだこの絵は・・・不定形生命体か??」

幼女「!」ペシペシ

大剣「ぺ、ぺしぺしはやめるのだ・・・。と、というか不定形生命体という言葉の意味が分かっているのか?」

幼女「??」
 
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 08:54:47.44 ID:cis4r0Nc0
男「うーん、と。もしかして目玉焼きかな?」

幼女「!!」コクコクコク

男「ううん・・・そりゃ目玉焼きくらい僕も簡単に作れるけどね・・・」

男「それにはだって・・・家にいかないとだし・・・さすがにちょっとなぁ・・・」

幼女「!」ヒョイ

大剣「むっ、な、なにをする気だ我がある――」キィィィイン

男「なっ・・・・・・?!う、うわぁああ!お、おもちゃが・・・大きくなった!!?」

大剣「な、ば、馬鹿な・・・契約もしていないのに我が力を使ったというのか・・・?」

幼女「」ニコニコ ペシペシ

 



100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 08:58:01.91 ID:cis4r0Nc0
男「な、なにそれ・・・なんかの・・・その手品?」

幼女「?」フルフル

男「う、ううん・・・よく、わかんないけど・・・えっとそれどうするの?」

幼女「!」ギュッ

男「あっちょ!あぶないよ!!」

大剣「ま、まさか・・・我が主よ・・・」

幼女「!!」ギュ!

幼女「」ジッ

男「え、な、何?」

幼女「」ペシッペシッ

男「え、っと・・・触れってこと?」

幼女「」コクコク

男「・・・?」ピト
 
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:01:10.60 ID:cis4r0Nc0
男「―――?!あ、あっつ!!」バッ

幼女「?」ペシッペシッ

男「き、君は・・・熱くないの?」

幼女「」コクコク ペシペシ

大剣「なんという・・・ことだ。契約無しに我の力をここまで扱えるとは・・・!」

大剣「やはり、我の見立てに間違いはなかった・・・主こそ・・・主こそ我の真の――!」

幼女「」サッサッ

男「えっ・・・ま、まさかそれで焼くの?!」

大剣「――なん、だと・・・」
 
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:03:45.25 ID:cis4r0Nc0
男「ど、どういう仕組みなのかは分からないけど・・・」

幼女「??」

男「えっと、き、汚くないかな?」

大剣「なっ・・・・・・!!!無礼な!!」

幼女「」ゴソゴソ  フキフキ

大剣「うう・・・主よ・・・我が主よ・・・後生だ・・・頼む・・・やめてくれ・・・我はもう泣きそうだ」

男「う、ううん・・・いいのかなぁ・・・」

幼女「」キラキラキラ

男「わ、わかったよ・・・じゃ、じゃあ」パカッ

大剣「うああああああ・・・・・・」
 
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:11:21.83 ID:cis4r0Nc0
男「おお、・・・思いのほかきれいに焼きあがったなぁ・・・」

幼女「」ニッコニコ

大剣「うう・・・こんな、こんなことがあるか・・・?我は666体の天使共を屠ってきた誇り高き魔剣なのだぞ・・・?」

大剣「それが・・・こんな調理器具代わりにされるなど・・・他の魔剣にどう顔向けすればいいのだ・・・?」

幼女「?」ナデナデ

大剣「うう・・こんなときだけ優しい主がうらめしい・・・」

男「うーん・・・やっぱり目玉焼きだって焼けちゃうのに・・・やっぱり君は熱くないんだね」

幼女「?」ナデナデ

大剣「」メソメソ

男「まあ・・・じゃあとりあえず食べようか?って・・・あ。お箸がない・・・」

男「あ、いや。弁当箱についてるやつがあるけど・・・僕がお昼使ったやつだし・・・」

幼女「??」
 
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:15:16.38 ID:cis4r0Nc0
男「こ、こまったなぁ・・・」

幼女「」クゥー

幼女「!」パシッ

男「ああ!ちょ、ちょっと!だめだよ!汚いよ!!」

幼女「」ハムハフハフ モグモグ

男「ああああ・・・はぁ・・・もう、しかたないなぁ」ニコッ

幼女「!」ニッコニコ

大剣「なんなのだ・・・なんなのだこのちょっと良い雰囲気は・・・!」

男「」グウゥゥ

幼女「!」

男「あっ・・・!あ、あはは・・・君の食べっぷりがいいから、つい・・・」
 
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:18:14.33 ID:cis4r0Nc0
幼女「」イソイソ サッ

男「えっ・・・ぼ、僕も食べるの?」

幼女「」コクコク

男「え、でも、その」

幼女「」サッ  ジーーー

男「あー・・・えっと・・・」

幼女「」ジーーーー

男「う・・・い、頂きます・・・」ハム

幼女「!」ニコッ

男「う、・・・お、おいしいよ」ニコッ

男「(ううん・・・塩もしょうゆも何にも使ってないのに・・・なんだろ、本当においしいや・・・)」

大剣「・・・」
 
111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:25:19.09 ID:cis4r0Nc0
幼女「」ニコニコ  グリグリ

男「(ううん・・・それにしてもなんか不思議な子だなぁ)」ジッ

幼女「」カリカリ  グリグリ

男「(さっきの・・・あのおっきな剣。また小さくなってるし・・・一体何なんだろう)」

幼女「」ガリガリ  グリグリ

大剣「なあ・・・主よ・・・小枝などその辺りに沢山落ちているだろう?我を落書きの道具に使わないでくれ・・・」

男「ね、何かいてるか見ていいかな?」

幼女「!」テレテレ コクコク

大剣「いや・・・見ても分からんと思うぞ?我からみたらこれは地獄の大沼に住む大ガマの――」

幼女「!!」ペシッ!ドズン!! ペシッ!ドズン!!  

大剣「や、やめるのだ!地面に何度も叩きつけるのは!あ、やめて!」

男「・・・・・・ええっと、これ・・・『おかあさん と わたし』って読むのかな?」

幼女「!!」コクコクコク!

大剣「ええー・・・」
 
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:30:58.13 ID:cis4r0Nc0
男「仲良く手をつないでる絵だね。・・・お母さんと仲良しなんだね」

幼女「」シュン

男「ん、どうしたの?」

大剣「この絵を鑑定するその能力には素直に賞賛を送るが・・・あ、ぺしぺしはだめだと言うに」

大剣「もう少しデリカシーというものがないのか貴様には!我が主の顔を見・・・あ、や、やめるのだ!」

男「そ、っか・・・君も、お母さんと上手くいかないんだ?」

幼女「??」

男「あ、ごめん!なんでもないよ!」ナデナデ

幼女「?」テレテレ ジッ ハラリ

男「あ、髪が・・・えっ」
 
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:36:19.28 ID:cis4r0Nc0
男「(前髪が伸びすぎてて顔、殆ど見えなかったけど・・・)」サッ

幼女「??」テレテレ ドキドキ

大剣「おい!!我が主に馴れ馴れしく触るなっ!」

男「(なんて・・・ なんて綺麗な子なんだ)」

男「・・・ねえ、まだ、時間あるかな?」

幼女「?」コクコク

男「ん、っていってももう6時半か・・・いくら暗くなるのが遅いからってそろそろ帰らせないとまずいよな・・・」

幼女「!!」ギュッ

男「え・・・ど、どうしたの?」

幼女「」フルフル

男「ううん・・・何が言いたいんだろう・・・あ、そうだ!書いてもらえばいいんだ!」

男「ねえ、ちょっとどうしたいのか地面にかいてごらん?」

幼女「」シュン
 
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:42:27.40 ID:cis4r0Nc0
男「えっ・・・どうしたの?」

幼女「」フルフル

男「え、書けない、の?でも・・・さっきのあの絵の横には・・・」

幼女「」フルフル

男「もしかして・・・アレしかちゃんとかけない、とか・・・?」

大剣「いやあれもちゃんと書けてるかというと我は・・・あっ、やめっ」

男「・・・そっか。いや、でも・・・うん、なんとなく、何が言いたいか分かったよ」ナデナデ

幼女「!」

大剣「な、なんだと・・・貴様冴えない顔しているくせに妙に鋭い・・・あっあっあっ」

男「家に、帰りたくないんだね・・・」ナデナデ

幼女「」コクン

男「お母さんのこと、怖いの?」

幼女「」フル・・・フルフル
 
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:46:32.64 ID:cis4r0Nc0
男「じゃあ・・・お父さん?」

幼女「」シーン

男「・・・そっか、うん、そっか」

大剣「な、なんなのだこいつ・・・いったい何を理解したというのだ・・・」

男「おうちにはどれくらいまでにかえればいいの?」

幼女「」フルフル

男「」ジー

幼女「」フルフル ワタワタ フルフル

男「そっか・・・はは、なんか、やっぱり僕と似てるね」

大剣「なっ・・・なんだというのだ・・・我ですら主の心の声を聞けぬというのにこいつはまるで・・・」
 
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:49:52.68 ID:cis4r0Nc0
男「よしっ!じゃあ僕の部屋に行こう!」

幼女「?」

大剣「なっなんだと!何故そうなる!!」

男「僕ね、こう見えても手先は結構器用なんだ!髪も自分でいつも切ってるんだよ」

幼女「??」

男「せっかく綺麗なんだから・・・この髪も手入れして、僕が整えてあげるよ」

幼女「!」ギュッ スリスリ

男「ははっ・・・なんか本当にお兄ちゃんになったみたいだな・・・」ナデナデ

大剣「なんだ、この疎外感」
 
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 09:55:37.94 ID:cis4r0Nc0
幼女「」ペコッペコッ

男「あははっ、そんなに緊張しなくてもいいよ。僕一人暮らしなんだから。ゆっくりして」

幼女「」キョロキョロ

男「うっ・・・あんまり片付けてないからなんか恥ずかしい・・・」

幼女「」キョロキョロ・・・・・・

幼女「!」サッサッ

男「あ。あれはね、僕が作ったんだよ」

幼女「!!」ビッビッ

男「あははっ、いいよ。はい」

幼女「」ジーー  ギュッ

男「(う、ううん・・・自作フィギアくらい片付けておくべきだったな・・・)」

大剣「う・・・ううむ・・・この男、本当に大丈夫なんだろうな・・・」

大剣「人形術士だか死体術士だか知らんが・・・奴らは大体性格や性癖がおかしいからな・・・」
 
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 10:20:42.79 ID:cis4r0Nc0
男「じゃあそこに座ってね」

幼女「」ポムン

男「よし、・・・・・・ん、これでよしっと!じゃあ切る――ん?」

幼女「」サッサッ ジー

男「あははっ、いいよ、ほら持っておいて」

幼女「」パァァ ギュッ

男「ううん・・・そこまで気に入ってくれると作った本人としてもなんかすごく嬉しいな・・・」

大剣「しかし大の男が少女の姿を模した人形作りとはどうなのだ・・・あ、こら主よ我を人形に持たせるな!」

男「おお!なんかちょっとかっこよくなったかな!」

幼女「」テレテレ

大剣「む、むう・・・自分のことのように主に照れられるとなんとなく我もこそばゆいというか・・・」

大剣「(ってそうではなく!・・・これは、人形などに持たせたら我の重みで一瞬で拉げる筈・・・)」

大剣「(熱を持たせることや大きさを調整するだけでなく重量も変えてしまうとは)」

大剣「(これは・・・契約したら主は我の力をどこまで引き出せるのだろう)」

大剣「(もしや・・・永らく叶わなかった、我の真の姿を取り戻すことも――)」
 
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 10:56:35.61 ID:cis4r0Nc0
男「ふんふーんふーん」チョキチョキ

幼女「」モジモジ

男「あ。あんまり動いちゃダメだからねー危ないからね」チョキチョキ

幼女「」テレテレ

大剣「ほ、・・・ほう。みるまに我が主が美しくなっていくではないか・・・!」

男「ふー・・・ううん、やっぱりちょっと量が多すぎるね」

幼女「?」

男「一度流そうか。ほら、洗面所へいくよー」

幼女「!」テコテコ

大剣「あ、ちょっと主よ!我をおいていくな!!」
 
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 10:59:45.54 ID:cis4r0Nc0
男「よし、椅子をこうしてっと・・・はい、ここに座って・・・って届かないか」

幼女「?」

男「う・・・ん、ちょ、ちょっとごめんね」ヒョイッ

幼女「!!」テレテレ

男「よっし、と」ポム

幼女「」ギュッ

男「おっとと・・・どうしたの?」

幼女「」ギュ  テレテレ

男「ふふ・・・」ナデナデ

幼女「」ニコニコ
 
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:04:33.18 ID:cis4r0Nc0
男「そう、そんな感じで・・・じゃあ流すよー」シャワー

幼女「」ポケー

男「(女の子だもんな・・・力入れてゴシゴシしないように気をつけなきゃ)」ワシワシ

幼女「」ポケー

男「シャンプー使うからねー。目、ぎゅっとしててねー」

幼女「」コクン

男「(賢い子だなぁ・・・。僕はこれくらいの頃ってシャンプーハットないとだめだったよなぁ)」

男「(ふふ・・・そうそう、よくそうやってガシガシ父さんに頭洗われてたっけ・・・)」

男「(・・・父さん、か)」ピタ

幼女「?」モジモジ

男「あ、ごめんごめん。それじゃ流すからねー」シャワー
 
145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:09:18.40 ID:cis4r0Nc0
男「軽くドライヤーかけるからね。熱かったら熱いって言って・・・あー・・・」

幼女「?」

男「じゃあ熱い!って思ったら・・・えっとじゃあそのおもちゃペシペシしてね」

大剣「な、なんだと・・・」

幼女「」コクコク

男「じゃあいくよー」ブオーン

幼女「」ペシッペシッ

大剣「や、やめるのだ・・・」

男「えっもう?!」

幼女「」ニッコニコ ペシペシ

大剣「・・・」

男「・・・」

大剣・男「しょうがないな・・・」フッ 「しょうがないねぇ」クスッ
 
148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:13:07.36 ID:cis4r0Nc0
男「もうちょっとで切り終わるからねー」チョキチョキ

幼女「」コクッ・・・・・・ハッ・・・・・・コクコク・・・・・

男「はは、眠いみたいだね」チョキチョキ ピタッ  チョキチョキ

大剣「ほう・・・見事なものだな。主の動きにあわせるかのように刃を動かしている」

大剣「世が世ならば・・・一級の武具職人になれたやも知れぬな」

男「」ジッ

大剣「むっ?」

男「」ジーッ

大剣「な、何故我を凝視しているのだ・・・?」
 
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:18:59.64 ID:cis4r0Nc0
幼女「??」

男「っとと、ごめんね。もうちょっとで終わるから我慢してね」チョキチョキ

大剣「ふむ・・・?まぁこの世界でどのような玩具が流行っているのかは知らぬが」

大剣「我のような見た目のものは珍しいのかも知れんな・・・細工師としての血がうずくとかか?」


男「よーし!おわりっ!」

幼女「!!」バッ

大剣「おお・・・なんと・・・なんと美しく、そして可愛らしい・・・まさに我を振るうに相応しき者・・・」グッ

男「ううむ・・・これはなんていうかもう人間離れしてるなぁ・・・」

幼女「??」

男「ふふっ、うん、前よりもっと可愛くなったよ!」ナデナデ

幼女「」テレテレ  ギュッ

大剣「我も褒め称えたのに・・・。な、なぜ我にはなにもなしなのだ・・・」
 
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:25:44.21 ID:cis4r0Nc0
男「でも・・・さすがに時間かかっちゃったなあ。もう九時半か・・・」

幼女「~♪」

男「どうしよ・・・多分、この子の母親はこの子がいなくても気にしない人、なんだと思うけど・・・」

幼女「?」

大剣「む、むう・・・夕時のあのやり取りだけでそこまで見抜いているとは・・・」

男「まさか泊めるわけにもいかないし・・・一人で帰らせるわけにもいかないし・・・」

男「ねえ、君のおうちってここから近いのかな?」

幼女「」

男「・・・そんな顔しないで。ちゃんと帰らないとダメだから、ね?」

幼女「」コクン

男「よし、じゃあ送っていってあげるよ」

大剣「いや、それには及ばん。貴様のような棒切れなどおらずとも我がいれば・・・わ、わかった、もう言わないから!」
 
152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:29:58.52 ID:cis4r0Nc0
男「よし、じゃあ行こう」カチャン

幼女「」モジモジ

男「うん?どうしたの?」

幼女「」ジッ

男「・・・よし、じゃあ行こうか」ニギッ

幼女「!」 ギュッ

大剣「なんというか・・・我より意思疎通できているな・・・」

幼女「~♪」

大剣「と、いうかいい加減人形に持たせるのは止めて欲しいのだが・・・」
 
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:34:43.61 ID:cis4r0Nc0
男「ここなの?」

幼女「」コクン

男「なんだ、割と近いんだね」

幼女「」モジモジ  ギュッ  ウルウル

男「大丈夫」ナデナデ

幼女「」ピタッ

男「寂しくなったら・・・またあそこにおいで。僕もこれからはよく行くようにするから」

幼女「」コクン

男「よし、いい子だね・・・」ナデナデ

大剣「ふむ・・・第一印象から・・・随分変わってきたなこの男・・・」

男「じゃあね、・・・えっと。あ、そっか・・・名前・・・。まあいいか!それじゃあね!」

幼女「!」ブンブン

大剣「ふん、やっといなくなったか」
 
154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:38:40.22 ID:cis4r0Nc0
幼女「」カチャン  ソー

幼女「」

大剣「なんだ、誰もいないではないか。不用心なことだ」

幼女「」シュン

大剣「よかったではないか、いたらいたでまた折檻されるのかもしれないのだろう?」

幼女「」

大剣「ふむ・・・主の心中が、まだよくわからぬな・・・」

幼女「」モゾモゾ  ゴソゴソ  

大剣「ん、眠るのか主よ」

幼女「」ウツラウツラ  ナデナデ

大剣「うむ、おやすみ。よく眠るがいい・・・」
 
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:45:23.64 ID:cis4r0Nc0
翌日  放課後

男「はぁ・・・結局今日も当番か。しかも校庭とか・・・」ザッザッ

男「だいたい校庭って他のクラスの当番と合同じゃないの・・・?なんで僕一人・・・」ザッザッ

男「はー・・・やっと半分くらいだよ」

男「もう5時半じゃないか・・・1時間近く経ってる・・・はぁ・・・」

男「・・・・・・」

男「昨日の子・・・あれから怒られたりしなかったかなぁ・・・」

男「しかっし・・・我ながら、うん。あれは可愛くできたなぁ・・・」

幼女「」ニコニコ

男「そう、こんなかんじ・・・・・・えっ」

幼女「」ニコニコ

大剣「こんなことに我が力を使うとは・・・いや、力を使うこと自体は悪いわけではないのだが・・・」
157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:50:06.77 ID:cis4r0Nc0
男「えええーーー?!な、なんで君!ここにっ?!」

幼女「?」

男「あわっわわ!まずいまずいよ!こんなところ誰かに見られたら!」

幼女「??」

男「えええっっと!どうしよう・・・どうしよう・・・そ、そうだ!とりあえず外に出て・・・」

♀雑魚1「んー・・・?」

男「げっ!あ、あれはクラスの・・・!!」

♀雑魚1「あんたそれ・・・」

男「あああああのっ!この子は!この子はそのっ・・・いい、妹なんだよ!」

♀雑魚1「・・・・・・はぁ?」
 
159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 11:54:12.77 ID:cis4r0Nc0
幼女「?」ギュッ  チラッ

♀雑魚1「う、うわっ?!なにっちょ!めっちゃ可愛いじゃんあんたの妹!!」

幼女「」ビクッ サッ

男「あ、そ、その妹は人見知りなんだ。あんまり驚かさないでやってくれると・・・」

♀雑魚1「うわっ!これちょマジ大ニュースじゃん!」ピロリンピロリン

男「あっ!ちょ!撮らないで!」

幼女「」ビクビク

♀雑魚1「ちょっこれあいつらにもみせてやろー!じゃねー!!」

男「あ、ああ・・・あああ・・・」

幼女「?」

男「た、大変なことになった・・・」
 
162 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 12:00:56.31 ID:cis4r0Nc0
男「よ、よしとりあえず・・・今日はこれで掃除も終わったということにして」

幼女「?」

男「逃げよう!」ギュッ

幼女「!」ギュッ

大剣「そ、それで解決になるのか・・・?」


男「よ、よし・・・ここまでくれば・・・ふう・・・」

幼女「?」

男「(な、なんで僕が息あがってるのにこの子は平然としてるんだろう・・・)」

幼女「~♪」ギュッ
 
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 12:05:18.32 ID:cis4r0Nc0
男「(うーん・・・やっぱり可愛いなぁ。でも、ここは心を鬼にして)」

幼女「??」

男「あのね、あそこはあの学校の生徒じゃないと入っちゃだめなんだ。わかる?」

幼女「?」オドオド

男「・・・・・・・・・なんて、・・・はぁ・・・」

幼女「??」ビクビク

男「こんなんじゃ叱るに叱れないよ・・・」ポム ナデナデ

幼女「?」

男「ははっ、だめだな・・・僕、将来父親になったら絶対甘やかすタイプだな・・・」

大剣「まず、父親になれるかどうかの心配をしろ」
 
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/10(日) 12:09:37.85 ID:cis4r0Nc0
男「ううん・・・でもどうしよっか・・・えっと、今六時前だよね」

幼女「~♪」ギュッ

男「んー・・・よし、じゃあ今日は僕が晩御飯をご馳走してあげるよ!」

幼女「!」

男「多分、平気だよね?」

幼女「」コクン ジッ

男「気にしない気にしない!」ナデナデ

大剣「なんか・・・我、もういなくてもいい気がする。我、都合のいい時にしか使われないし・・・」
 
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